- 工業簿記を勉強していると実際消費賃率を求める問題が出てくるんだけど……
- 実際消費賃率の求め方が分からない
- 実際消費賃率について教えて!
実際消費賃率の計算は複雑で、商業簿記でも出てこないので戸惑ってしまう方が非常に多いです。
私は簿記通信講座を2012年から運営してきて数百名の合格者をこれまでに送り出させていただきました。もちろん実際消費賃率の計算についても熟知しています。
この記事では実際消費賃率の計算方法をわかりやすく解説します。
この記事を読めば実際消費賃率の計算についてより深く理解できるので、簿記2級で実際消費賃率の計算に関する問題が出題されても自信を持って解答できるようになります。
結論を一言で言うと、実際消費賃率は「支払賃金÷作業時間」で計算します。
実際消費賃率=支払賃金÷作業時間

賃金の支払い
当月の賃金200,000円を現金で支払った。
この例題の仕訳について考えてみましょう。
現金で200,000円支払っているので『(貸)現金200,000』となります。賃金200,000円を支払っているので『(借)賃金200,000』となります。
まとめると次のようになります。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 賃金 | 200,000 | 現金 | 200,000 |
作業時間報告書の明細
作業時間報告書を見ると、製品1に対して400hr、製品2に対して300hr、製品3に対して250hr、不明なものが50hrだった。
この例題の仕訳について考えてみましょう。
賃金200,000円が振り替えられるので『(貸)賃金200,000』となります。
次は借方です。作業時間の合計は(製品1に対する作業時間400hr+製品2に対する作業時間300hr+製品3に対する作業時間250hr+対象が不明な作業時間50hr=)1,000hrとなります。
よって実際消費賃率は(賃金200,000円÷作業時間合計1,000時間=)200円/時となります。実際消費賃率は作業時間1時間あたりの賃金を表します。
特定の製品に対して直接作業されている時間(直接作業時間)は(製品1に対する作業時間400hr+製品2に対する作業時間300hr+製品3に対する作業時間250hr=)950hrです。
よって(実際消費賃率200円/時×直接作業時間950hr=)190,000円が直接労務費になります。
直接労務費は仕掛品勘定に振り替えるので『(借)仕掛品190,000』となります。
また、不特定の製品に対して作業された時間は50hrなので、(実際消費賃率200円/時×不特定の製品に対して作業された時間50hr=)10,000円が間接労務費になります。
間接労務費は製造間接費に振り替えるので『(借)製造間接費10,000』となります。
まとめると次のようになります。
| 借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
|---|---|---|---|
| 仕掛品 | 190,000 | 賃金 | 200,000 |
| 製造間接費 | 10,000 |
上の計算は電卓のメモリー機能と定数乗算機能を上手に使うこと楽に求めることができます。次のような手順になります。
- [4][00][+][3][00][+][2][5][0][+][5][0][M+]と入力し、総作業時間をメモリーに記憶させる
- [2][00][00][0][÷][RM][=]と入力し、実際消費賃率を求める
- [CM]と入力し、メモリー内をリセットする
- [M+]と入力し、実際消費賃率をメモリーに記憶させる
- [4][00][+][3][00][+][2][5][0][×][RM][=]と入力し、表示されている190,000が仕掛品勘定となる
- [5][0][×][RM][=]と入力し、表示される10,000が製造間接費勘定となる
まとめると、[4][00][+][3][00][+][2][5][0][+][5][0][M+][2][00][00][0][÷][RM][=][CM][M+][4][00][+][3][00][+][2][5][0][×][RM][=][5][0][×][RM][=]となります。
これだけで全ての数字が求まります。
このやり方を丸暗記してはいけません。練習を繰り返して自然と出来るようになることが大切です。
【まとめ】実際消費賃率=支払賃金÷作業時間

実際消費賃率は「支払賃金÷作業時間」で計算します。
「実際消費賃率×直接作業時間」で求まる直接労務費は仕掛品勘定を使って処理します。「実際消費賃率×間接作業時間」で求まる間接労務費は製造間接費勘定を使って処理します。
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