経費仕訳帳

こんにちは、簿記合格請負人の平野です。この記事では経費仕訳帳について解説します。

経費仕訳帳

会計係は月末(原価計算期間の終わり)に経費を分類して経費仕訳帳を作成します。

費目内容製品との関連
外注加工費前月未払高30,000円、当月支払高80,000円、当月前払高10,000円全て直接費
旅費交通費前月未払高10,000円、当月支払高40,000円、当月未払高20,000円全て間接費
減価償却費年間予定費1,200,000円40%が直接費、50%が間接費、10%が一般管理費
保険料年額600,000円60%が間接費、40%が一般管理費
電気代当月支払高40,000円、当月測定高50,000円80%が間接費、20%が一般管理費
水道代当月支払高60,000円、当月測定高80,000円75%が間接費、25%が一般管理費

このような経費の明細から経費仕訳帳を作成すると次のようになります。

経費仕訳帳

直接経費は仕掛品の欄に、間接経費は製造間接費の欄に記入します。この経費仕訳帳の記入はやや難しいので、一つ一つ詳しくご説明します。

外注加工費

外注加工費がなぜ40,000円になるのかについて解説します。

外注加工費は「前月未払高30,000円」「当月支払高80,000円」「当月前払高10,000円」です。この金額を仕訳を追いかけながら考えてみましょう。前月月末に費用の見越しの仕訳である次の仕訳を切っています。

借方金額貸方金額
外注加工費30,000未払費用30,000

この仕訳の再振替仕訳を当月月初に切っているので、仕訳は次のようになります。

借方金額貸方金額
未払費用30,000外注加工費30,000

次に当期支払の仕訳を切ります。当期の支払いに関する仕訳は次のようになります。

借方金額貸方金額
外注加工費80,000現金など80,000

最後に当月末に費用の繰延べの仕訳を切ります。次のようになります。

借方金額貸方金額
前払費用10,000外注加工費10,000

これまでの外注加工費をT字勘定で表すと、次のようになります。

外注加工費

ここから外注加工費の当期消費高が40,000円になると考えられます。次のような公式もありますが、この公式は覚えるものではありません。

当月消費高=当期支払高-当月前払高-前月未払高

当月の費用(当月消費高)になる金額をきちんと考えられるようにしておくことが重要です。

旅費交通費

旅費交通費がなぜ50,000円になるのかについて解説します。

旅費交通費は「前月未払高10,000円」「当月支払高40,000円」「当月未払高20,000円」です。この金額を仕訳を追いかけながら考えてみましょう。前月月末に費用の見越しの仕訳である次の仕訳を切っています。

借方金額貸方金額
旅費交通費10,000未払費用10,000

この仕訳の再振替仕訳を当月月初に切っているので、仕訳は次のようになります。

借方金額貸方金額
未払費用10,000旅費交通費10,000

次に当期支払の仕訳を切ります。当期の支払いに関する仕訳は次のようになります。

借方金額貸方金額
旅費交通費40,000現金など40,000

最後に当月末に費用の見越しの仕訳を切ります。

借方金額貸方金額
旅費交通費20,000未払費用20,000

これまでの旅費交通費をT字勘定で表すと、次のようになります。

旅費交通費

ここから旅費交通費の当期消費高が50,000円になると考えられます。次のような公式もありますが、この公式は覚えるものではありません。

当月消費高=当期支払高+当月未払高-前月未払高

当月の費用(当月消費高)になる金額をきちんと考えられるようにしておくことが重要です。

減価償却費

減価償却費は年間で1,200,000円です。1ヶ月あたりの減価償却費は(1,200,000円÷12=)100,000円になります。

100,000円の40%が直接費、50%が間接費、10%が一般管理費なので、(100,000円×40%=)40,000円が仕掛品、(100,000円×50%=)50,000円が製造間接費、(100,000円×10%=)10,000円が販売費及び一般管理費となります。

保険料

保険料は年間で600,000円です。1ヶ月あたりの減価償却費は(600,000円÷12=)50,000円になります。

50,000円の60%が間接費、40%が一般管理費なので、(50,000円×60%=)30,000円が製造間接費、(50,000円×40%=)20,000円が販売費及び一般管理費となります。

電気代

電気代は測定経費なので、当月支払高40,000円ではなく当月測定高50,000円が当月消費高になります。

50,000円の80%が間接費、20%が一般管理費なので、(50,000円×80%=)40,000円が製造間接費、(50,000円×20%=)10,000円が販売費及び一般管理費となります。

水道代

水道代は測定経費なので、当月支払高60,000円ではなく当月測定高80,000円が当月消費高になります。

80,000円の75%が間接費、25%が一般管理費なので、(80,000円×75%=)60,000円が製造間接費、(80,000円×25%=)20,000円が販売費及び一般管理費となります。

経費仕訳帳から切る仕訳

この経費仕訳帳から仕訳を切ると次のようになります。

借方金額貸方金額
仕掛品
製造間接費
販売費及び一般管理費
80,000
230,000
60,000
外注加工費
旅費交通費
減価償却費
保険料
電気代
水道代
40,000
50,000
100,000
50,000
50,000
80,000

それぞれの経費(費用)の勘定科目を直接費は仕掛品、間接費は製造間接費、製品の製造と関係がない費用は販売費及び一般管理費に振り替えます。これらの仕訳の借方が経費仕訳帳の最下段、仕訳の貸方が科目欄になっていることを確認しておいてください。

ちなみに、この仕訳は月末に一括して行います。

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コメント

  1. さゆり より:

    はじめまして。
    質問があるのですが、
    期間のズレの調整は、

    当期支払高-前月未払+当月前払

    ではないのですか??
    このページの外注加工がなぜ40000円になる(当月前払が+になる)のかがわかりません……。

    よろしくお願いします。

    • dokuboki より:

      ご質問ありがとうございます。

      この例題の設定はややひっかけになっていて、外注加工費の「当月前払」が「当月未払」であればさゆりさんの仰る通り「当期支払高-前月未払+当月未払」となります。

      この例題は「当月前払」なので翌月分の外注加工費を前払いしていることになります。外注加工費の当月支払高に「当月前払」が含まれているということです。なので「当月前払」も引かなければなりません。

      外注加工費の「当月支払高」には、前月に支払っていない分である「前月未払」だけでなく、本来であれば翌月分である「当月前払」も含まれているということです。なので「当月消費高=当期支払高-当月前払高-前月未払高」となります。

      回答は以上です。参考にされてください。

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