リース取引とリース会計の2つの会計処理

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こんにちは、簿記合格請負人の平野です。簿記1級でリース取引が出てきますが、取引そのものを理解するのが難しいと感じる方が多いようです。この記事ではリース取引について解説します。

リース取引に出てくる登場人物

リース取引の登場人物は次の3者です。

  • 売り手…リース会社にリース物件を販売
  • リース会社…売り手からリース物件を購入し、借り手にリース
  • 借り手…リース会社からリース物件を借り入れ

そして、この3者にはそれぞれ次のような目的でリース取引を行います。

  • 売り手…資金をすぐに回収するため
  • リース会社…「借り手から受け取る使用料」と「売り手に支払ったリース物件の代金」の差額で利益を得るため
  • 借り手…多額の借り入れを行わずにリース物件を使用するため

売り手…資金をすぐに回収するため

売り手が直接リース物件の使用者に売却するという取引も考えられますが、そのリース物件が高額の場合、リース代金を分割で受け取ることになるかもしれません。この場合、リース代金を回収するための手間やコストがかかることになります。

この手間やコストを考えた場合、多少安くても、代金の回収を本業としている「リース会社」に売却して代金は一括でもらう方が合理的だと考えられます。

売り手はこのように考えてリース会社にリース物件を売却します。

リース会社…「借り手から受け取る使用料」と「売り手に支払ったリース物件の代金」の差額で利益を得るため

リース会社は、購入したリース物件を貸し出すことで使用料を得ます。この使用料は当然、「リース物件の購入代金」と「購入代金から得られる利息収入」を上回る金額に設定します。よって利益を獲得することができます。

リース会社はこのように考えて売り手からリース物件を購入し、借り手に貸し出します。

借り手…多額の借り入れを行わずにリース物件を使用するため

高額なリース物件を購入する場合、多額の資金を準備しなければなりません。その資金を調達するために必要な支払利息などのコストに比べてリース取引の方が安くすむ場合、リース取引を行うことになります。

借り手はこのように考えてリース会社からリース物件をリースします。

リース取引の本質

リース取引の本質は「借り手が用意すべき資金を借り手に融通し、それに対して利息(リース料の割増分)を受け取る取引」です。

ちなみに、もし借り手がリース料を支払えなかった場合、リース会社がリース物件を売却します(リース物件はリース会社のものです。)。

こうすることで融通した資金の一部を回収することになります(中古での売却になるので、全額回収することはほとんど不可能です。なので貸倒れないように十分調査します。)。

これがリース取引の全体像です。このうち試験に最も出るのが「借り手」の会計処理、次に出るのが「リース会社」の会計処理です(売り手は通常の商品の販売になります。)。全体像を理解しておくと会計処理も理解しやすくなると思います。

リース取引の性質

リース取引は法律的には「賃貸借」です。これは、リース物件の所有権が借り手ではなくリース会社にあることからも明らかです。なので法律的な性質に従えば、リース取引は賃貸借として処理すべきだと言えます。

ですが、リース取引は本質的には「借り手が用意すべき資金を借り手に融通し、それに対して利息(リース料の割増分)を受け取る取引」です。

このように考えるのであればリース取引は「資金の調達+リース物件の購入」として処理すべきだと言えます。この処理を売買処理と言います。

このように、リース取引は「売買処理」と「賃貸借処理」の2つが考えられます。

売買処理と賃貸借処理の使い分け

リース取引は「売買処理」と「賃貸借処理」の2つが考えられるのですが、一律でリース取引をどちらかで処理すると決めるわけにはいきません。やはり「売買に近いリース取引」と「賃貸借に近いリース取引」があるからです。この2つは次の点に注目して分類します。

  1. 解約不能であるか
  2. 購入した場合と同等の結果(利益とコスト負担)が得られるか

この2つのどちらも満たす場合は売買とみなし、それ以外であれば賃貸借であるとみなします。このように考えてリース取引の会計処理が行なわれることになります。

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