連結会計に含める子会社の範囲の具体例

Pocket

こんにちは、簿記合格請負人の平野です。この記事では連結会計に含める子会社の範囲の具体例について解説します。

子会社の範囲の具体例

通常の議決権保有による支配の場合

当社はA社の議決権の60%を、B社の議決権の50%を保有している。なお、議決権の保有割合以外に考慮すべきことはない。この場合においてA社とB社が「連結会計に含める子会社」にあたるかどうか考えてみましょう。

通常の議決権保有による支配の問題です。議決権のみで判断できる場合は過半数の議決権を保有しているかどうかがポイントです。

通常の議決権保有

この支配関係を図で表すと右のようになります。A社の議決権を60%保有しているので、A社は子会社です。

それに対して、B社の議決権は50%しか保有していないので、B社は子会社ではありません(過半数とは文字通り「半数」を「過」ぎた数です。なので半数ちょうどである50%は過半数とは言いません。)。

「同じ意見で議決権を行使する者」がいる場合

当社はA社の議決権の60%を、B社の議決権の20%を保有している。また、A社はB社の議決権の40%を保有している。なお、議決権の保有割合以外に考慮すべきことはない。

この場合においてA社とB社が「連結会計に含める子会社」にあたるかどうか考えてみましょう。

同じ意見で議決権を行使

この支配関係を図で表すと右のようになります。A社の議決権の60%を保有しているので、A社は子会社になります。

B社の議決権は20%しか保有していないので、これだけの情報だった場合はB社は子会社にはなりません。しかし、この例題では子会社であるA社が40%の議決権を保有しています。

よって、当社はB社の議決権の(当社の議決権保有割合20%+A社の議決権保有割合40%=)60%を支配しているのと同じになります。

※(当社のB社議決権保有割合20%+当社のA社議決権保有割合60%×A社のB社議決権保有割合40%=)44%という計算にはならない点に注意が必要です。A社を支配しているので、A社の議決権は100%親会社と同じ判断を行います。なので、60%をかける必要はないのです。

よってB社も子会社になります。

孫会社の場合(子会社の子会社を孫会社と言います。孫会社という名前は正式な名前ではありませんが、一般的によく使われます。)

孫会社

当社はA社の議決権の70%を、A社はB社の議決権の60%を保有している。なお、議決権の保有割合以外に考慮すべきことはない。この場合においてA社とB社が「連結会計に含める子会社」にあたるかどうか考えてみましょう。
この支配関係を図で表すと右のようになります。A社の議決権の70%を保有しているので、A社は子会社になります。

また、当社はB社の株式を保有していませんが、子会社であるA社が議決権の過半数を保有しています。この場合、間接的に当社がB社を支配していると言えるので、B社も子会社と言えます。

議決権割合以外に考慮すべきことがある場合

当社はA社の議決権の60%を、B社の議決権の50%を保有している。なお、A社に対する支配は一時的なものであり、また、当社の役員がB社の取締役の過半数を継続して占めている。

この場合においてA社とB社が「連結会計に含める子会社」にあたるかどうか考えてみましょう。

取締役の過半数を占める

議決権の保有割合以外にも考慮すべきことがある場合の問題です。この支配関係を図で表すと右のようになります。

当社はA社の議決権の過半数を保有していますが、その保有は一時的なものとなっています。保有が一時的な場合、子会社とは認められません

また、当社はB社の議決権について、過半数には届かないけれど40%以上の議決権を持っている状態です。40%以上の議決権を持っている状態で取締役会を支配しているのであれば、実質的には支配していると言えます。よってB社は子会社だと認められます。

このページを読まれた方にお勧めの記事はこちら

Pocket

タグ:

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

ページトップへ