資本取引と損益取引の区別が重要な理由

Pocket

こんにちは、簿記合格請負人の平野です。

「資本取引と損益取引を区別しなければならない」というルールが簿記で出てきます。この文言は企業会計原則にも書かれている、非常に重要なルールです。

直接的に企業会計原則を勉強するのは簿記1級ですが、間接的には簿記の学習当初から出てきています(簿記の大原則が企業会計原則だからです。)。

この記事では、資本取引と損益取引の区別が重要な理由について出資詐欺との関連から解説します。

出資詐欺の典型的手口

高い利回りで出資を募り、そうやって集めた出資金でビジネスを運営していくのが出資詐欺の特徴です。では、このような出資がどのようになっていくのかを見ていきましょう。

最初から詐欺を働こうとしている場合は別として、ここでは「本当に高利回りでの運用が可能だと信じて出資を集めている」ケースを考えて見ます。

最初は高利回りで運営できるビジネスを発見するところから始まります。景気がいいときは「投資」、純粋にビジネスチャンスをとらえた場合は「○○ビジネス」などが多いです。

実際に高利回りで運営できているときは何の問題もありません。実際にビジネスで利益を生み出し、その利益を分配すればいいからです。

ただ、いつまでも高利回りが維持できる投資やビジネスはありません。投資の規模が大きくなったり、外的要因が不利に働いたりすることで投資利回りが下がるときが必ず来ます。

そのときに、高利回りを売りにして出資を集めている場合は、分配金が減ると解約が大量に出てビジネスが破綻してしまうため、利益が出ているように虚偽の報告を行います。これが「本当の破綻」の第一歩です。

報告書では嘘はつけても、実際には利益が出ていないわけなので、現実の現金は不足しています。その状況で高配当を出すためには方法は一つしかありません。「集めた資金の一部を分配する」のです。

出資金を分配すれば一時しのぎにはなりますが、結局は資金が底をつき破綻してしまいます

これが「出資詐欺」の典型例です。

何がまずいのか…

この一連の流れの中で何がまずかったのか考えてみましょう。まずいのは「出資金(資本)を分配金(利益の配当)として分配している点」つまり「資本取引と損益取引が区別されていない点」です。

このような事態を避けるために企業会計原則で「資本取引と損益取引を区別しなければならない」というルールが定められているのです。

資本取引と損益取引を区別することがどれだけ重要なのかしっかりと理解しておかないと、簿記検定以外のところでも大きな損失を被ってしまうかもしれません。

メルマガ登録フォーム

簿記革命メルマガ「簿記革命通信~簿記1級にラクラク合格する方法~」の登録フォームです。



お名前(名字のみ漢字でお願いします)

メールアドレス

Pocket

タグ:,

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

ページトップへ