決算振替仕訳(簿記2級)

Pocket

こんにちは、簿記合格請負人の平野です。この記事では、簿記2級の範囲における決算振替仕訳について解説します。

決算振替仕訳(簿記2級)

個人商店では、決算になると収益と費用を損益勘定に振替え、収益と費用の差額である利益(損失)を資本金勘定に振り替えました。簿記3級の決算振替仕訳で学習したところです。

株式会社でも、営業活動の本質は変わりません。株式会社は株主などから調達した資金を効率よく運用して利益を得ます(失敗すれば損失になることもあります)。

この利益(損失)は個人商店の場合と同じように収益と費用を損益勘定に振り替えることで計算されます。この利益(損失)を繰越利益剰余金勘定に振り替える点が個人商店とは異なります(簿記3級では資本金勘定に振り替えます)。

この繰越利益剰余金は営業活動で得た利益のうち、特に使い道が決まっていない分で会社にまだ残っている金額です。株式会社では、繰越利益剰余金は株主のものです。なので、株式会社ではこの繰越利益剰余金の使い道については株主総会で株主が決めることになります。

株主総会は、通常は決算日から3ヶ月以内に開かれるので、それまでは使い道が決まらないまま繰越利益剰余金として処理しておきます。

決算振替仕訳(簿記2級)の具体例

決算整理後の各総勘定元帳

決算整理後の各勘定の総勘定元帳が次のようになったとします。

決算振替仕訳

この総勘定元帳を見ただけでは、いくら利益(損失)が出ているのかすぐには分かりません。そこで、決算振替仕訳を行います。

1.全ての収益勘定残高を損益勘定へ振替える

全ての収益勘定残高を損益勘定へ振替えます。この例では収益の勘定は売上しかないので、売上の勘定残高を損益勘定へ振替えます。

売上を損益に振替えるので、まず売上をなくします。『(借)売上800,000』となります。そして、売上と同額を損益に振替えるので、『(貸)損益800,000』となります。

まとめると次のようになります。

借方 金額 貸方 金額
売上 800,000 損益 800,000

2.全ての費用勘定残高を損益勘定へ振替える

全ての費用勘定残高を損益勘定へ振替えます。この例では費用の勘定は仕入しかないので、仕入の勘定残高を損益勘定へ振替えます。

仕入の勘定残高は「借方-貸方=450,000+50,000-70,000=」430,000となります。仕入を損益に振替えるので、まず仕入をなくします。『(貸)仕入430,000』となります。

そして、仕入と同額を損益に振替えるので、『(借)損益430,000』となります。

まとめると次のようになります。

借方 金額 貸方 金額
損益 430,000 仕入 430,000

3.損益勘定の差額を繰越利益剰余金勘定へ振替える

1の仕訳「(借)売上800,000/(貸)損益800,000」と2の仕訳「(借)損益430,000/(貸)仕入430,000」の2つの仕訳を比べると、損益勘定は貸方が800,000、借方が430,000となり、貸方の方が「800,000-430,000=」370,000だけ多くなっています。

この多くなっている分を繰越利益剰余金勘定へ振替えます。

損益勘定の貸方残高370,000を振替えるので、『(借)損益370,000』となります。これで損益勘定はなくなります。

そして、損益と同額を繰越利益剰余金に振替えるので、『(貸)繰越利益剰余金370,000』となります。

まとめると次のようになります。

借方 金額 貸方 金額
損益 370,000 繰越利益剰余金 370,000

これで損益勘定残高が繰越利益剰余金勘定に加算されました。損益勘定残高は「収益-費用」であるため、利益を表します。つまり、当期の利益が繰越利益剰余金に加算されたということになります。

決算振替仕訳後の各勘定の総勘定元帳は次のようになります(資本金は700,000の貸方残高ということにしています)。

決算振替仕訳(株式会社)

資産・負債・資本の勘定は、貸借差額を残高が少ない側に赤で記入します。このときの勘定科目欄には「次期繰越」と記入します。また、借方・貸方の合計が一致していることを確認して帳簿を締切ります。

考え方は簿記3級で学習した決算振替仕訳と変わりません。違うのは、損益勘定を資本金勘定ではなく繰越利益剰余金勘定に振り替えることだけです。

メルマガ登録フォーム

簿記革命メルマガ「簿記革命通信~簿記1級にラクラク合格する方法~」の登録フォームです。



お名前(名字のみ漢字でお願いします)

メールアドレス

Pocket

タグ:

“決算振替仕訳(簿記2級)” への2件のフィードバック

  1. みんと より:

    ■就職試験で

    おはようございます。
    先日就職試験(面接と筆記)を受けてきましたが
    試験問題に2級範囲の仕訳問題、与えられている勘定科目が貸借対照表・損益計算書のどちらに載せるか、決算整理と期首再振替仕訳の問題が出ました。
    電卓がなかったから暗算(^O^)

    簿記の知識が身に付いているか否かの問題でしたが、基本の基本!
    大事ですよね☆彡

    今日も1級学習で2級の復習も兼ねてリョウさんのブログを徘徊しております(笑)

    がんばります!!

    • dokuboki より:

      コメントありがとうございます。就職試験お疲れ様です。

      簿記の基本、大事ですよね。みんとさんは基本を大事にされているので、実務でも役立つ簿記の力を確実に身につけていらっしゃると思います。

      これまでの学習のスタンスを続けていれば簿記1級もきっと合格できます。簿記の学習応援しています。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

ページトップへ