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5伝票制の書き方と仕組み

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  • 簿記を勉強していると5伝票制っていう内容が出てきたんだけど……
  • 5伝票制と3伝票制の違いが分からない
  • 5伝票制について教えて!

5伝票制は3伝票制と比べるとやや複雑なので難しいと感じてしまう方が非常に多いです。

私は簿記通信講座を2012年から運営してきて数百名の合格者をこれまでに送り出させていただきました。もちろん5伝票制についても熟知しています。

この記事では5伝票制の書き方と仕組みについて解説します。

この記事を読めば5伝票制についてより深く理解できるので、簿記論で5伝票制が出題されても自信を持って解くことができるようになります。

結論を一言で言うと、5伝票制は3伝票制で出てきた「入金伝票」「出金伝票」「振替伝票」に「仕入伝票」と「売上伝票」を加えた伝票制です。

5伝票制を理解するためには伝票式会計について理解しておく必要があります。

伝票式会計については「【簿記3級】伝票式会計とは【書き方や意味をわかりやすく】」で詳しく解説しています。

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5伝票制:入金伝票・出金伝票・振替伝票・仕入伝票・売上伝票を使う

5伝票制は、3伝票制で使われた入金伝票・出金伝票・振替伝票に加えて、仕入伝票と売上伝票を使います。

仕入伝票と売上伝票が二重で起票されないように仕入と売上は掛取引として起票します。

日々の取引の中で最も多いのは現金取引ですが、次に多いのは仕入と売上です。仕入と売上が商売の基本なので取引の回数が多くなります。

仕入と売上の取引も別の伝票を使用することでさらに集計の手間を軽減しようとしたのが5伝票制だと言えます。

しかし、集計の手間が軽減される代わりに二重に起票してしまう取引のパターンが増えるため、必ずしも楽になるとはいえないという面もあります。

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仕入伝票:仕入勘定が出てくる仕訳を記入する伝票

次のような仕訳の場合には、仕入伝票にそのまま起票して問題ありません。

借方金額貸方金額
仕入200,000買掛金200,000

しかし、次のような仕訳の場合には問題が発生します。

借方金額貸方金額
仕入200,000現金200,000

この仕訳をそのまま起票すると、出金伝票と仕入伝票に同じ仕訳を起票することになってしまいます。

二重に仕訳を切ることになってしまうので、仕入取引を掛取引とみなすことで次の2つの仕訳に分解して起票します。

 借方金額貸方金額
1仕入200,000買掛金200,000
2買掛金200,000現金200,000

いったん全額を掛で仕入れ、直後に現金で支払ったとみなして起票します。1は仕入伝票に、2は出金伝票に起票します。

関連記事

1つの取引を複数の一連の取引のように仕訳することを「取引の擬制」と言います。

取引の擬制については「【簿記3級】伝票式会計とは【書き方や意味をわかりやすく】- 一部振替取引:現金取引と振替取引が混ざった取引」で詳しく解説しています。

仕入返品や仕入値引のように仕入が減少する取引については実務上は赤字で記入します。検定試験では黒で記入します。

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売上伝票:売上勘定が出てくる仕訳を記入する伝票

売上伝票についても同様です。次のような仕訳の場合には、売上伝票にそのまま起票して問題ありません。

借方金額貸方金額
売掛金200,000売上200,000

しかし、次のような仕訳の場合には問題が発生します。

借方金額貸方金額
現金200,000売上200,000

この仕訳をそのまま起票すると、入金伝票と売上伝票に同じ仕訳を起票することになってしまいます。

二重に仕訳を切ることになってしまうので、売上取引を掛取引とみなすことで次の2つの仕訳に分解して起票します。

 借方金額貸方金額
1売掛金200,000売上200,000
2現金200,000売掛金200,000

いったん全額を掛で売り上げ、直後に現金で受け取ったとみなして起票します。1は売上伝票に、2は入金伝票に起票します。

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1つの取引を複数の一連の取引のように仕訳することを「取引の擬制」と言います。

取引の擬制については「【簿記3級】伝票式会計とは【書き方や意味をわかりやすく】- 一部振替取引:現金取引と振替取引が混ざった取引」で詳しく解説しています。

売上返品や売上値引のように売上が減少する取引については実務上は赤字で記入します。検定試験では黒で記入します。

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仕入伝票の相手勘定は買掛金、売上伝票の相手勘定は売掛金が原則

仕入伝票を切るときには相手勘定には買掛金、売上伝票を切るときには相手勘定には売掛金を使うのが原則です。そのため仕入伝票・売上伝票には相手勘定科目さえ書かないことがあります。

あらかじめ売掛金・買掛金と記入されている伝票もあります。

仕入伝票・売上伝票には「No・日付・取引相手・金額」しか書かないことが多いです。

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【まとめ】5伝票制の書き方と仕組み

5伝票制は3伝票制で出てきた「入金伝票」「出金伝票」「振替伝票」に「仕入伝票」と「売上伝票」を加えた伝票制です。

仕入伝票と売上伝票が二重で起票されないように仕入と売上は掛取引で起票します。

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  • 簿記を効果的に身につけるためには、効果的な勉強方法で勉強することが大切です。簿記の勉強法については「簿記1級にラクラク受かる勉強法」で詳しく解説しています

コメント

  1. みんと より:

    ■伝票会計

    伝票会計や帳簿組織論点は実際に実務で伝票を切ったりの経験がないと中々呑み込めませんね。

    必ず試験に出る論点で理解すれば高得点に繋がります。
    3伝票制、5伝票制を採用する意味とメリット
    そして二重仕訳回避のための仕訳
    3級でしっかり起票から転記までの流れを覚えておかないと上の級に行って大変な苦労をします。
    そして、中小企業では、会計ソフトではなく伝票起票から帳簿付けをやっている会社も多いです。

    実務未経験でもしもテキストで勉強していて、あやふやな覚え方しかできないようだったら100円ショップに行くと入出金伝票や振替伝票、売上伝票などが売っています。
    買ってきて実際に金額を記入しながらテキストと睨めっこするのもいいかもしれませんね。

    わjかりやすい説明をいつもありがとうございます!

    • dokuboki より:

      コメントありがとうございます。

      みんとさんがおっしゃるように「実際にやってみる」というのは本当に勉強になると思います。

      実際にやってみることが難しいものもありますが、伝票を起票するのは比較的楽にできそうです。
      私も実際にやってみることをお勧めします。

      ちなみに、私は今でも実際に会計ソフトを使って帳簿をつけていますし、有価証券の売買や外貨建取引なども実際に行っています。
      このような経験が簿記の理解にもつながっているのかなぁと感じています。

      実際に経験するというのは本当に理解を助けます。「百聞は一見にしかず」ですね。

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