簿記2級のネット試験の難易度は?統一試験より簡単?【対策あり】

  • 簿記2級のネット試験を受験しようと思ってるんだけど……
  • 簿記2級のネット試験が統一試験(ペーパー試験)より難しいのか分からない
  • ネット試験について特別な対策が必要ならば教えて!

2020年末から日商簿記検定でネット試験が始まりました。開始されてまだ日が浅いことから、ネット試験の難易度が分からず、ネット試験を受験すべきか判断できない方が非常に多いです。

私は簿記通信講座を2012年から運営してきて数百名の合格者をこれまでに送り出させていただきました。ネット試験の情報も多く集まってくる立場なので信頼できる情報を提供できます。

この記事ではネット試験の難易度について、大問ごとに解説します。

この記事を読めばネット試験の難易度、また、ネット受験をする場合に特別な対策が必要なのかが分かります。

結論を一言で言うと、簿記2級のネット試験はペーパー試験と比べて難易度が低いです。パソコンが普通に使える人は特別な対策は必要ありません。

簿記2級のネット試験の難易度【全体的にネット試験の難易度は低い】 

2020年末より日商簿記検定がネット試験でも行われることになりました。

簿記2級のネット試験は制限時間が90分となっており、問題の構成は次のようになっています。

  • 第1問:仕訳問題5問(20点)
  • 第2問:個別論点(連結会計など)(20点)
  • 第3問:個別財務諸表(20点)
  • 第4問:工業簿記(28点)
  • 第5問:直接原価計算、CVP分析など(12点)

詳しくはこれから解説しますが、ネット試験は総じて統一試験よりも難易度が低いです。ネット試験に特別な対策は必要なく、統一試験に合格できる実力があれば、ネット試験にも問題なく合格できます。

第1問:仕訳問題5問【ネット試験の方が難易度は低い】

第1問では仕訳問題が5問出題されます。問題の難易度はネット試験と統一試験で違いはありません。しかし、解答形式が違うので難易度に差が出ています。

統一試験では仕訳問題全体で「選択すべき勘定科目」がおよそ25個与えられます。全ての仕訳問題の「選択すべき勘定科目」が混在しているので、およそ25個の選択肢から選ぶ必要があります。

25個も選択肢があると、消去法による解答は不可能です。統一試験では「頭に勘定科目を思い浮かべ、その勘定科目とできるだけ近い勘定科目を選ぶ」という方法で解答することになります。

ネット試験では仕訳問題それぞれに6個程度の勘定科目の選択肢があり、その中から選ぶことになります。

小問ごとに「選択すべき勘定科目」が分かれているので、およそ6個の選択肢から選んで解いていくことになります。

6個の選択肢であれば、消去法で解答できます。ネット試験では頭に全く勘定科目が思い浮かばなくても何とか解答することも可能になります。

仕訳問題そのものの難易度は統一試験とネット試験で変わりませんが、解答形式が違うので、ネット試験の方が難易度は低いです。

第2問:個別論点(連結会計など)【ネット試験の方が難易度は低い】

第2問では個別論点の総合問題や連結会計などが出題されます。第2問の出題範囲は統一試験とネット試験で大きな違いはありません。

しかし、難易度はネット試験の方が簡単です

ネット試験では問題用紙に書き込むことができません。そのため、複雑な問題は事実上解けなくなってしまいます。

解答スピードが圧倒的に速い「試算表加工型」での解答も、モニターの試算表を手元の下書用紙に書き写さなければならないので大変です。

試算表加工型の解答方法については「簿記の総合問題の3つの解き方-試算表加工型」で詳しく解説しています。

また、ネット試験ではパソコン操作の負担もあり、またトラブルも想定されるので、ある程度は時間的に余裕が必要です。

こういった事情からネット試験の問題は統一試験と比較して簡単になっています。

第3問:個別財務諸表【ネット試験の方が難易度は低い】

第3問では個別財務諸表などが出題されます。第3問の出題範囲はネット試験と統一試験で大きな違いはありません。

しかし、第2問と同様、ネット試験の方が簡単です

ネット試験では問題用紙に書き込めないこと、パソコン操作の負担があること、トラブルも想定されることなどから、ある程度は時間的に余裕が必要だからだと考えられます。

第4問:「工業簿記の仕訳問題」と「個別原価計算から標準原価計算までの総合問題」【ネット試験の方が難易度は低い】

第4問は「工業簿記における仕訳問題」と「個別原価計算から標準原価計算の範囲の総合問題」が出題されます。ネット試験の難易度は統一試験より低いです。

「複雑な問題をネット試験では出題しづらい」という事情は工業簿記も同じですので、工業簿記もシンプルで解きやすい問題が出題されています。

第5問:直接原価計算、CVP分析など【ネット試験の方が難易度は低い】

第5問は直接原価計算やCVP分析などが出題されています。ネット試験の難易度は統一試験より低いです。

「複雑な問題をネット試験では出題しづらい」という事情は工業簿記も同じですので、工業簿記もシンプルで解きやすい問題が出題されています。

簿記1級や税理士試験を目指す人は統一試験でも高得点を取れるようにすることが大切

当サイトでは色々なところで「簿記1級や税理士試験などを目指す人は簿記2級までの内容をしっかりと身につけてから上の級に進みましょう」とお伝えしています。

また、簿記2級を完璧に身につけている目安として「簿記2級の過去問を90分以内に90点以上取れる実力をつけること」とお伝えしています。

しかし、「簿記2級の過去問を90分以内に90点以上取れる実力」という基準は統一試験でのものです。ネット試験は難易度が低いですし、勘定科目が曖昧でも仕訳問題が解けてしまいます。

ネット試験でこの基準を満たしても簿記2級が完璧だとは言えないと考えて下さい。

また、日商簿記1級や税理士試験にネット試験はありません。そのため、簿記1級や税理士試験を目指している人は紙の試験に慣れておく必要があります。

ペーパー試験では「複雑な問題を出題しづらい」という事情はありませんので、従来どおり複雑な問題が出題されます。

もしネット試験で簿記2級に合格し、そのまま簿記1級や税理士試験に挑戦した場合、勉強がスムーズに進まない可能性があります。

簿記1級や税理士試験に挑戦する人は統一試験の簿記2級の過去問で90分以内に90点以上取れる実力をつけてから上の級の勉強に入ることが大切です。

「90分以内に90点以上」というのはあくまでも「平均」です。全ての回で取れる必要はありません。

「次の統一試験で90分以内に90点以上得点できる」と自信が持てていれば大丈夫です。

ネット試験を受験する方にも【簿記革命】はおすすめです

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【簿記革命】では特に「仕訳の理解」を重視しているので、仕訳の重要性が増したネット試験にも最適です。

【簿記革命】は工業簿記の仕訳も非常に重視しています。

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