「簿記1級の過去問が全然解けない……」
「テキストと問題集は解けるんだけど、過去問は全然レベルが違う」
「どうやったら過去問を解けるようになるのか教えてほしい」
この記事はこんな悩みを抱えている人に向けて書いています。
はじめまして。
【簿記革命】という簿記の通信講座を2012年から運営している平野と申します。
私は【簿記革命】を通じて、これまでに数百名の合格者を送り出させていただきました。
「勉強は毎日頑張ってテキストの例題も問題も解けるのに過去問が全然解けない」
こんな悩みを抱えてしまう原因も、この悩みから抜け出す方法も分かっています。
この記事では簿記1級の過去問を解けるようになるためにやるべきことを3つのステップでお伝えします。
この記事を読んで、3ステップを順番に実行すれば過去問も解けるようになります。
最初に「簿記1級の過去問が解けないときにすべき3ステップ」を一言で言うと次のとおりです。
- 簿記1級までの全ての例題・問題を完璧に身につける
- 過去問の言い回しに慣れる
- 学習教材を改める
あなたの簿記の勉強を心から応援しています。
では、詳しくお伝えしていきます。
簿記1級の過去問が解けないときにすべき3ステップ

先ほどお伝えした通り、簿記1級の過去問が解けなかったときは、次の3ステップを順番に実行していきます。
- 簿記1級までの全ての例題・問題を完璧に身につける
- 過去問の言い回しに慣れる
- 学習教材を改める
では、一つずつ詳しくお伝えします。
ステップ1:簿記1級までの全ての例題・問題を完璧に身につける
まずは、簿記1級までの全ての例題・問題を完璧に身につけられているか確認してください。
完璧に理解できていると言えるためには、問題を解くために行っている全ての行動を説明できる必要があります。
例えば、仕訳を切っているのであれば、次の質問に答えられる必要があります。
- そもそもなぜその仕訳が必要なのか
- なぜその勘定科目なのか
- なぜその金額なのか
例えば、金額を計算しているのであれば、なぜその計算をしているのか答えられる必要があります。
シュラッター図やボックス図を使う場合も、図の意味をきちんと理解している必要があります。
また、できなくてもいい問題を自己判断で作ってはいけません。
できなくてもいい問題を自己判断で作ってしまうと苦手な論点を身につけることができなくなってしまいますし、安心して捨て問を作れなくなってしまいます。
逆にいうと、全ての内容を身につける覚悟を持ってテキストと問題集を選ぶ必要があるということです。
簿記1級までの全ての例題・問題を完璧に身につけられているか確認してください。
そして、もし身につけられていなければ、復習して完璧にしてください。
それでも過去問が解けなければ次のステップに進みましょう。
ステップ2:過去問の言い回しに慣れる
「テキストと問題集の全ての例題と問題を完璧に身につけているのに過去問が解けない」
もしこのように感じるなら、過去問の言い回しに対応できていない可能性があります。
過去問を解けるようになるためには、過去問の言い回しに慣れる必要があります。
過去問の言い回しに慣れるためには、過去問の問題文を何度もていねいに読み、意味を汲み取る練習をすることが効果的です。
また、問題文に書いてある情報を図や表で整理し直したり、重要な語句や数字にしるしをつけたりする練習を行うのも効果的です。
また、過去問の言い回しは「企業会計原則」「各種会計基準」「原価計算基準」と似ている面があります。
こういった文書を読むことで過去問の言い回しに慣れることもできます。
簿記の理解も深まり、一石二鳥です。
会計基準については「簿記1級合格のための企業会計原則や会計基準の勉強法」で詳しく解説しています。
簿記1級は全ての問題を解ける必要はないし、解いてはいけない
ステップ3に入る前に、捨て問についてお伝えします。
そもそも簿記1級は満点を狙うものではありません。解けなくてもいい問題がかなり多いです。
もし「解けない問題がある」ということを「過去問が解けない」と考えているのであれば、自分に厳しすぎます。
もっと自分に優しくなって大丈夫です。
「1科目あたり5点分ずつくらいは解けなくていい」と考えましょう。
ステップ2までクリアしているにも関わらず「正解できない解答欄」は捨て問だと考えてください。
捨て問を作ることで、その問題を解くのにかかる時間を有効活用できるようになります。
捨て問を作ることでできた時間で見直しをしてミスを減らし、「実力は合格レベルだけどイージーミスで不合格になる」というリスクをほぼゼロにできます。
捨て問を作るためには「自分の実力は合格レベルにある」という自信が必要
捨て問を作るためには「自分が捨てる問題は解けなくても合格できる」という自信を持つことが必要です。
逆に言えば、「この問題を解かなければ不合格になるのではないか」と考えてしまっていればその問題を捨て問にすることはできません。
捨て問を作るためには「自分の実力は合格レベルにある」という自信を持つことが必要なのです。
この自信を持つために、ステップ1の「全ての内容を完璧に身につける」が大切になってきます。
自己判断で解けなくてもいい問題を作っていたり、重要な論点を丸ごと捨てていたりすると、この自信を持つことができません。
捨て論点を作ること自体は問題ありません。
ただ、捨て論点を作る場合は「その論点を出題されても合格できる」という確信を持てるものにすることが重要です。
「出題されたら合格できない」という形で捨て論点を作ってしまうと「自分の実力は合格レベルにある」という自信を持てません。
捨て問を作るためにもステップ1の「簿記1級までの全ての例題・問題を身につけること」が大切です。
簿記1級には傾斜配点があるので、問題が難しければ難しいほど、正答率が高い解答欄に大きな配点が与えられます。
市販されている過去問の配点は傾斜配点が考慮されていないので、非常に難しい問題だった場合、実際は合格できているのに市販の過去問で採点すると合格点を取れていないことがあります。
問題が難しすぎて傾斜配点が大きくかかった場合、ネットで話題になることが多いので、調べれば分かります。
問題が難しすぎた回の場合は、正答率が高い解答欄を正解できていれば合格ラインに届いていなくても気にする必要はありません。
実際には合格レベルにあるからです。
簿記1級の傾斜配点については「日商簿記1級の合格率に隠された2つの真実から分かる合格への道」で詳しく解説しています。
ステップ3:学習教材を改める
「テキストと問題集の全ての例題と問題を完璧に身につけた」
「過去問の言い回しにも慣れて意味も読み取れるようになった」
それでも過去問を解けない場合、勉強に使っているテキストと問題集が合っていない可能性があります。
簿記1級の市販テキストについては「日商簿記1級の独学用テキストおすすめ5選」で詳しく解説しています。
「網羅系合格型」「合格準備型」について、より詳しく解説しています。
「網羅系合格型のテキスト(試験範囲を網羅することで合格を目指すテキスト)」を使っている場合、本当にテキストと問題集の内容を全て完璧に身につけられているか確認してください。
「網羅系合格型のテキスト」の内容を全て完璧に身につけているのに過去問を解けないとは考えにくいです。
全て完璧に身につけるのは無理だと感じる場合は、学習教材を替えることを検討してください。
「合格準備型のテキスト(最小限の内容で合格を目指すテキスト)」を使っている場合、内容の全てを完璧に身につけても合格レベルに届かない可能性があります。
「合格準備型のテキスト」は取扱論点を厳選しています。そのため、テキストと問題集の全ての内容を完璧に身につけても合格レベルに届かないことが多いのです。
合格レベルに確実に到達したいのであれば、テキストを改めることをおすすめします。
私がおすすめする市販テキストは「簿記の教科書」シリーズですが、それでも分かりやすいとは言いづらいところがあります。市販テキストの限界を感じます。
【まとめ】簿記1級の過去問が解けないときにすべき3ステップ

簿記1級の過去問を解くことができなかった場合、まずは簿記1級までの全ての例題・問題を完璧に身につけているかどうか確認してください。
これが最初のステップです。
全ての例題・問題を解くことができるだけでなく、解答にたどり着くまでに行っている全ての行動の意味を理解できていることが大切です。
- テキストに書かれているやり方を意味も分からずなぞっている
- 計算式を意味も分からず暗記して答えを出している
こういったところを見つけたら、たとえ正解できていたとしてもそのままにせず、必ず解決してください。
解決したらステップ2に入ります。
過去問独特の言い回しに慣れてください。
- 過去問をていねいに読んで意味を汲み取る練習をする
- 図や表にまとめたり、重要な言葉や数字にしるしをつけたりして意味を読み取りやすくする
- 会計基準などを読む
こういった練習をすることで過去問の問題文の意味を読み取れるようになります。
過去問の問題文の意味を読み取れるようになっても過去問を解くことができない場合、使っている学習教材を替えることを検討してください。
「テキストと問題集の内容が多すぎて全ての内容を身につけることができない」
「テキストが分かりにくくて身につかない(理解できないものを身につけるのは不可能です)」
「取扱論点が厳選されすぎていて全てを完璧に身につけても合格レベルに届かない」
このような場合は、そのまま勉強を続けても過去問を解けるようにならない可能性が高いです。

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