簿記1級の合格率に隠された真実と簿記1級に合格する方法

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日商簿記1級の合格率は約10%です。この合格率は日商簿記2級や日商簿記3級よりもはるかに低く、難易度が高い試験であることを感じさせる数字なのですが、合格率の低さとは別に気になる点が2つあります。

気になる点の1つは「合格率の安定感がすごい」ということ、もう1つは「合格率から推定されるよりも身近な合格者が少ない」ということです。この記事では日商簿記1級の合格率に隠された2つの真実についてお伝えします。

日商簿記1級の難易度そのものについて知りたい方は簿記1級の難易度と簿記1級に挑戦する前に確認すべき3つのポイントをご覧ください。

日商簿記1級の合格率

日商簿記1級の合格率は約10%です。これは、日商簿記2級の合格率が約30%、日商簿記3級の合格率が約40%と比べて圧倒的に低いと言えます。

ですが、ここでは純粋な合格率の高さではなく、もっと深く日商簿記1級の合格率について考えてみたいと思います。

日商簿記1級の合格率を深く検討すると、次の2つの謎が浮かんできます。

  • 日商簿記1級の合格率が安定しすぎている
  • 日商簿記1級の合格者が身近に少なすぎる

これらについて詳しく考えてみましょう。

日商簿記1級の合格率が安定しすぎている

日商簿記1級の試験制度に具体的に入る前に、試験そのものについてご説明します。試験は大きく分けると「絶対評価」の試験と「相対評価」の試験に分けられます。

絶対評価の試験とは…

絶対評価の試験とは合格基準が絶対的な「点数」で決められていて、その点数をとることができれば合格し、そうでなければ不合格となる試験です。

なので、もし全員が合格点に達した場合は全員が合格し合格率100%、全員が合格点に達しなければ全員が不合格で合格率0%になります。

絶対評価の試験は「合格者の能力を保証する」という意味合いの試験で採用されます。

相対評価の試験とは…

相対評価の試験とは合格基準が「上位○%」という「受験者数に対する割合」で決められている試験です。

このような試験の場合、受験者全体のレベルが低い回は実力不足でも合格できるのに対し、受験者全体のレベルが高い回は合格する実力があっても合格できません。なので「受験者の能力を保証する」という目的の試験では採用されません。

相対評価の試験は「政策上の理由により合格者数を調整する必要がある試験」で採用されます。

日商簿記検定は絶対評価?相対評価?

日商簿記検定は全ての級の合格基準が「70%以上」となっていて、絶対評価の試験だということになっています。確かに日商簿記2級と日商簿記3級についてはその通りだと思います。

ですが日商簿記1級については、(日商は認めていませんが)相対評価であると確信しています。そう確信する理由が冒頭の「日商簿記1級の合格率が安定しすぎているから」なのです。

絶対評価の試験というのは、合格率にばらつきがでます。もちろん試験を行う側は同じくらいの難易度の問題を作ろうとするのですが、どうしても問題の難易度にはばらつきが出ますし、受験生のレベルも回によって異なるので、どうしようもありません。

実際、日商簿記3級と日商簿記2級は合格率にかなりのばらつきがあります。絶対評価の試験の場合は、試験問題の難易度によって、このように大きな違いが見られるのが普通なのです。

日商簿記3級と日商簿記2級に対して日商簿記1級では明らかに合格率や合格者数のブレが少ないことが分かると思います。つまり、日商簿記1級は何らかの方法で合格率を調整しているのです。

どうやって合格率を調整しているのか?

では、建前上は「合格基準が70%以上」となっているのに、どうやって合格率を調整しているのでしょうか。こういった「絶対的な合格基準がある試験の合格率を調整する手法」に「傾斜配点」といわれるものがあります。

傾斜配点は次の2つを行うことで受験者の得点を調整します。

  1. 合格率が低すぎた場合、多くの受験生が正答できた問題の配点を大きくすることで合格率を上げる
  2. 合格率が高すぎた場合、多くの受験生が正答できた問題の配点を小さくすることで合格率を下げる

これらを行うことで「合格基準が70%以上」という絶対評価を守りながら合格率を安定させるのです。

傾斜配点が行われていると考える根拠

この傾斜配点が行われていることについて日商は認めていませんが、ほぼ確実に行われていると考えています。その根拠は「日商簿記1級の答案だけが1ヶ所に集められて採点されているから」です。

日商簿記は2級から4級までは各地の商工会議所が採点基準をもとに採点を行っています。それに対して日商簿記1級だけは答案が1ヶ所に集められて採点されているのです。

もし日商簿記1級でも傾斜配点が行われていないのであれば、他の級と同じように各地の商工会議所で採点しても問題ないはずです。

手間や時間、コストをわざわざかけて1ヶ所に答案を集めて採点しているのは、傾斜配点を行うためだと考えざるをえません(各地で採点してしまうと傾斜配点はできないからです。)。

日商はなぜ傾斜配点を行うのか

日商簿記検定は税理士試験や司法試験などと違って、合格しても何か独占業務ができるようになるわけではありません。言い換えれば、合格者数が変化しても社会に与える影響は少ないのです。ではなぜ日商は傾斜配点を行ってまで合格率を調整しようとするのでしょうか。

それは「日商簿記1級が日商簿記の中で最高峰の試験だから」です。最高峰の試験なので合格者が増えすぎてしまうと合格の価値が下がってしまいます。

そのため、「合格者は1,500人前後にしよう」「合格率は10%前後にしよう」といった感じで合格者が増えすぎないように調整しているのです。

それなら最初から相対試験にして「合格者は1,500人前後」「合格率は10%前後」と公開していればいいと思うかもしれません。

しかし、相対試験は試験の合否が受験者のレベルに左右されるので、回によって合格者のレベルが違うことを商工会議所が認めていることになってしまいます。これは「合格者の能力を保証する」のが目的である資格試験としては問題があります。

こういった事情から、「70点以上は合格」と表向きには絶対評価にしながらも、実際には非公開で合格者数を調整する相対試験にしているのです。

実際に行われる傾斜配点

傾斜配点は理論上は次の2つが行われる可能性があります。

  1. 合格率が低すぎた場合、多くの受験生が正答できた問題の配点を大きくすることで合格率を上げる
  2. 合格率が高すぎた場合、多くの受験生が正答できた問題の配点を小さくすることで合格率を下げる

どちらかが行われることになるのですが、実際には1が行われることがほとんどです。理由は簿記という学問の特徴にあります。

簿記は問題が簡単すぎた場合、満点が取りやすい試験です。全ての解答欄が正解だった場合、どのように配点を変えても満点なので、満点が大量に出てしまった場合には大量の合格者が出てしまいます。

そこで、問題をあえて難しく作り、通常の配点では合格者が予定より少なく出るように狙います。そして、合格点にやや満たない受験生が合格点に達するように正答率が高い問題の配点を高くします。

これが実際に行われている傾斜配点です。こういった事情を考えると、「自己採点では合格点に届いていなかったけれど合格通知が届いた」という事例の方が「自己採点では合格点に届いていたけれど不合格になった」という事例に比べて圧倒的に多いのもうなずけます。

傾斜配点から考える勉強の方法

傾斜配点から考える勉強の方針は1つです。それは「基本事項(正答率が高い問題)を確実に解答する力を身につけること」です。

実際に行われる傾斜配点から考えると、正答率が高い問題の配点が高くなる確率が高いです。つまり、正答率が高い問題を間違えてしまうと大きく失点する反面、正答率が低い問題を間違えても失点はわずかですみます。

なので「誰も解けない問題を解けるようにする力」を高めるのではなく、「多くの人が解ける正答率が高い問題を確実に解ける力」をつけることが大切なのです。

日商簿記1級の合格者が身近に少なすぎる

ここまで「合格率の安定感がすごい」という状況に隠された事情をお伝えしました。もう1つの謎は「合格率から推定されるよりも日商簿記1級の合格者が身近に少ない」ということです。

日商簿記は合格率が低いと言っても10人に1人合格する試験です。ですが、感覚的に言って、10人に1人合格しているとはとても思えません。

合格者が感覚的に10人に1人よりも多く感じるならば分かるのです。合格は大きな声で言いたい反面、不合格は隠したいのが人間なのでそういった偏りはありえそうです。しかし、逆となると考えにくいと言えます。これはどういったことなのでしょうか。

会計士受験生と日商簿記1級の関係

まずは次のデータを見てください。

  • 会計士試験受験者数…およそ10,000人
  • 平均受験回数…3回
  • 簿記1級受験者数…およそ25,000人(年間)
  • 簿記1級合格者数…およそ2,000人~2,500人(年間)

会計士試験を初めて受験する受験生はおよそ2,000人です(会計士試験受験者数10,000人、平均受験回数3回という数字から推計しています。この計算はやや論理性に欠けますが、あくまでも推計なのでざっくりと計算していると考えてください)。

会計士試験受験者の一定割合は簿記1級を受験します。

会計士試験受験者のうち何割ぐらいが簿記1級を受験し、簿記1級受験者の何割が合格するのかは正確には分かりません。しかし、資格の学校で会計士講座を受講するとほぼ確実に簿記1級を受験するように勧められます(ちなみに、会計士は独学はほぼありえません。)。

その学校の簿記1級合格者の人数を増やすためという学校側の事情もありますし、簿記1級にしっかり合格することで弾みになるという受講生のための事情もあります。

勧められた人全員が受験するわけでもないですし、受験した人全員が合格するわけでもありません。

しかし、会計士試験受験者の5割が受験(少なめに推定しています)していて、8割が簿記1級に合格していたと考えると、簿記1級合格者のうちのおよそ800人が会計士受験生だということになります。

全体の合格者数が年間2000人~2,500人ですから、合格者の4割程度が会計士受験者ということになります。

簿記1級の受験者には会計士試験受験者以外にも税理士試験受験者もいます。税理士試験の受験資格は「日商簿記1級」か「全経簿記上級」で得ている方はかなり多いです。

全経簿記上級は年に数百人程度しか合格者がいないことを考えると、税理士試験受験者の中でも日商簿記1級を受けていた人はかなり多いと考えられます(とはいえ、全経簿記上級は税理士試験の受験資格を得るために受ける人がほとんどなので、全経簿記上級合格者のほとんどは税理士試験受験者と言えるかもしれません)。

また、会計士試験受験者や税理士試験受験者でなくても「趣味の一つとして100点満点を狙って」「資格の学校が自分の学校からの合格者数を増やすため」といった目的で、日商簿記1級の合格者が何度も受けているという話もよく聞きます(コメント欄にもそういったお声をいただいています)。

このように考えていくと、純粋に簿記1級だけの勉強をしている人で簿記1級に合格している人はほとんどいないことになります。これが簿記1級合格者が身近にいない理由です(会計士や税理士の方は簿記1級を持っていても簿記1級を持っているとはほとんど言いません)。

私の感覚としては次のような感じです。

受験者数 受験者数 合格者数 合格率
簿記1級全体 25,000人 2,500人 10%
会計士試験受験者 1,000人 800人 80%
税理士試験受験者 2,000人 1,200人 60%
純粋な簿記1級
(複数合格者含む)
21,000人 500人 2.4%

純粋な簿記1級合格率が厳しい数字になっていますが、これが現実だと感じています。

日商簿記1級に合格するために

純粋に日商簿記1級の勉強だけをして日商簿記1級に合格するのは難しいのですが、あきらめる必要はありません。

私は独学で日商簿記1級に合格できました。日商簿記1級に合格するために必要なことは簿記1級でつまづいてしまった場合にチェックすべき3つのことなどでもお伝えしていますが、簡単にまとめると次のとおりです。

  • 日商簿記2級の過去問を「1時間30分以内で95点以上」取れる実力をつけてから簿記1級に入ること(日商簿記2級は141回以降難易度が上がっているので、141回以降は90点以上で構いません)
  • 簿記の勉強を暗記ではなく理解することを意識して行うこと
  • 復習を繰り返し、同じ問題を何度も解くこと

これら3つをきちんと実行していけば日商簿記1級に合格することは十分に可能です。

まとめ

日商簿記1級の試験は絶対評価の建前を保ちながら合格率を安定させるために傾斜配点が行われています。

この傾斜配点は「正解率が高かった問題の配点を上げる」という形で配点が調整されるので、多くの人が正解できる問題を確実に解答する力をつけていくことが合格への近道になります。

また、日商簿記1級の合格率は約10%ですが、このうち3.5%分は会計士受験生、4.5%分は税理士受験の受験資格を得ようとする受験生が合格していると推定されます。

なので純粋に簿記1級の合格を目指している受験生の合格率は実質的に2%だという計算になります。このように考えると実質的な難易度は極めて高そうに見えますが、きちんとやるべきことをやっていけば合格できます。

日商簿記1級に合格するためには次の3つが重要です。

  • 日商簿記2級の過去問を「1時間30分以内で95点以上」取れる実力をつけてから日商簿記1級に入ること(141回以降は90点以上で構いません)
  • 簿記の勉強を暗記ではなく理解することを意識して行うこと
  • 復習を繰り返し、同じ問題を何度も解くこと

【簿記革命】について

【簿記革命2級】はこの3つを非常に重視して作成しています。この3つが不十分な人は【簿記革命2級】を受講しから日商簿記1級の勉強に入ることが日商簿記1級の合格の近道です。

また、この3つがすでにできている方は【簿記革命1級】を受講することで日商簿記1級の合格が近づきます。

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“簿記1級の合格率に隠された真実と簿記1級に合格する方法” への18件のフィードバック

  1. 匿名 より:

    こんにちは。
    初めて立ち寄りました。 
    日商簿記1級取得者が周りに少ない理由の私の考えを言います。
    それは。1度合格している人が、何回も受験しているからです。
    何年か前、笑っていいともに日商簿記1級を100点取った人が出ていました。
    たぶん、遊び感覚で、すでに1級を持っている人が、何回も1000点狙って、受けてるのだろうと推測できます。私も現在勉強中ですが、過去問のなったとたん、全く分からなくなりました。ちなみの独学です。理系の私には難しすぎます。もう一つは、資格学校の講師が1級を受けて、資格学校の合格者数を跳ね上げていると推測します。間違いありません。それが、日商1級取得者が身近にいない理由だと思います。
    純粋に初めて合格する人は100人いないかもしれません。

    たぶん、間違えないと思います。

    • admin より:

      コメントありがとうございます。

      確かに何度も受けている方いらっしゃいますね。受験料がそこそこ高いので、それほど多くないとは思っていますが、それでもそれなりにいらっしゃいます。おっしゃるとおりだと思います。

      資格学校の講師は確かに簿記検定を受けるのですが、それは合格者数を跳ね上げるためというよりも、最速で解答速報を出すのが目的です。退席許可が出た瞬間に退席する人の中にそういった人たちが紛れています(その後、講師陣が集まって解答し、試験時間の終了までに模範解答を作成し、試験会場を出る人にその場で配布します)。彼らは合格が目的ではないので、合格しているかは微妙ですね。

    • マサ より:

      合格率とは関係ありませんが、簿記1級で満点合格された方は笑ってコラえてという番組の検定試験の旅という企画で2009年頃に見た記憶があります。
      満点合格された女性の方は2級合格率が5.7%の107回に71点で合格され、寝る間も惜しみ116回の1級で満点合格されたそうです。その時に番組内で15万人受験して満点合格は3人しかいないと仰っていました。簿記検定1級の奥深さが伺えますね。
      また1級で過去最低の合格率の84回の試験では原価計算が設備投資の意思決定で運転資本を考慮しなければいけなくかなりの難問で白紙回答でも5点になったという書き込みを見たこともあります。
      2級だけではなく1級も年々難しくなっていると感じていますが、長い簿記検定の歴史を振り返ると近年以上に難しい回もあるように感じます。
      合格率とは関係ない内容ですみません。

      • admin より:

        コメントと貴重な情報ありがとうございます。合格率と関係ない内容でも全く問題ありません。

        簿記1級は満点を取るのが非常に難しく、簿記2級までと違って、満点を狙って勉強すると手を広げすぎてしまい逆効果になってしまうこともあります。それにしても15万人が受けて3人しかいないというのはすごいですね。

        84回の「白紙回答でも5点になった」というのは興味深いです。簿記に限らずどのような試験でも「模範解答なら満点」「白紙回答なら0点」というのが原則ですが、その原則をくつがえす傾斜配点というのは相当です。

        確かに過去には非常に難しい回というものはありました。その回だけ見れば、やりすぎだと思うほどですね。ただ、過去は難易度を間違って難しくしてしまったという印象で、その次の回はリバウンドで合格率が上がっています。それと比較すると、近年は合格率の低い回が続いていて、日商の意志を感じます。「これからはこれでいくぜ」といった感じでしょうか。

  2. 匿名です より:

    3級~1級全てに共通して言える事だと思いますが、出題者にとっては簡単な問題で解答者にとっても簡単な問題であっても「なぜか解けない問題」というのが多いから
    3、2級では回によって大きく合格率が大きく変動し1級でも極端に合格率が高くなる
    という事も無いんだと思います。
    薬剤師等の一部の国家試験のように難関なのに合格率がやけに高い試験みたいに
    真面目にきちんと勉強してきた人が受験するのなら合格率がもっと高くなるはずです。
    要するに受験する側の勉強不足が原因で1級では特に傾斜配点無しでは合格率が一桁前半何てこともざらにあるんだと思います。
    3,2級でも問題が難しいから合格率が変動するのではなく単なる受験する側の
    勉強不足が一番の問題ですよ。
    こういう事は資格スクール側は絶対に受講生さんに面倒向かって話さないので
    本当に勘違いする人が後を絶ちませんね。

    • admin より:

      コメントありがとうございます。

      「真面目にきちんと勉強してきた人が受験するのなら合格率がもっと高くなる」というのは本当にそうだと思います。医師国家資格などがその最たる例で、この例からも「合格率が高いから簡単」とか「合格率が低いから難しい」とは言えないことが分かります。

      受験する側の勉強不足も確かにありますね。回によって準備不足の人の割合が大きく変動するということは考えにくいので、合格率の変動そのものの原因が準備不足だとは思いませんが、「簿記3級は簡単に受かる」などの世間の風説を鵜呑みにされていて、明らかに準備不足の方が多くいらっしゃいます。きちんと準備をして試験に臨めば、全体的に合格率は高くなると感じています。

  3. 初見です より:

    記載されていることは間違いないです。
    今から20年程前に日商簿記1級の合格4回しました。合格してるのになぜ4回合格したかというと、学校のエゴで各個人で受験料を負担させて受験させているというからくりです。そのため合格する人はほぼ毎回合格して、他の生徒も何度か受験してようやく合格するのです。では何故受験させるかというと、学校の合格率向上及び合格人数を増やすことにより、それだけこの学校に入学すると合格できますというアピールだということです。確かにその学校で勉強することにより、7割の生徒が合格して卒業することも事実です。そして、社会に出て何十年ですが、日商簿記1級合格者は3人しか記憶に無いです。
    私が受験した日商簿記1級の試験で一番難しかったのは、平成4年又は5年の工業簿記の小数点が4桁まで求める試験だったと思います。受験生のほとんどがミスをして、全体合格率が1%以下だったということです。そのため、秋の試験は合格率調整で大量の合格者が生まれたことがあります。
    合格率は10%というのは、あくまで年間2回の試験の合計に対する合格率だということです。そして、合格率というより複数の合格者が何度も受験していること。実質合格率は5%しかないのではと思います。

    • admin より:

      コメント、そして貴重な情報ありがとうございます。やはり簿記学校の都合があるのですね。

      おっしゃるような簿記学校の裏話はいろいろと耳にするのですが、一生懸命簿記の勉強をしている人に不利益を与えるようなことを簿記学校がするのはいかがなものかと思っています。

    • 匿名 より:

      何やらとんでもない回があった様ですね。

      私が知る範囲では、過去問集で84回が1.9%と数字も酷く、更に全科目ひとクセある問題だったなと

      後は95~98回の14.7→6.5→3.1%の酷いコンボで、受験生が悲惨と思ったし

      • admin より:

        コメントありがとうございます。

        過去にはそういった回もありましたね。問題の難易度が高すぎると白紙の答案が多くなるのですが、白紙だとどのような傾斜配点を行っても0点になります。白紙の答案が多い科目が1科目でもあると、大部分の受験生が不合格になってしまい、そういったケースでは傾斜配点を使っても合格率を10%まで持っていけないようです。

  4. 匿名 より:

    ソースも何も無いので恐縮ですが、感覚として会計士受験生の8割が1級を受験して合格してるってのは有り得ないと思いますよ
    会計士試験の大手予備校に通学してますが周囲を見渡してみてももっともっと落ちてます
    上級生に限定してみても8割にはおそらく遠く及びません

    • admin より:

      コメントと貴重な情報ありがとうございます。

      ここでの合格率の話なのですが、ひょっとすると合格率の計算方法に誤解があるかもしれません。この計算では「日商簿記1級に合格できなかった人の多くは公認会計士の受験を見送る」という前提が含まれています(初めて会計士試験を受ける人のうち1,000人の人が受験して、その合格率が80%ということなので、そういうことになります。)。

      言い換えると「会計士の講座を受講されていても、簿記1級の出来が悪くて会計士試験の受験を見送った人」は「会計士受験生の1,000人」には含まれていないということになります。なので、「会計士受験生の簿記1級の合格率が80%」というよりも「20%の人は日商簿記1級が不合格でも会計士試験を受けている」と考えた方がいいのかもしれません(極端な例で恐縮ですが、「日商簿記1級の合格者だけが会計士試験を受験し、日商簿記1級の不合格者は全員会計士試験を受験しない」と仮定した場合、ここでいう合格率は100%になります)。記事の内容、分かりにくくてすみません。

      とはいえ、「日商簿記1級に合格できなかった人の多くは公認会計士の受験を見送る」という前提が現在では変わっている可能性はあります。私が日商簿記を受験していた頃は、「会計士講座を受けている人で簿記1級に合格できなかった人」の大半は簿記1級に合格できるまでは簿記の勉強に集中して会計士試験は先送りしていたのです。

      現在の状況を調査してみようと思います。

  5. 名無しさん より:

    税理士・公認会計士・日商1級取得者は既に飽和状態です。金融庁は税理士・公認会計士の合格者数を削減しています。日商1級合格者も決して少なくありません。既に飽和状態に陥り、合格(取得)しても仕事が有ると云う保証は何処にも有りません。大企業を含む上場企業の多くは会計ソフトを既に導入していて、資格手当を支給する企業数は年々減少の一途を辿っています。合併・統廃合による人員整理も進み、経費削減で従業員の希望退職者を募集する企業も年々増えています。

    • admin より:

      コメントありがとうございます。

      そうですね。資格自体のパワーは落ちている印象があります。合格しても仕事があるという保証は確かになくなってきました(公認会計士に若くして合格できればまず大丈夫ですが…)。経理の仕事自体もより進化する必要があると日々感じています。

  6. けいけいり より:

    約10年前に純粋な簿記1級の学習で、簿記1級に合格したものです。
    O原に通っていましたが、講師から簿記の単科コース受講生の合格率は全国平均と
    ほとんど変わらないと言われたことがあります。
    私は午前午後と授業のある日曜クラスに通っていましたが、極端に合格率が低い時は
    日曜クラスの合格者が0の時もあったそうです。
    純粋な簿記1級受験生の合格率が低いのは、独学の受験者等が多いということでしょ
    うか?
    また、税理士講座の受講生の日商簿記1級合格率は、大体3,40%だと講師から聞き
    ました。
    2年間で簿記1級と簿財までいく人もいるそうですが、過半数は1級も取れずに講座
    を修了するそうです。
    税理士資格を取りたい人には、日商簿記1級よりも全経簿記1級を勧めているようで
    すね。
    薬剤師のような国家資格で、大学の専門の学部で勉強しないと取得できない資格試験
    と比較するのは、ちょっと違うかなという気がします。
    当然日商簿記1級よりも薬剤師の方がやらなければならないことが多いのでしょうか
    ら、学習時間も長くなるし、多分実験等もあるのでしょう。
    比較するのは、無理があるのではないでしょうか?

    • admin より:

      コメントありがとうございます。

      約10年前に簿記1級に合格されたのですね。O原校の情報、参考になります。簿記学校の合格率に関する情報は本当に手に入りにくいので、ありがたいです(合格率を学校が公表することはほとんどないのです)。

      O原校の講師によるO原校の情報なので多少高めに見積もられている可能性もありますが、それでも全国平均と変わらないというのは高いと思います。O原は数ある簿記学校の中でも評判もよいのでさすがだと感じます。

      独学の受験者等が多いから純粋な簿記1級受験生の合格率が低いとは私は考えておりません。なぜかというと、簿記1級を独学で勉強をされる方は確かに多いのですが、たいていの方は途中で挫折されて受験までいかないからです。受験しないのであれば合格率には影響を与えません。

      逆に独学で勉強されて受験まで持っていく方はかなり実力をつけていることが多く、通信や通学の方と比べても遜色ないと感じます。

      純粋な簿記1級受験生の合格率が低いのは、単純に「会計士受験生や税理士受験生が簿記1級を受けているから」だと思います。簿記1級は合格率が10%程度に調整されるので、会計士受験生や税理士受験生が簿記1級を受ければ受けるほど純粋な簿記1級受験生が受かる「席」がなくなってしまいます。例えていえば、「高校生の大会に大学生が出場してくるから、高校生がほとんど勝ち残れない」というのと同じ感じです。

      簿記1級の合格を目指す人は会計士受験生や税理士受験生もライバルだと考えなければならないということだと思います。

      ちなみに、税理士受験生の合格率の件ですが、これらの数字は税理士試験の受験者数の情報から逆算して推定しているものになります。例えば、税理士受験生2,000人という数字は税理士簿記論の受験者数が約20,000人で、初受験者は約10%と推定して2,000人といった感じです(税理士試験は合格まで長期にわたる試験なので初受験者数は少なめに推定しています)。

      つまり、「税理士受験を目指して簿記1級を勉強している人」であっても「簿記1級に不合格で税理士試験を受けなかった人」はこの「税理士受験生」には含まれていないのです(先ほどの20,000人に含まれていないからです)。なので、ここでいう60%というのは「税理士試験を受けた人の中でその時期の簿記1級に合格した人の割合」という意味合いになります。

      この表は「税理士試験を目指している人は日商簿記1級に60%合格している」と読むのではなく、「税理士試験を受験している人が1,200人簿記1級の合格者に含まれている」と読む方が正確だと思います。分かりにくい書き方になっていてすみません。

      薬剤師との比較の件ですが、私も比較するつもりはありません。薬剤師や医師国家資格の例は「合格率で試験の難易度を比較する意味がない例」としてあげさせていただいています。

      貴重な情報ありがとうございました。参考にさせていただきます。

  7. 匿名 より:

    確かに会計士受験生、税理士受験生の存在は1級受験生にとっては
    脅威だし強敵だと思います。
    しかし、仮に1級の問題が非常に易しくて答案提出者の50%が70点を
    大きく超えて9割取ったとします。その場合、合格率を10%に調整する為に
    税理士試験、会計士試験みたいに95点をボーダーにしたりするのでしょうか?
    巷では、日商1級は競争試験だとか合格率を10%にするために調整しているだとか
    いろいろ言われてますが、受験生の方々の出来が非常に良ければ合格率50%はおろか
    合格率100%もありうると思います。要するに、日本商工会議所も そこまで
    意地悪はしてこないはずです。

    • admin より:

      コメントありがとうございます。

      匿名さんのお考えはもっともで、表向きはそのようになっています。しかし傾斜配点は間違いなく行われていると思われます。「答案提出者の50%が70点を大きく超えて9割取った」場合、その不正解の1割に多くの配点を割り当てて点数を下げ、10%の人が7割程度の点数になるように配点が調整されるはずです。なので「95点がボーダーになる」のではなく、「70点がボーダーになるように点数が与えられる」といえます(配点は公表されないのでこのようなことが可能になります)。

      日商簿記の歴史は長いので、これまでには問題が非常に易しかったり受験生が優秀だったりしたこともあったはずです。しかし、私が知る限り日商簿記1級の合格率が15%を超えたことはありません。私がこのように考える根拠の一つです。

      もし合格率が50%を超えることがあるとすれば、それは「50%以上の受験生が全ての解答欄を完答した場合」だけだと思います(全ての解答欄を完答されると、どのような配点にしても満点になるので、傾斜配点も無意味だからです)。

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