簿記を勉強するときの学習形態には次のようなものが簿記学校から提供されています。
- 通学(生講義)
- DVD(動画)
- Web(動画)
- IPod(音声)
- テキスト(活字)
どの方法でインプットするのが効果的なのか判断がつかない簿記受験生も多いと思います。この記事では簿記に合ったインプットの形態についてお伝えします。
読む勉強と見る・聞く勉強の違い
簿記の学習形態には「通学(生講義)」「DVD(動画)」「Web(動画)」「IPod(音声)」「テキスト(活字)」などがあります。これは情報のインプットの仕方に注目すると「テキストを『読む』勉強」と「DVDや音声教材を『見る』『聞く』勉強」の2つに分けられます。
この2つには次のような違いがあります。
- 読む勉強で得た知識は本質的な理解につながるため、理解をともなう勉強に効果的
- 見る勉強・聞く勉強は単純な知識を得るには効果的
読む勉強で得た知識は本質的な理解につながるため、理解をともなう勉強に効果的
「論理的に理解しなければならないこと」や「物事の本質に関わるような内容」を勉強するときには読む勉強が最適です。というより、聞いただけで論理的な考え方を自分のものにすることは通常の能力の人間には不可能です。
論理的な考え方を自分のものにするためにはきちんと読み、その論理的な流れを自分の頭できちんとよく考えることが必要です。
DVDや音声教材でこれをやろうとすると自分の頭で考えている間に動画や音声が先に進んでしまうのでどうしても聞くだけになってしまいます。こまめに止めればいいのですが、これは非常に大変で時間がかかります。
それに対して文章を読むときには論理的な思考を頭で行いながら読み進めることになります。「だからどうなのか」「なぜそうなのか」といったことを考えながら読むことになるのです。結果、論理的な考え方を身につけることができます。
見る勉強・聞く勉強は単純な知識を得るには効果的
「人名」や「地名」「深い理由などは考慮する必要がない単なる事実」など、雑学的な知識を得る場合は聞いただけで十分です(きちんと暗記するためには書いたり暗唱したりすることも必要です。)。
むしろ、こういったことを読んで勉強しようとすると、肩に力が入ってしまいうまくいかないことも多いかもしれません。
簿記の勉強には読む勉強が最適
簿記は論理的な思考が必要です。やはり会計処理や仕訳には合理的な理由があってそのように行うので、その考え方を身につけることが絶対的に必要なのです。聞いただけの知識や理解は応用がきかないという欠点があります。
簿記2級までならそれほど深い理解がなくても合格することは可能なので、簿記2級まで合格すればいいという方は聞くことが中心の勉強でも問題ないかもしれません。
しかし、簿記1級や税理士、公認会計士の合格を目標とされているのでれば、簿記3級の勉強を開始する段階から読む勉強を中心に論理的な考え方を身につけていくことが必要です。
簿記の勉強をタブレットで行うことについて
動画や音声でインプットするのではなく、電子書籍などのテキストで勉強するのであれば、タブレット端末で勉強することには賛成です(DSやiPadでの勉強も同様です)。
目が疲れやすいので長時間の勉強には不向きだということはありますが、タブレット端末で情報を入手するのはテキストなどを読むのと同じ効果が期待できます。移動時間を使って勉強する場合には有効です。
ただし、問題を解くという行為については、実際に手を動かして問題を解く必要があります。実際の試験では紙に答えを書きます。電卓も自分で打ちます。これと同じことを普段からやっておくことが重要です。
タブレット端末での勉強は情報を入手する(インプット)には適していますが、入手した情報を使って問題を解く(アウトプット)には適していないといえます。
まとめ
- 簿記の勉強はテキストを読んで理解していく方法が最適。
- 短時間であれば電子書籍などで勉強するのもあり。ただし、問題練習は紙を使って行うことが必要。
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