簿記のテキストを買うときの4つのポイント【古いテキストの買い直しについても解説】

  • 簿記の勉強を独学でしようと思ってるんだけど……
  • 簿記のテキストをどうやって選んだらいいのか分からない
  • 簿記のテキストの選び方について教えて!

独学で簿記の勉強をする人は市販の教材からテキストを選ぶことになります。

しかし、勉強を始める段階で効果的にテキストを選ぶのは難しく、どうやってテキストを選んだらいいのか分からずに勉強を始められない方が非常に多いです。

私は簿記通信講座を2012年から運営してきて数百名の合格者をこれまでに送り出させていただきました。もちろん簿記のテキストの選び方についても熟知しています。

この記事では簿記のテキストを選ぶときのポイントについて解説します。また、使っているテキストに改訂版が出た場合に買い直すべきかについても解説します。

この記事を読めばあなたに合ったテキストの選び方が分かるので、独学でも安心して勉強を進めていくことができるようになります。

結論を言うと、簿記のテキストは「最新版を買うこと」「メインテキストは1シリーズに絞ること」「網羅的なテキストは使わないこと」「分かりやすいものを選ぶこと」が大切です。

使っているテキストに改訂版が出た場合、会計基準の変更点が分からないのであれば買い直す方が無難です。

簿記のテキストを買うときに気をつけるべき4つのポイント

テキストを選ぶときには次の4つを意識することが大切です。

  • テキストは最新版を購入する
  • テキストは1冊(1シリーズ)だけにする
  • 基本的な部分だけが書かれているものを選ぶ(網羅的なテキストは選ばない)
  • 自分にとって分かりやすいものを選ぶ

テキストは最新版を購入する

古い簿記のテキストや問題集は安ければ110円で購入することができます。

勉強するのにかかる費用は安くするに越したことはありませんので、もし古いテキストや問題集で合格できるのであればそれが一番だと考える人も多いです。

ですが、古本屋などで売っている古いテキストは使わない方が無難です。特に何年も前に発行されたものはやめておくべきです。

1年くらい前のものであれば使えることもありますが、使えるかどうか判断できない場合はやめておく方が無難です。

古いテキストは使わない方がいい理由は次の2つです。

  • 会計基準の変化がめまぐるしいから(特に商業簿記)
  • かかる手間と節約できる費用を比較した場合、割に合わないから

会計基準の変化がめまぐるしいから

最近は会計基準の変化が非常に激しくなっています。特に商業簿記の変化がすさまじく、1年で大きく変わってしまうこともあります。

今は使われていない、古くなってしまった会計基準に従って会計処理を行ってしまったら正解できません。きちんと勉強して身につけた考え方が時代遅れになっていて不正解になるのは悲しいです。

会計基準がどのように変わってどの点が時代遅れになっているのかを自分で判断できればいいのですが、そのような人はすでに合格レベルにある人だけです。

古いテキストは使わない方が無難です。

かかる手間と節約できる費用を比較した場合、割に合わないから

これまでの内容から次の2点を満たす人は古いテキストを使ってもいいということになります。

  • 最新の会計基準を身につけている人にテキストを選んでもらえる人
  • 自分で試験範囲や出題傾向を分析している人

しかし、新品のテキストと古本屋で売っているテキストとの価格差は1冊あたり千数百円程度です。

しかも、現在の会計基準や出題パターンと違う部分については何らかの方法で別に勉強しなければなりません。

現在の会計基準と全く同じで出題パターンも同じテキストを古本屋で見つけることができればいいのですが、それはなかなか大変ですし、見つかったとしてもそれほど安くなっていない可能性も高いです。

かかる手間と節約できる費用を比較した場合、古いテキストを使うのは合理的ではありません。最新のテキストで勉強を始めることをお勧めします。

使っているテキストが改定された場合は買い直す方が無難

これから簿記の勉強を始める場合は、最新のテキストと問題集で学習すべきです。

迷うのは運悪く不合格となった場合に、そのテキストをもう一度使うのか、それとも最新版を買いなおすのかです。

使っていたテキストをもう一度使う方法にも最新版を買いなおす方法にもそれぞれいいところ、悪いところがあります。

使っていたテキストをもう一度使う方法でいいところは自分が勉強していたときの書き込みがまた使えるというところです。

自分が勉強してきた中で自分の理解を助けるために書き込まれた内容は新しいテキストには書かれていません。お金では買えない部分です。

また、買わなくていいので安く済むという利点もあります。

逆に最新版を買いなおす方法でいいところは会計基準が変わった場合、その変更点にきちんと対応しているというところです。会計基準だけでなく試験の出題傾向など最新のものが反映されています。

使っていたテキストをもう一度使う方法にも最新版を買いなおす方法にもそれぞれいいところ、悪いところがありますが、やはり会計基準の変更点が分からないのであれば最新版に買いなおすべきです。

時代遅れになってしまった会計基準に基づいた会計処理では不正解になってしまいます。一生懸命勉強した内容そのものが間違っていて不正解、ひいては不合格になるのでは報われません。

また、古いテキストで勉強していてつらいのは、「自分が勉強している内容は本当に最新の適切なものなのだろうか?」と疑心暗鬼になってしまうことです。

精神的にもきついですし、勉強の効率も下がってしまいます。

会計基準の変更点が分からないのであれば最新版に買いなおすことをお勧めします。

テキストは1冊(1シリーズ)だけにする

簿記を学習するときに中心とするテキストは1冊(1シリーズ)だけにすることが大切です。

中心的なものを1冊(1シリーズ)だけにして、あとは「会計法規集」や「大学教授が書いた本」のような辞書・資料的なものを用意しておけば十分です。

大学教授が書いた本をテキストのように使ってはいけません。

テキストも問題集も、きちんとしたものであれば1冊(1シリーズ)で合格できるようになっています。1冊(1シリーズ)を完璧に身につけることが大切なのです。

きちんとしたテキストを1冊(1シリーズ)をボロボロになるまで使い込めば、合格するだけの実力は確実につきます。

基本的な部分だけが書かれているテキストを選ぶ

テキストは基本的な部分だけが書かれているものを選んでください。理由は次の2つです。

  • 基本的な部分、重要な部分をしっかりと身につけられる
  • 重要な部分を「重要だ」と判断できるようになる

基本的な部分、重要な部分をしっかりと身につけられるから

簿記検定に合格するためには「基本的な部分」「重要な部分」をしっかりと身につけることが大切です。基本さえしっかりと身につけることができれば簿記1級であっても合格できます。

細かいことまでしっかりと書かれているテキストは「基本的な部分」「重要な部分」がどこなのか判断しにくいので、「基本的な部分」「重要な部分」を身につけるのは難しいです。

重要な部分を「重要だ」と判断できるようになるから

「基本的な部分」「重要な部分」だけがしっかりと書かれているテキストと言っても、それだけが書かれているわけではありません。

「基本的な部分」「重要な部分」をしっかりと理解させるために「たとえ話」や「具体例」「周辺知識」などが多く書かれています。

「基本的な部分」「重要な部分」だけがしっかりと書かれているテキストで勉強すると、「たとえ話」「具体例」「周辺知識」などが「具体例」「周辺知識」だと自然に判断できます。

結果、重要な部分を「重要だ」と判断できるようになります。

重要な部分を重要だと判断する力は網羅的な細かいことまでしっかりと書かれているテキストで勉強することではつきません。

このように考えると、テキストは「基本的な部分だけが書かれているもの」を選ぶことが重要だと言えます。

網羅的なテキストを選んではいけない理由

網羅的なテキストを選ぶ多くの理由は「網羅的に勉強すれば勉強していないことは出ないから」という安心感があるからだと思います。ですが、この考え方には誤解があります。

「やってないことは出ない」と言えるためには次の3つの条件を満たすことが必要なのです。

  1. その網羅的なテキストを最後までしっかりとやりきっていること
  2. その網羅的なテキストを完璧に身につけていること
  3. その網羅的なテキストが本当に100%完全に試験範囲をおさえていること

残念ながらこの3つの中で満たすことができるのは1のみです。しかも1を満たすのにも大変な努力が必要です。

2は「簿記2級まで」は可能ですが、「簿記1級」では不可能に近いです。

3についてですが、最近は「簿記2級」でもあえて過去に出題がないところを出題している傾向があり、「簿記1級」に関しては試験範囲を100%おさえたテキストを作るのは不可能です。

このように考えると「やってないことは出ない」という安心感を求めるのではなく「やっていないことが出ても自分は解ける」という安心感を求めるのが正解です。

そのためには網羅的なテキストは使ってはいけないのです。

自分にとって分かりやすいテキストを選ぶ

勉強していて挫折する最も大きな理由は「理解できないから」です。やはり「理解できない」「分からない」という状況になってしまうと嫌になりやめてしまいます。

そういう意味から考えても、網羅的なテキストはたいてい分かりにくいのでお勧めできないということになります。

逆に言えば、理解できているうちは挫折する心配はありません。

「分かりやすさ」というものは個人の主観によるところが大きいものなので、テキストを選ぶ上で最も大切なのは相性だといえます。評判でテキストを選ぶと間違えてしまいます。

自分で何ページか、できれば自分が理解しづらかったところを読んでみて、読んだところが分かりやすいかどうかで判断して下さい。

問題集はテキストと同じシリーズのものを選べば、簿記2級までは大丈夫です。

簿記1級の場合については「【2021年版】独学向け簿記1級おすすめ問題集【5つの問題集を徹底比較】」で詳しく解説しています。

簿記のテキストを買うときの4つのポイント【まとめ】

テキストは最新版を購入することが大切です。試験に不合格になってしまった場合、会計基準の変更箇所が自分で分からないのでなければ最新版を買い直すのが無難です。

また、テキストは基本的なことだけが書かれているテキストを選ぶことが大切です。網羅的なテキストは辞書的に使うのはありですが、メインのテキストとしては使わないことです。

自分で何ページか読んでみて、自分に合ったテキストを選びましょう。問題集はテキストと同じシリーズのものを使えば大丈夫です。

このようなことを意識してテキストを選ぶと自分に合った効果的なテキストを選ぶことができます。

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