外注費

外注費について知りたい人
外注費について知りたい人

外注費って何なのかな。給与とは何が違うのかな。外注費の場合は消費税は払うのかな。

こういった疑問に答えます。

ちなみに、この記事を書いている私は日商簿記に合格するための通信講座を2012年から運営し、これまでに数百人の合格者を送り出しています。

自分で経営している会社の経理も私が担当していますので、実務の面からもお伝えすることができます。こういった私が解説していきます。

外注費

外注費とは、生産の一部を外部の業者に委託し、その対価として発生した費用のことです。もちろん外注費は経費になります。

外注費の内訳としては次のようなものがあります。

  • ウェブサイトの記事を外部のライターさんに書いてもらった(原稿料)
  • ウェブサイトに載せるイラストをデザイナーに描いてもらった(デザイン料)
  • ウェブサイトを作ってもらった

「○○のようなものを作ってほしい」と依頼し、作ってもらった場合は外注費となります。

要望などが全くなく、ただ売っているものを買った場合は「外注費」ではなく「仕入」や「消耗品費」などになります。

外注費の勘定科目

外注のためには外部の業者に材料を支給しなければなりませんが、この材料を無償で支給するのか有償で支給するのかで勘定科目が異なります。

無償支給の場合は、外注にともなう加工費は「外注加工費」として処理し、仕掛品勘定に振り替えられます。

「外注加工費」ではなく「経費」を使う場合もあります。また、直接「仕掛品」とする場合もあります。このあたりはケースバイケースです。

有償支給の場合は、外部の業者に材料を支給した時点で支給の仕訳を切り、材料が加工されて戻ってきた時点で「部品」に振り替えます(材料と部品の差額が加工賃となります)。

外注費と仕入れの使い分け

外注費と仕入の違いは、「受け取ったのがモノなのかそれとも加工というサービスなのか」です。材料を支給し、加工されたものを受け取った場合、受け取ったのは加工というサービスなので外注費です。

それに対して、ただ単にものを仕入れた場合は仕入となります。

  • 手許にあるものを加工して返してもらう場合は外注費(材料が全くない場合も、要望やデザイン案などがあれば外注費)
  • モノを買い入れる場合は仕入

このように考えると分かりやすいと思います。

外注費と業務委託費の違い

外注にかかった費用が外注費、業務委託にかかった費用が業務委託費です。では、外注と業務委託は何が異なるのかということなのですが、この2つの言葉は非常に意味が広く曖昧で、正確な定義がありません。

民法でも「業務委託契約」という言葉はありません。

外注というのは「外部に発注する」ということで、外注の反対は内製(内部で製造する)です。そう考えると業務委託は外注に含まれると考えるのが妥当です(外部に業務を委託しているからです)。

外注も業務委託も曖昧な言葉ですが、一般的には次のように使い分けられています。

  • 外注:受け取ったものを加工して完成させ納品する契約
  • 業務委託:業務を遂行する契約(完成させたかどうかは重要ではない)

これはあくまでも一般論です。思い込みから契約するとトラブルの元ですので、契約を結ぶときにはしっかりと言葉の意味を確認することが大切です。

外注費に消費税はかかるのか

外注費には消費税がかかります。言い換えると、「請負金額にきちんと消費税を加えて支払う必要がある」ということです。

なので、外注費を支払う場合の仕訳は次のようになります(税抜で100,000円、消費税率が10%の場合)。

借方金額貸方金額
外注加工費
仮払消費税
100,000
10,000
現金など110,000

外注費は「所得税の源泉徴収」の必要はあるのか

外注費は「所得税の源泉徴収」の必要は原則としてありません。例外として「所得税法第204条第1項」に該当する支払いについては源泉徴収の必要があります。

例外は所得税法の話ですので、外注先が法人の場合は源泉徴収の必要は一切ありません。

所得税法第204条1項に規定されている支払の例として次のようなものがあります。

  • 原稿料・挿絵料・作曲料などに支払った報酬
  • 弁護士、司法書士などに支払った報酬

他にも多くの例があります。詳しくは所得税法第204条1項をご覧ください。

所得税法第204条1項

外注費の領収書がない場合

親しい間柄の人に外注をお願いした場合、領収書を発行しない場合もあるかと思います。しかし、全く領収書などの証憑(証拠)がないと、経費として認められない可能性が高くなってしまいます。

なので、現金手渡しではなく、支払った痕跡が何らかの形で残るように支払うことが大切です。一番のおすすめは「銀行振込」で、銀行から振り込んだ場合は通帳に記録が残るので、経費として認められやすくなります。

個人事業主がアルバイトではなく外注費とする方法

個人事業主が仕事を手伝ってもらいたい場合、仕事が安定かつ大量にある場合を除き、正社員を雇うことはまずありません。

個人事業主の場合は、繁忙期だけ短期でアルバイトを雇うのが一般的です。しかしアルバイトであっても人を雇う場合は煩雑な手続きが必要になります。役所への手続きを始め、源泉徴収などかなり大変です。

アルバイトではなく外注費で処理できるのであればそういった手間がかからず便利です。しかし、アルバイトではなく外注費とすためには次の2つを満たす必要があります。

  • 業務時間を指定しないこと
  • 業務方法を指定しないこと

外注費とするためには「外注先を信頼して任せること」が必要になります。どのような時間でどのような方法で作業をするのか指定してしまったら、それは外注ではなく雇用です。外注費として処理する場合はこの2点を満たす必要があります。

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