営業外費用

営業外費用とは

営業外費用とは、文字通り営業外の費用、つまり本業以外の活動で発生する費用のことです。

本業以外の活動から発生する費用のうち、臨時的かつ巨額ののものは特別損失とするので、正確には営業外費用は「本業以外の活動から毎期継続して発生する費用(臨時的なものであっても少額であれば営業外費用に含んでもよい)」となります。

逆に、「本業以外の活動から得られる収益」のことを営業外収益と言います。

ちなみに営業外費用は英語で「non-operating expenses」と言います。operatingは営業という意味なので、non-operatingで「営業外」、expensesは費用という意味なので、「non-operating expenses」で営業外費用となるというわけです。

営業外費用と特別損失の違い

営業外費用と特別損失はどちらも「本業以外の活動で発生する費用」という意味では同じです。営業外費用と特別損失を分けるのは、この費用が「毎期継続的に発生する費用であるか」と「巨額であるか」です。

この2つの点に着目して「本業以外の活動で発生する費用」を分類すると次の4つに分かれます。

  1. 毎期継続的かつ巨額
  2. 毎期継続的かつ少額
  3. 臨時的かつ巨額
  4. 臨時的かつ少額

毎期継続的に発生する費用は金額の大きさに関わらず営業外費用です。なので1と2は営業外費用となります。

また、少額のものは重要性の原則より特別損失に計上するまでもないので営業外費用とすることができます。なので4は営業外費用とすることができます(特別損失とすることもありますが、通常は営業外費用とします)。

よって、特別損失となるのは3の「臨時的かつ巨額」の「本業以外の活動で発生する費用」で、それ以外の「本業以外の活動で発生する費用」営業外費用にあてはまることになります。

営業外費用に分類される勘定科目

営業外費用に分類される勘定科目には次のものがあります。

  • 支払利息
  • 社債利息
  • 創立費償却
  • 有価証券売却損
  • 有価証券評価損
  • 減価償却費(使用を停止している固定資産に対するもの)
  • 固定資産除却損
  • 貸倒引当金繰入額(営業目的ではない債権に対するもの)
  • 売上割引
  • 雑損失

支払利息

資金を借り入れたときに支払う利息が支払利息です。支払利息は本業とは関係なく発生する費用なので営業外費用になります。

社債利息

社債を発行して資金を借り入れたときに支払う利息が社債利息です。社債利息は本業とは関係なく発生する費用なので営業外費用になります。

社債利息の受け取りの取引と仕訳

創立費償却

会社を設立するときに発生した費用を資産として計上したものが創立費です。その創立費を償却していくときには創立費という資産を創立費償却という費用に振り替えていきます。

創立費償却は本業とは関係なく発生する費用なので営業外費用になります。

同様に、開業費償却、株式交付費償却、社債発行費償却も営業外費用になります。

繰延資産(概論)
創立費の取引と仕訳
開業費の取引と仕訳
株式交付費の取引と仕訳
社債発行費の取引と仕訳

有価証券売却損

株式や債券などの有価証券を購入金額よりも低い金額で売却したときには売却時に損失が発生します。その損失を意味する勘定科目が有価証券売却損です。

一般的な企業は株式投資は本業ではないので営業外費用になります。

有価証券の取引と仕訳

有価証券評価損

株式や債券などの有価証券の決算時の評価額が取得原価より低くなることがあります。この場合、取得原価と決算時の評価額の差額は有価証券評価損となります。

一般的な企業は株式投資は本業ではないので営業外費用になります。

有価証券の期末の評価の仕訳

減価償却費(使用を停止している固定資産に対するもの)

営業活動で使用している固定資産の減価償却費は「販売費及び一般管理費」の区分に表示します。本業のためにかかった費用だからです。

それに対して現在使用を停止している固定資産の減価償却費は「営業外費用」の区分に表示します。使用を停止している固定資産から発生する減価償却費は営業活動のためにかかった費用とはいえないからです。

ただし、使用を停止している固定資産の減価償却費を計上するには「将来、もういちど使用する見込みがあること」かつ「使用に耐えられるだけの状態であること」という条件を満たしている必要があります。

減価償却
減価償却費の計算方法
減価償却の仕訳
減価償却概論(簿記2級)
減価償却費の計算(定率法)
減価償却費の計算(生産高比例法)

固定資産除却損

固定資産の使用を停止した場合、その固定資産を除却します。そのときに発生する固定資産の時価と帳簿価額の差が固定資産除却損です。

固定資産の時価が帳簿価額よりも大きい場合は固定資産除却益となることも理論上はありえますが、現実にはほとんどありません(固定資産を除却する時点で、その固定資産の時価は0になっているからです)。

一般的に、固定資産の除却は毎期継続的に行うものではないので、通常は特別損失になります。しかし、少額であれば営業外費用として処理することになります。

有形固定資産の除却の取引と仕訳

貸倒引当金繰入額(営業目的ではない債権に対するもの)

売掛金や受取手形など、営業取引で発生した債権に対する貸倒引当金繰入額は「販売費及び一般管理費」の区分に計上します。本業のためにかかった費用だからです。

それに対して、貸付金など、営業取引ではない取引で発生した債権に対する貸倒引当金繰入額は営業外費用の区分に計上します。

ただし、貸付金に対する貸倒引当金繰入額であれば全て営業外費用の区分に計上するのかといえばそうとは言い切れません。営業の目的で仕入先や得意先に貸し付けた貸付金の貸倒引当金繰入額は「販売費及び一般管理費」の区分に計上します。

貸倒れの見積りと発生の取引と仕訳
貸倒引当金(差額補充法)の取引と仕訳

売上割引

掛取引や手形取引で商品を売り上げた場合、その掛代金や手形代金には利息が含まれています(代金が後払いになっているからです)。

なので、期日前に代金を受け取った場合、その利息分を安くするのが一般的です。この安くなった分が売上割引です。

売上割引の本質は利息なので、本業とは関係ありません。よって営業外費用になります。

割引の取引と仕訳

雑損失

極めて少額で重要性も乏しい損失は雑損失で処理します。雑損失に該当するのは次のような利益です。

  • 現金出納帳よりも実際の現金が少なかった場合のその損失
  • 紛失した消耗品
  • 違約金(多額であれば特別損失)

雑損失が本業であることは通常ないので営業外損失になります。

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