受取利息

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受取利息とは

現金を貸し付けたり、預金していたりする場合、その相手方はその現金を自由に使うことが出来ます。その権利に対する対価として貸主は現金を受け取ることができます。

この現金のことを利息といい、利息を受け取った場合、受取利息という勘定科目を使って処理します。受取利息は収益の勘定科目です。

逆に利息を支払った場合は支払利息という費用の勘定で処理します。

ちなみに、受取利息は英語で「interest income」と言います。interestは利息、incomeは収入という意味です。

受取利息に消費税はかかるのか

消費税はモノやサービスの「消費」に対して課せられる税金です。利息は何かを消費しているとは考えにくいので消費税を課税することはなじみません。よって受取利息に消費税はかからないことになっています。

受取利息の計算では総額を逆算しなければならない

先ほど受取利息には消費税はかからないとお伝えしましたが、法人税(法人の場合)や所得税(個人の場合)はかかります。

貸付金から得られる受取利息の場合は受取利息の総額をそのまま受取利息勘定に計上しておけば特に問題はありません。

しかし、銀行預金から得られる受取利息の場合は注意が必要です。銀行から振り込まれる利息はすでに税金が差し引かれた金額だからです(この差し引かれた税金は税金の前払いとして、確定申告で控除されます)。

受取利息は利息を差し引かれた純額で仕訳を切ることはできません。総額主義の原則に反するからです。

※費用と収益を相殺してはならないという原則を総額主義の原則と言います。費用と収益を相殺してしまうと取引の規模を判断することができなくなってしまうからです。

なので、控除された税金を含む総額で受取利息を認識し、税金を控除した残額を預金として計上する仕訳を切ることになります。

ちなみに、税率は法人と個人で異なっています。法人では15.315%(法人所得税15%+復興特別所得税0.315%)です(以前はこれとは別に預金利息には地方税の5%がさらにかかっていましたが、現在は廃止されています)。

個人は20.315%(所得税15%+地方税5%+復興特別所得税0.315%)です(個人の預金利息にかかる地方税は廃止されていません)。

No.1310 利息を受け取ったとき(利子所得)|所得税|国税庁

この利息計算の逆算には少々慣れが必要なので、具体例を使って詳しくお伝えします。

法人が預金利息を受け取った場合の利息計算を逆算する仕訳

法人が銀行から普通預金の利息を10,000円受け取った場合の仕訳を考えてみます。普通預金が10,000円増えたので「(借)普通預金10,000」となります。問題は貸方です。

利息から税金が差し引かれていなければ「(貸)受取利息10,000」で問題ないのですが、実際には税金が差し引かれているのでこの仕訳を切るわけにはいきません。受取利息の総額を逆算する必要があります

純額で受け取った利息が10,000円で、これは15.315%控除された金額なので、総額は次の計算で求めることができます。

受取利息の総額=受取利息の純額10,000円÷84.685%≒11,808

※この84,685%という数字は(1-15.315%)という計算で求めています。15.315%の税金が控除されているということは受け取った利息の純額は(1-15.315%=)84.685%だからです。

この11,808円を受取利息として認識するので「(貸)受取利息11,808」となります。また、控除された税金は(受取利息総額11,808-受取利息純額10,000=)1,808となるので「(借)仮払税金1,808」となります。

※仮払税金の金額を「受取利息総額11,808×税率15.315%≒1,808」と計算することも理論上はできますが、四捨五入の関係で1円程度の誤差が出ることがあるので、差額で計算します。

よって仕訳は次のようになります。

借方 金額 貸方 金額
普通預金
仮払税金
10,000
1,808
受取利息 11,808

 

個人事業主が預金利息を受け取った場合の利息計算を逆算する仕訳

個人事業主の場合も考え方は同じです。法人の場合と違うのは税率だけです。

個人事業主が銀行から普通預金の利息を10,000円受け取った場合の仕訳を考えてみます。普通預金が10,000円増えたので「(借)普通預金10,000」となります。問題は貸方です。

利息から税金が差し引かれていなければ「(貸)受取利息10,000」で問題ないのですが、実際には税金が差し引かれているのでこの仕訳を切るわけにはいきません。受取利息の総額を逆算する必要があります

純額で受け取った利息が10,000円で、これは20.315%控除された金額なので、総額は次の計算で求めることができます。

受取利息の総額=受取利息の純額10,000円÷79.685%≒12,549

この79.685%という数字は(1-20.315%)という計算で求めています。20.315%の税金が控除されているということは受け取った利息の純額は(1-20.315%=)79.685%だからです。

この12,549円を受取利息として認識するので「(貸)受取利息12,549」となります。また、控除された税金は(受取利息総12,549-受取利息純額10,000=)2,549となるので「(借)仮払税金2,549」となります。

※仮払税金の金額を「受取利息総額12,549×税率20.315%≒2,549」と計算することも理論上はできますが、四捨五入の関係で1円程度の誤差が出ることがあるので、差額で計算します。

よって仕訳は次のようになります。

借方 金額 貸方 金額
普通預金
仮払税金
10,000
2,549
受取利息 12,549

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