個別原価計算

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こんにちは、簿記合格請負人の平野です。この記事では個別原価計算について解説します。

個別原価計算

原価計算の流れは次のようになります。

  1. 費目別計算
  2. 部門別計算(行わない場合もあります)
  3. 製品別計算

この最終段階である3の製品別計算には、個別原価計算と総合原価計算があります。

個別原価計算は、種類の異なる製品をオーダーメイドで受注生産する企業で使われます。大量生産ではなく、一つ一つ注文を受けて生産する形態です。個別原価計算では製品ごとに製造指図書を発行し、この製造指図書をもとに原価計算表を作成して製造原価を計算します。

ちなみに、製造指図書には「注文してきたお客様」「受注した製品の種類」「受注した製品の数量」「製造部署」「完成予定日」などが書かれています。この製造指図書に製造原価を集計していきます。

個別原価計算による製品別計算

製品別計算では、費目別計算、部門別計算と振り替えられてきた原価を各製品に集計します。

費目別計算、部門別計算と振り替えられてきた製造原価は全て仕掛品勘定に集計されています。

仕掛品という勘定科目はまだ製造途中の製品を意味するので、仕掛品勘定のうち完成した製品については製品勘定に振り替えなければなりません(未完成のものについてはそのまま仕掛品にしておきます)。

ちなみに、完成した製品を製品勘定に振り替える仕訳は次のようになります。

借方 金額 貸方 金額
製品 ××× 仕掛品 ×××

個別原価計算では、製品に振り替える金額と仕掛品のまま残しておく金額を製造指図書によって把握します。完成と書かれた製造指図書に集計された金額の合計が完成品原価となり、未完成(仕掛中)と書かれた製造指図書に集計された金額の合計が月末仕掛品原価となります。

このような計算を行うのが個別原価計算における製品別計算です。

指図書別原価計算表

原価計算表には、直接材料費や直接労務費、製造間接費などの製造原価が集計されています。集計された製造原価を製造指図書にしたがって製造指図書ごとに計算したものを指図書別原価計算表といいます。

指図書別原価計算表のひな形は次のようになります。

指図書別原価計算表

簿記検定では原価計算表といえば、この指図書別原価計算表のことを意味することがほとんどです。

仕掛品勘定

上の原価計算表の記入内容を仕掛品勘定で表せば次のようになります。

仕掛品勘定

原価計算表と仕掛品勘定で金額が一致するところを示すと次の表のようになります。

原価計算表 仕掛品勘定
月初仕掛品原価 前月繰越
直接材料費 材料
直接労務費 労務費
直接経費 経費
製造間接費 製造間接費
完成 製品
仕掛中 次月繰越

指図書別原価計算表の内容と仕掛品勘定の内容は同じです。

単純個別原価計算と部門別個別原価計算

原価計算の流れは次のとおりです。

  1. 費目別計算
  2. 部門別計算(行わない場合もあります)
  3. 製品別計算

このように部門別計算を行わない場合があるのですが、部門別計算を行わない個別原価計算を単純個別原価計算、部門別計算を行う個別原価計算を部門別個別原価計算といいます。

単純個別原価計算

部門別計算を行わずに、工場全体の製造間接費を1つの基準で製品に配賦する個別原価計算を単純個別原価計算といいます。工場の規模が小さく、1つの部門で作業が行われる場合に使われます。

部門別個別原価計算

部門別計算を行い、工場全体の製造間接費を部門ごとの基準で製品に配賦する個別原価計算を部門月個別原価計算といいます。工場の規模が大きく、複数の部門を製品が流れながら製造されるような場合に使われます。

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