予定価格法

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こんにちは、簿記合格請負人の平野です。この記事では予定価格法について解説します。

原価法

材料消費高の計算で、材料消費高は「材料消費高(消費金額)=消費数量×消費単価」という計算式で求めました。

ここで出てくる消費数量は、実際に消費した数量で計算します。消費単価も実際の単価です。このように実際消費量に実際単価をかけて計算する方法を原価法といいます。

原価法…実際材料消費高=実際消費数量×実際消費単価

原価法の2つの欠点

原価法には次の2つの欠点があります。

  • 実際消費単価は集計されるのが遅い
  • 消費単価は管理できないのに原価が影響を受ける

実際消費単価は集計されるのが遅い

原価法では、実際消費単価は材料が消費されたあとに計算されるので、どうしても集計されるのが遅くなります。特に遅いのが総平均法で、総平均法を採用している場合には実際消費単価は月末まで集計されません。

実際消費単価が求まらなければ材料消費高も求まらないため、材料費が求まるのが遅くなってしまいます。これでは原価管理という面からはほとんど役に立ちません。

原価管理を効果的に行うためには、いち早く原価をつかみ、そこから無駄を見つけ出して改善するという作業が必要です。

このような効果的な原価管理を行うためには原価をできるだけ早くつかむ必要があります

消費単価は管理できないのに原価が影響を受ける

原価法では、実際消費数量が全く同じでも実際消費単価がその時々によって変わるので、材料消費高も変わってきます。ということは同じ製品を同じ量の材料を使って製造した場合でも製造するタイミングによって製造原価が変わってくるということです。

原価管理というものは製造の効率を高めて無駄を減らしていくために行うものです。しかし、製造の効率と材料の単価は全く関係ありません。

具体例で考えてみましょう。例えば、今月の材料消費高が以下のような状況だったとします。

実際消費数量100個×消費単価100円=実際材料消費高10,000円

このような状況で、原価管理を徹底し、無駄を省く努力を重ねました。けれど材料の単価が上がって翌月の材料消費高は次のようになったとします。

実際消費数量80個×消費単価130円=実際材料消費高10,400円

無駄を省くことで実際消費数量を20個減らすことに成功しました。これは原価管理の上では大成功です。しかし、材料の単価が上がってしまったため、実際材料消費高は400円増えてしまっています。

このように製造の効率を高める努力をして消費数量を減らせても消費単価が上がることで材料消費高が上がってしまったら、原価管理に失敗したと判断してしまうかもしれません。

せっかく原価管理に成功したのに失敗したと判断してしまえば、次の月には元に戻してしまうかもしれません。

そこで、工場で管理できない消費単価は一定と仮定しておいて、材料の無駄を抑える方に集中するほうが原価管理に役立つと考えられます

予定価格法

原価法の2つの欠点を補うためには次の2つの条件を満たす必要があります。

  • 早く消費単価をつかむ
  • 消費単価を一定にする

この2つの条件を満たすために、消費単価を実際の単価ではなく予定の単価を使います。このような計算方法を予定価格法といいます。

予定価格法…予定材料消費高=実際消費数量×予定消費単価

消費単価を実際価格から予定価格に変えることで材料消費高も実際価格から予定価格に変わっています。消費単価が予定なのに消費高が実際になるわけがないからです。

また、消費数量は実際のままです。消費数量が実際のままでも原価法の2つの欠点は補えるので、数量を予定に変える必要はありません。

予定価格は、材料の単価を予定したもので、たいていは過去の単価の平均が使われます。あくまでも予定なので、厳密に決めるものではありません。

ちなみに、予定価格法を採用すると、実際材料消費高と予定材料消費高に差額が発生します。この差額は材料消費価格差異という勘定科目に振り替えますが、これについては詳しくは次回以降お伝えしていきます。

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