自社利用目的のソフトウェアの取引と仕訳

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こんにちは、簿記合格請負人の平野です。この記事では自社利用目的のソフトウェアの取引と仕訳について解説します。

ソフトウェア

コンピュータを動かすためのプログラムなどをソフトウェアといいます。ちなみに、ソフトウェアにはプログラムだけでなく「システム仕様書」や「フローチャート」などの関連文書まで含みます。

ソフトウェア制作費の会計処理

ソフトウェア制作費は、ソフトウェアの制作目的が変われば将来の収益との対応関係が変わってきます。なのでソフトウェア制作費の会計処理もソフトウェアの制作目的ごとに設定されています。ソフトウェアの制作目的には次の4つがあります。

  • 研究開発目的のソフトウェア
  • 受注制作のソフトウェア
  • 市場販売目的のソフトウェア
  • 自社利用のソフトウェア

このうち簿記2級の出題範囲は「自社利用のソフトウェア」のみなので、「自社利用のソフトウェア」のみ学習していきます(自社利用以外は簿記1級で学習します。)。

自社利用のソフトウェア

自社で利用する目的でのソフトウェアの制作は自家建設と同じ性質の取引と考えられます。

しかし、ソフトウェアは通常の製品と違ってきちんと効果が得られるか不確実な面があります(この場合における「効果」とは具体的には「将来の収益の獲得」や「将来の費用の削減」を意味します。)。

そこで、自社利用のソフトウェアの制作費については、そのソフトウェアによって効果が確実であると認められる場合に限り、無形固定資産として計上します

逆に、そのソフトウェアによって効果が確実であると認められない場合は、発生時の費用として処理します(効果が不確実なので研究開発費と同じ性質の支出だと考えています。)。

自社利用のソフトウェアの減価償却

「自社利用のソフトウェア制作費」の場合は無形固定資産として計上される可能性があります。無形固定資産として計上された場合、減価償却を行わなければなりません

自社利用のソフトウェアの場合、利用可能期間にわたって定額法で減価償却するのが合理的です。よって、次の式で減価償却費を計算することになります(通常の無形固定資産の減価償却と同じです。)。

減価償却費=取得原価÷利用可能期間

ちなみに、利用可能期間は原則として5年以内とされています。

自社利用のソフトウェアの減価償却の計算の具体例

自社利用のソフトウェアの取得原価が1,000,000円で、このソフトウェアの利用可能期間が5年である。また、ソフトウェアは当期首から利用を開始している。

この場合の当期の減価償却費を計算してみましょう。

減価償却費は(ソフトウェアの取得原価1,000,000円÷利用可能期間5年=)200,000円となります。

ソフトウェアの会計処理

ソフトウェア制作費のうち無形固定資産として資産計上すべきものは「ソフトウェア」という勘定科目を使って資産計上します。また、無形固定資産は通常は直接法で減価償却を行うので「減価償却累計額」という勘定科目は使わず、直接ソフトウェア勘定を減額します。

ソフトウェアの会計処理の具体例

ソフトウェアの資産計上

無形固定資産に計上すべきソフトウェア制作費1,000,000円を計上した。なお、これらソフトウェア制作費は全て現金で支払っている。この場合の仕訳を考えてみましょう。

1,000,000円をソフトウェアとして資産計上したということなので『(借)ソフトウェア1,000,000』となります。また、この1,000,000円は現金で支払っているので『(貸)現金1,000,000』となります。

これらをまとめると次のようになります。

借方 金額 貸方 金額
ソフトウェア 1,000,000 現金 1,000,000

減価償却

ソフトウェアの減価償却を行い、400,000円を減価償却費として計上した。この場合の仕訳を考えてみましょう。

ソフトウェアの減価償却費が400,000円だったので『(借)減価償却費400,000』となります。また、無形固定資産は直接法で減価償却するのが通常なので貸方は「減価償却累計額」ではなく「ソフトウェア」になります。よって『(貸)ソフトウェア400,000』となります。

これらをまとめると次のようになります。

借方 金額 貸方 金額
減価償却費 400,000 ソフトウェア 400,000

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