内部利益の除去

Pocket

こんにちは、簿記合格請負人の平野です。この記事では内部利益の除去について解説します。

内部利益の除去

本支店会計では本店から支店に商品を送付する場合、金額は本店の仕入原価に一定の利益(内部利益)を加算した金額を使うことが一般的です。

この内部利益は、本店から支店へ移動しただけで計上している利益です。この商品が外部に売られたのであればこの内部利益は本店に計上される利益と考えて構いません。

しかし、この商品が外部に売却されず、支店の在庫として会社内に残っている場合は問題が発生します。実際には本店の商品を支店に移動しただけなのに利益が計上されてしまうことになるのです。

そこで、会社全体の正しい利益を計算するときには、この内部利益を除去しなければなりません。内部利益は実際に販売された商品については特に問題ないので、除去する内部利益は支店の期首商品と期末商品に含まれている内部利益ということになります。

内部利益の除去

例えば、上の図のような状況の場合、期末商品に本店が支店に商品を送付したときに加算した内部利益20,000円が含まれています。

まだ販売していない商品に利益が含まれるのはまずいのでこの内部利益を除去しなければならないということです。

内部利益の除去の方法

内部利益は期首商品棚卸高と期末商品棚卸高から直接除去します。仕訳は特に切りません(仕訳を切る方法は簿記1級で学習します)。

内部利益の除去の注意点

内部利益の除去の仕訳は外部に公表する場合のみ行います。外部に公表しない帳簿については内部利益はそのままで構いません。次期に売れるのであれば特にそのままでも問題ないからです。

内部利益は除去せずにそのまま決算振替仕訳を行い、帳簿を締切って次期へとつながっていきます。

内部利益の除去の仕訳は外部に公表する場合のみ行うという点を意識しておいてください。

内部利益の金額の計算

例題

  • 本店の期首商品棚卸高…350,000円
  • 支店の期首商品棚卸高…280,000円(うち、本店より仕入分144,000円)
  • 本店の期末商品棚卸高…500,000円
  • 支店の期末商品棚卸高…350,000円(うち、本店より仕入分180,000円)

なお、本店より仕入分いついては原価の20%の利益が加算されている。期首商品・期末商品に含まれている内部利益の金額を求めなさい。

解答

上の例題を解いてみましょう。内部利益の金額を計算する問題なので売上原価の算定の仕訳は特に必要ありません。また、本店の商品に内部利益は含まれていないので本店の商品についても何も考える必要がありません。

支店の期首商品棚卸高のうち、本店より仕入分が144,000円分あるとあります。これは原価に20%の利益が加算された金額です。ということは144,000円という金額は原価の120%ということになります。

「原価×120%=144,000円」という式が成り立ちます。「原価=144,000円÷120%=120,000円」となります。

「原価+内部利益=期首商品棚卸高(原価×利益率=期首商品棚卸高)」という式が成り立つので、内部利益は「144,000円-120,000円=24,000円(120,000円×20%=24,000円)」ということになります。

同様に期末商品棚卸高を求めます。支店の期末商品棚卸高のうち、本店より仕入分が180,000円分あるとあります。これは原価に20%の利益が加算された金額です。ということは180,000円という金額は原価の120%ということになります。

「原価×120%=180,000円」という式が成り立ちます。「原価=180000円÷120%=150,000円」となります。

「原価+内部利益=期末商品棚卸高(原価×利益率=期末商品棚卸高)」という式が成り立つので、内部利益は「180,000円-150,000円=30,000円(150,000円×20%=30,000円)」ということになります。

図で考える

上の解法は中学1年生の数学で学習する一次方程式の考え方を利用しています。中学1年生の数学の範囲なので特に問題ない方がほとんどだと思いますが、図による解き方も解説しておきます。

期首商品棚卸高

内部利益の計算(期首商品棚卸高)

  • 原価=144,000円÷1.2×1=120,000円
  • 内部利益=144,000円÷1.2×0.2=24,000円

期末商品棚卸高

利益の計算(期末商品棚卸高)

 

  • 原価=180,000円÷1.2×1=150,000円
  • 内部利益=180,000円÷1.2×0.2=30,000円

一応図で解くことも出来ますが、一次方程式の考え方は工業簿記などで必要になってきます。忘れてしまっている方はきちんと復習しておくことを強くおすすめします。

メルマガ登録フォーム

簿記革命メルマガ「簿記革命通信~簿記1級にラクラク合格する方法~」の登録フォームです。



お名前(名字のみ漢字でお願いします)

メールアドレス

Pocket

タグ:,

“内部利益の除去” への2件のフィードバック

  1. ゴンドラマスター より:

    はじめまして

    日曜日に日商2級を受けるのでかなりあせってます

    特殊商品売買の委託販売・受託販売、委託買付・受託買付が混乱しやすいのでおどおどしてます

    先週は日本ビジネス検定協会の2級を受けました
    商業も工業も自信満々でした

    来週は全経を受けます

    最初の仕訳で4問とれたらほぼ楽勝です

    2問目は特殊仕訳帳、3問目は本支店会計、4問目は費目別、5問目はCVP

    こんな予想をしています

    失敗しても80%はとりたいです

    できたら90%

    またコメントします

    ちなみに日商3級90%以上、日ビ3級90%以上、全経3級100%で合格しました

    • dokuboki より:

      コメントありがとうございます。

      素晴らしい実力ですね。これほどの実力があれば日商2級であせる必要は特にないと思いますよ。

      健闘を祈ります。がんばって実力を出し切ってください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

ページトップへ