連結会計における内部取引高と債権債務の相殺消去

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こんにちは、簿記合格請負人の平野です。この記事では内部取引高と債権債務の相殺消去について解説します。

内部取引高と債権債務の相殺消去

連結会計では企業集団を1つの組織とみなして財務諸表を作成するので、企業集団内の内部取引高や債権債務を考慮する必要はありません。しかし、個別財務諸表には企業集団内の内部取引高や債権債務が計上されています。

なので、連結財務諸表を作成する場合には、企業集団内部の個別財務諸表を合算した後に企業集団内の内部取引高や債権債務を相殺消去する必要があります

この企業集団内の内部取引高や債権債務を相殺消去する手続きは「成果連結の手続」と言われます。相殺消去する項目には次のようなものがあります。

内部取引高の相殺消去

  • 売上高と仕入高
  • 受取利息と支払利息
  • 受取配当金と配当金(すでに学習済みです)
  • 有価証券利息と社債利息

債権債務の相殺消去

  • 売掛金と買掛金(貸倒引当金の修正も必要)
  • 受取手形と支払手形(貸倒引当金の修正も必要)
  • 未収収益と未払費用
  • 前払費用と前受収益
  • 貸付金と借入金(貸倒引当金の修正も必要)
  • 有価証券と社債(償却原価法の修正も必要)

貸倒引当金の修正については後日学習します。まずは貸倒引当金の修正以外の内容について学習していきます。

内部取引高と債権債務の相殺消去の具体例

当社は、平成×1年4月1日にS社の議決権の80%を取得し、支配を獲得した。当社とS社の「当期中の両社間の取引高」と「当期末現在の両社間の債権と債務の各残高」は次の通りである。

当社 S社
売上高 1,600,000 仕入高 1,600,000
受取利息 48,000 支払利息 48,000
売掛金 640,000 買掛金 640,000
短期貸付金 800,000 短期借入金 800,000
未収収益 12,000 未払費用 12,000

これらの資料をもとに内部取引高と債権債務の相殺消去の仕訳と考えてみましょう。

資料から、内部取引については「売上高と仕入高」「受取利息と支払利息」、債権債務については「売掛金と買掛金」「短期貸付金と短期借入金」「未収収益と未払費用」があると分かります。これらを一つずつ相殺消去していきます。

売上高と売上原価の相殺消去

売上高と仕入高が1,600,000円あるので、これらを相殺消去します。よって『(借)売上高1,600,000』『(貸)売上原価1,600,000』となります。

受取利息と支払利息の相殺消去

受取利息と支払利息が48,000円あるので、これらを相殺消去します。よって『(借)受取利息48,000』『(貸)支払利息48,000』となります。

売掛金と買掛金の相殺消去

売掛金と買掛金が640,000円あるので、これらを相殺消去します。よって『(貸)売掛金640,000』『(借)買掛金640,000』となります。

短期貸付金と短期借入金の相殺消去

短期貸付金と短期借入金が800,000円あるので、これらを相殺消去します。よって『(貸)短期貸付金800,000』『(借)短期借入金800,000』となります。

未収収益と未払費用の相殺消去

未収収益と未払費用が12,000円あるので、これらを相殺消去します。よって『(貸)未収収益12,000』『(借)未払費用12,000』となります。

借方 金額 貸方 金額
売上高
受取利息
買掛金
短期借入金
未払費用
1,600,000
48,000
640,000
800,000
12,000
売上原価
支払利息
売掛金
短期貸付金
未収収益
1,600,000
48,000
640,000
800,000
12,000

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