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【簿記】著作権の仕訳と勘定科目をわかりやすく【著作権使用料も解説】

  • 無形固定資産を勉強していると著作権っていう内容が出てきたんだけど……
  • 著作権という勘定科目と著作権使用料という勘定科目の違いがよく分からない
  • 著作権について教えて!

著作権は身近なものではないのでイメージしづらいと感じている人が多いです。

私は簿記通信講座を2012年から運営してきて数百名の合格者をこれまでに送り出させていただきました。もちろん著作権についても熟知しています。

この記事では著作権について解説します。

この記事を読めば著作権について理解できるので、簿記2級で著作権が出題されても自信を持って解答することができます。

結論を言うと、著作権は創作的な表現に与えられる権利です。著作権に法定耐用年数はないので償却は行いません。

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著作権:創作的な表現に与えられる権利

創作的な表現に与えられる権利を著作権といいます。著作権は登録や申請なしに認められます。著作権を持っている者はその創作物を独占して使用できるようになります。

そのため、他者が著作権を持っている創作物を使って商品を作りたい場合には著作権を持っている者からお金を払って著作権を買ったり借りたりする必要があります。

著作権の会計処理

著作権は「著作物を独占して使用できる権利」なので資産です。著作権を購入した場合、資産(無形固定資産)の取得と考えて会計処理を行います。

無形固定資産は基本的に償却しますが、著作権には法定耐用年数はありません。

そもそも著作権の保護期間は著作者の死後50年です。ということは、著作者がなくならない限り著作権がいつまでなのかも分かりません。

いつまであるのか分からないものを償却することはできないので、著作権に償却はありません

また、著作権を購入するのではなく、著作権使用料を支払って著作物を利用することもできます。

著作権使用料を支払っても著作権は手に入らないので、著作権使用料を支払った場合は資産の取得ではなく、費用(著作権使用料)の発生と考えて会計処理を行います。

著作権の仕訳

著作権の取得

例題

期首に著作権を700,000円で買い入れ、代金は現金で支払った。

この例題の仕訳について考えてみましょう。

700,000円を現金で支払っているので『(貸)現金700,000』となります。また、著作権を700,000円で買い入れているので『(借)著作権700,000』となります。

まとめると次のようになります。

借方金額貸方金額
著作権700,000現金700,000

この仕訳は著作権を購入した場合です。著作権使用料を支払って著作物を使用する場合は「著作権使用料」といった費用の勘定科目を使って会計処理を行います。

著作権の償却

例題

所有している著作権について決算整理仕訳を行う(前問の続き)。

この例題の仕訳について考えてみましょう。

著作権は償却は行いません。よって「仕訳なし」となります。

借方金額貸方金額
仕訳なし

著作権使用料の支払い

例題

他者が所有している著作物を使用するため、著作権使用料300,000円を現金で支払った(前問とは無関係)。

この例題の仕訳について考えてみましょう。現金で300,000円支払っているので、『(貸)現金300,000』となります。

また、他者が所有している著作物を使用するので、著者権使用料という費用の勘定科目を使います。よって『(借)著作権使用料300,000』となります。

借方金額貸方金額
著作権使用料300,000現金300,000

他者の保有する著作物を使用料を支払って使う場合は、「著作権」という無形固定資産を手に入れているわけではありません。よって、借方に「著作権」という資産の勘定科目が来ることはありません。

【まとめ】著作権:創作的な表現に与えられる権利

著作権は創作的な表現に与えられる権利です。著作権に法定耐用年数はないので償却は行いません。

著作権を購入した場合は、無形固定資産の勘定科目である「著作権」を使います。

他人の著作物を著作権使用料を支払って使用する場合は、資産を手に入れているわけではないので「著作権」という資産の勘定科目は使いません。「著作権使用料」という費用の勘定科目を使って会計処理を行います。

著作権以外にも簿記2級で学習する内容はたくさんあります。簿記2級で学習する内容については「日商簿記2級【商業簿記】の全内容を解説」にまとめています。

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