連結財務諸表を作成する目的

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こんにちは、簿記合格請負人の平野です。この記事では連結財務諸表を作成する目的について解説していきます。

連結財務諸表を作成する目的

連結財務諸表を作成する目的は次の4つです。

  • 投資者に対して企業集団の会計情報を報告するため
  • 親会社の経営者に対して企業集団の会計情報を提供するため
  •  粉飾決算を防止するため
  • 連結納税制度における課税の合理化のため

投資者に対して企業集団の会計情報を報告するため

個別財務諸表では子会社の損益は全く報告されません子会社株式は取得原価で計上されるからです。株価が上昇しても評価損益さえ計上されません)。

ですが、子会社がどれだけ利益を上げているのか、または損失を出しているのかは親会社の株主にとって非常に重要な情報です(子会社の財政状態や経営成績は親会社の株価や配当にも大きな影響を与えるからです)。

なので投資者に有益な情報を提供するためには個別財務諸表だけではなく連結財務諸表を報告する必要があります。

親会社の経営者に対して企業集団の会計情報を提供するため

投資者だけでなく、親会社の経営者にとっても企業集団の会計情報(財政状態や経営成績など)は重要です(子会社の経営成績がよくないのであれば、何らかの手を打たなければならないからです)。

経営に関する意思決定を経営者が行うためには、親会社の個別財務諸表だけでは不十分です。連結財務諸表が必要になります。

粉飾決算を防止するため

子会社は親会社の思い通りに動かすことができるので、粉飾決算などの不正に利用されやすいと言えます(粉飾決算のために子会社を作る例もあるくらいです。)。

損失を全て子会社に押しつけるなどすることで親会社の個別財務諸表だけをよくすることは簡単にできてしまいます。

しかし、連結財務諸表ではこのような不正を行うのは難しくなります。不正を防止するためにも連結財務諸表は役立ちます。

連結納税制度における課税の合理化のため

企業集団全体の課税所得に対して企業集団全体で納税する制度を連結納税制度と言います。連結納税制度を選択すれば、企業集団の中に黒字の企業と赤字の企業があれば課税額を少なくすることができます。

例えば「1,000,000円黒字の企業」と「500,000円赤字の企業」が企業集団だった場合(法定実効税率は40%とします)、別々に納税すれば黒字企業が(利益1,000,000円×法定実効税率40%=)400,000円、赤字企業は0円で、企業集団としては400,000円納税することになります。

これに対し、連結納税制度を選択すれば、黒字企業の黒字と赤字企業の赤字を相殺できるので、企業集団としての納税額は{(利益1,000,000円-損失500,000円)×法定実効税率40%=}200,000円となります。このような形で課税額を減らすことができます。

連結納税制度は企業側にいいことばかりではないのですが、連結納税制度を選択するためには連結財務諸表が不可欠になります。

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