有価証券の貸付(借入)の2種類の契約形態

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こんにちは、簿記合格請負人の平野です。この記事では有価証券の貸付(借入)の2種類の契約形態について解説します。

有価証券の貸付(借入)の2種類の契約

有価証券を貸し付ける(借り入れる)ときには2種類の契約の方法があります(有価証券に限った話ではありません)。消費貸借と使用貸借です。

消費貸借

消費貸借とは、消費することを前提で貸し借りする契約です。身近な例では、「乾電池を借りる」などが消費貸借にあたります。

乾電池を借りた場合、通常はその電池を消費して、返すときには新しい乾電池を買って貸してくれた人に返します。消費したその電池を返すわけにはいきません。このような貸し借りが消費貸借です。

有価証券の消費貸借契約では、借主はその有価証券を自由に売却することができます。返すときには買いなおして返せばいいのです。有価証券には番号が書かれていますが、「同一番号の有価証券を返す必要がない」という契約だからです。

有価証券を消費貸借契約で借りた場合、通常はその有価証券を売却して現金化し、資金繰りに役立てます。そして返却日には市場から買いなおして貸主に返します。

消費貸借契約の場合、有価証券の貸し手はその有価証券の所有権(自分のものとする権利)を失うので配当金を受け取ることはできません。その分使用貸借契約より金利(貸借料)が高くなります。

使用貸借

使用貸借とは、使用することを前提で貸し借りする契約です、身近な例では、「本を借りる」などが使用貸借にあたります。

本を借りた場合、通常はその本を読んで、全く同じその本を返します。同じタイトルの本をわざわざ買いなおして返すことは破損してしまったりしない限りはしません。このような貸し借りが使用貸借です。

有価証券の使用貸借契約では、借主はその有価証券を売却するわけにはいきません。有価証券には番号が書かれていますが、「同一番号の有価証券を返す必要がある」という契約だからです。

有価証券を使用貸借契約で借りた場合、通常はその有価証券を担保に現金を借りて資金繰りに役立てます。そして返却日には担保にしている有価証券を返してもらって貸主に返します。

使用貸借契約の場合、有価証券の貸し手はその有価証券の所有権を失わず、占有権(そのものを自由に取り扱う権利)だけを失います。所有権は失わないため配当金を受け取ることができます。その分消費貸借契約より金利(貸借料)が低くなります。

簿記検定試験では…

簿記検定試験ではここまで細かい出題は見たことがありません。そもそも現実でも消費貸借契約と使用貸借契約を明確に区別することはあまりありません(民法では重要な違いです)。

そのため、細かいことはあまり気にせず、貸付有価証券の取引と仕訳借入有価証券の取引と仕訳で学習したとおりに仕訳を切れば問題ありません。

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