勘定科目の決め方【2つの判断基準】

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  • 勘定科目を問題によって違うことがあるんだけど……
  • どういった基準で勘定科目を決めたらいいのか分からない
  • 勘定科目を決めるときの判断基準について教えて!

簿記を勉強していると、ある問題では「旅費」と「交通費」が別々の勘定科目になっているのに、別の問題では「旅費交通費」とまとめられたりしていることがあります。

また、パソコンを買ったという同じ取引なのに、ある問題では「備品」で、別の問題では「仕入」だったりすることもあります。こういった出題に混乱してしまう方が非常に多いです。

私は簿記通信講座を2012年から運営してきて数百名の合格者をこれまでに送り出させていただきました。もちろん勘定科目の決め方についても精通しています。

この記事では勘定科目を決定するときの2つの判断基準についてお伝えします。

この記事を読めば勘定科目の決め方が分かるので、簿記を勉強していても混乱することなく勘定科目を選ぶことができるようになります。

結論を一言で言うと、勘定科目は「モノではなく目的で決まる」「企業の規模・業種・形態によって決まる」という2つの判断基準を意識しながら決めることになります。

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勘定科目の2つの判断基準

勘定科目を決めるときは次の2つの判断基準を意識します。

  • モノではなく目的から勘定科目を決める
  • 企業の規模・業種・形態から勘定科目を決める

モノではなく目的から勘定科目を決める

簿記ではモノ自体ではなく、そのモノをどういう目的で取引したかを基準に使う勘定科目を決めます。

簿記を学習していくときにミスしやすい点として、『モノ→勘定科目』という流れで考えてしまうという点があります。

『モノ→勘定科目』という流れで考えても通常は正解になりますが、出題のされ方によっては間違いにもなります。場合によっては合否を分けるケースもあるので注意が必要です。

消しゴムを買った場合、企業が消しゴムを日常の業務で使う目的で買った場合は『消耗品』ですが、文房具店がお客様に売る目的で買った場合は『仕入』になります。

ビルを買った場合、企業が入居してそこを事務所として使う場合は『建物』ですが、不動産業者がお客様に売る目的で買った場合は『仕入』になります。

車を買った場合、企業が使用する目的で買った場合は『車両運搬具』ですが、車を販売する企業がお客様に売る目的で買った場合は『仕入』になります。

このように、どのような目的で取引を行ったかで勘定科目が変わるのです。

消しゴム→消耗品、ビル→建物、車→車両といったように『モノ→勘定科目』と考えてしまうと出題のされ方によっては勘定科目を間違えてしまうかもしれません。

『目的→勘定科目』という考え方を意識することが大切です。

企業の規模・業種・形態から勘定科目を決める

勘定科目にどのようなものを使うのかは基本的に企業に任されています。絶対的な決まりはありません。

とは言っても、ある程度の目安と言うものはあります。最低限、簿記について知識がある人が見たときに内容が正確に理解できるような勘定科目名でなければなりません。

また、勘定科目をどのように設定するかは、主に次のような企業の違いによって変わります。

  • 企業の規模(大企業なのか小企業なのか)
  • 業種(商品販売業なのか製造業なのか)
  • 企業形態(個人事業主なのか株式会社なのか)

企業の規模による違い:大企業ほど勘定科目を細かく分ける

特に「費用」の勘定科目は企業の規模が小さくなればなるほどおおざっぱな勘定科目を使う傾向があります

最も小規模な場合だと「販売費及び一般管理費」に含まれる費用を全て「販売費及び一般管理費」という勘定科目ですませることもあります。

また、そこまでではなくても営業に関する全ての費用を「営業費」もかなり大きくまとめた勘定科目で、よく使われます。

経営活動を詳しく表現しようとすればするほど多くの勘定科目を設定しなければなりません。しかし、手間が増えてしまいます。

「詳しく表現することから得られる利益」と「詳しく表現するために必要なコスト」と比較してバランスをとる形で勘定科目を設定することになります。

業種による違い:業種によって勘定科目が異なる場合がある

業種によって、その業種でしか出てこないような勘定科目もあります。

例えば、製造業の場合は「材料」「仕掛品」「製品」などの勘定科目が出てきます。また、建設業の場合は「未成工事支出金」「完成工事未収入金」などの勘定科目が出てきます。

関連記事

製造業で出てくる勘定科目については「工業簿記特有の勘定科目」で詳しく解説しています。

企業形態による違い:個人事業主と株式会社では資本の部が異なる

企業形態の違いは資本の部(純資産の部)の勘定科目に表れます。

個人事業主の場合は資本の部には「資本金」しか出てきません。しかし株式会社の場合は資本金以外にも「繰越利益剰余金」などが出てきます。

個人事業主でも株式会社でも「決算振替仕訳」という仕訳を切ります。取引の内容自体は全く同じですが、個人事業主の決算振替仕訳と株式会社の決算振替仕訳は異なります。

関連記事

個人事業主の決算振替仕訳については「決算振替仕訳」で、株式会社の決算振替仕訳については「損益勘定の振替」で詳しく解説しています。

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【まとめ】勘定科目の2つの判断基準

勘定科目を決めるときは次の2つの判断基準を意識します。

  • モノではなく目的から勘定科目を決める
  • 企業の規模・業種・形態から勘定科目を決める
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