一部振替取引に関する2つの処理方法について

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こんにちは、簿記合格請負人の平野です。この記事では一部振替取引に関する処理方法についてについて解説します。

一部振替取引を単純な取引に分解する方法について

単純な取引に分解する方法は、1の仕訳が2と3の仕訳に分解されます。

  1. (借)現金  100,000/(貸)売上 300,000
    (借)売掛金 200,000/
  2. (借)現金  100,000/(貸)売上 100,000
  3. (借)売掛金 200,000/(貸)売上 200,000

この方法の難点は、本来は1つの売上が2つに分けて記入されてしまう点にあります。大口の1つの取引が小口の複数の取引に分けられるということです。

伝票を見ただけでは「金額は大きいが回数は少ない取引先」と「金額は小さいが回数は多い取引先」の区別がつかなくなってしまうのです。これは顧客管理という点から考えると問題です。

商売上、取引先を重要度や属性で分けて管理するのは非常に重要です。営業やDMなどの戦略を決めるときに、その取引先がどのような取引先なのかをきちんと認識しておく必要があるからです。

「金額は大きいが回数は少ない取引先」の場合はいかに回数を増やしてもらうかというアプローチをしなければいけませんし、「金額は小さいが回数は多い取引先」の場合はいかに1回あたりの金額を増やしてもらうかというアプローチをしなければいけません。

絶対このようなアプローチをとるわけではありませんが、これが定石です。

このような戦略をとるためには、「金額は大きいが回数は少ない取引先」と「金額は小さいが回数は多い取引先」の区別がついていなければなりません。単純な取引に分解する方法は、取引先の属性が分かりづらいという難点があります。

一部振替取引を掛取引とみなす方法について

掛取引とみなす方法は、1の仕訳が2と3の仕訳に分解されます。

  1. (借)現金  100,000/(貸)売上 300,000
    (借)売掛金 200,000/
  2. (借)売掛金  300,000/(貸)売上 300,000…2
  3. (借)現金 100,000/(貸)売掛金 100,000…3

この方法は、伝票を見ただけでは「金額は大きいが回数は少ない取引先」と「金額は小さいが回数は多い取引先」の区別がつかなくなってしまうという単純な取引に分解する方法の問題は解消されます。

しかし、取引の事実どおりではないという新たな問題が発生します。取引の事実どおりではないため、売掛金元帳がおかしなことになってしまうのです。この方法を採用すると、発生した売掛金がすぐに減少するような形になってしまいます。

売掛金元帳

売掛金元帳はこのようなものでした。売掛金を回収した場合、通常は最も過去の売掛金を回収したものとして処理します。

売掛金は普通、「○○の取引の分の売掛金」という形で回収するものではなく、「10月分の売掛金を12月末までに回収する」といった形で回収するのです。

そのような状況の中、発生した売掛金がすぐに減少するというものが紛れ込んでしまうと、今残っている売掛金の残高がいつ発生したものかが分かりにくくなってしまうのです。

どちらの方法を採用するかは、これらの問題点を考慮して決めることになります。また、5伝票制を採用している場合は、仕入伝票・売上出票との兼ね合いから、掛取引とみなす方法を採用することがほとんどです。

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