棚卸資産の評価方法の変更による利益の変動

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こんにちは、簿記合格請負人の平野です。この記事では棚卸資産の評価方法の変更による利益の変動について解説します。

棚卸資産の評価方法の変更による利益の変動

一般的には「利益が増えれば経営活動は好調」「利益が減れば経営活動は不調」と考えられています。もちろん一般論としては正しいのですが、このように決め付けられるわけでもありません。利益はちょっとした会計方針の違いで変わってくるからです。

その典型例が「棚卸資産の評価方法の変更による利益の変動」です。棚卸資産の評価方法の変更とは、経営活動の好不調とは何の関係もありません。ですが、業種や状況によっては数百億円という単位で利益が変わってくることがあります。

では、なぜ棚卸資産の評価方法が変わると利益が変わるのでしょうか。理由は次の2つです。

  • 商品の動きにおいて実際とは異なる「仮定」をするから
  • 仕入単価はいつも同じとは限らないから

商品の動きにおいて実際とは異なる「仮定」をするから

通常の商品販売業では商品を仕入れては販売、仕入れては販売の繰り返しです。この「仕入→売上」を1年に大量に行うことになります。

このとき、全ての商品の動きを1つ1つ完璧に追いかけているわけではありません。なので商品の動きについては色々と「仮定」して計算を行います。これが「棚卸資産の評価方法」です。

棚卸資産の評価方法には代表的なものとして次の3つがあります。

  • 先入先出法:先に仕入れたものから先に販売したと「仮定」して購入単価を算出する方法
  • 移動平均法:購入したときに、それまである在庫と購入したものを混ぜると「仮定」して購入単価を算出する方法
  • 総平均法:ある期間に買った商品を全てまとめて買ったと「仮定」して購入単価を算出する方法

このように色々な「仮定」を行うことで、商品の動きを想定し、売上原価を計算します。

仕入単価はいつも同じとは限らない

仕入単価がいつも同じなら、どのような商品の動きを仮定しても売上原価は変わりません。ですが、実際には仕入単価はいつも同じとは限りません。同じ商品であっても1年の間には高いときもあれば安いときもあります。

売上原価が変われば利益が変わる

これら2つの理由によって利益が変わってきます。仕入単価が異なる状態で、商品の動き方の仮定が変わるということは、販売された商品の仕入単価が変化するということだからです。

商品の評価方法が変化することで仕入れた商品のうち高いものが売れたり安いものが売れたりすることになります。この結果、売上原価が変動することになり、結果的に利益が変動することにもなるのです。

このように、会計方針が変更になるだけで利益は簡単に変わります。なので株式投資を行う場合は、利益の金額を見るだけではなく、「棚卸資産の評価方法」などの会計方針もしっかりと見ることが大切です。

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