機会原価と埋没原価から考える独学の隠れたコスト

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機会原価と埋没原価について知りたい人
機会原価と埋没原価について知りたい人

機会原価と埋没原価の考え方が難しいなぁ。身近な例で考えると分かりやすいかも。機会原価と埋没原価の考え方が理解したいなぁ。

こういった疑問に答えます。

ちなみに、この記事を書いている私は日商簿記に合格するための通信講座を2012年から運営し、これまでに数百人の合格者を送り出させていただいています。もちろん私自身も簿記1級に合格しています。こういった私が解説していきます。

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機会原価と埋没原価から考える独学の隠れたコスト

独学という学習方法は最も安くすむと考えられています。実際に支払う金額だけを見れば確かにはその通りかもしれません。しかし、試験に合格する費用を原価と考え、原価計算の考え方を使うと、一概に独学が一番原価が少ないとは言えなくなってきます。

原価計算の考え方を使って独学のコストについて考えてみましょう。せっかくなので日商簿記検定を受験する場合で考えてみます。

支出原価

実際にお金を支払う原価を支出原価といいます。最もお金がかかっている感じがする原価なので、この支出原価を原価として考えない人はほとんどいません。日商簿記検定に合格するための支出原価としては次のようなものがあります。

  • 学習教材にかかる費用
  • 受験料
  • 過去問購入費用
  • 電卓代
  • その他文房具代や交通費などの雑費

これらのために支払うお金は当然簿記検定に合格するための原価として考えます。

埋没原価

埋没原価はサンクコストとも言います。いくつかの案があってどれが最も原価が低く抑えられるのかを分析するとき、どの案を選んでも同じようにかかる原価のことです。

簿記検定に合格するための埋没原価としては次のようなものが考えられます。

  • 受験料
  • 過去問購入費用(過去問がついている通信講座や通学講座の場合は埋没原価にはなりません)
  • 電卓代

これらの費用は独学であっても通信であっても通学であっても同じようにかかる原価です。なので独学・通信・通学のどの方法を選ぶのかを選択するときに考える必要はない原価といえます。

機会原価

機会原価は実際にお金を支払う原価ではありません。なので一般的には見落とされがちなのですが、非常に重要な原価です。機会原価とは、もう一方の選択肢をを選んだときに得られたであろう収益です。日商簿記検定に合格するための機会原価としては次のようなものが考えられます。

  • 勉強時間の差から発生する時給

機会原価はかなり難しいので、詳しく説明します。

勉強時間の差から発生する時給

ここでは例として「自分は独学よりも通学の方が向いているから、本当は通学の方が効率がいいけど、費用(支出原価)がかかるから独学で勉強する」と決めた人を想定してみましょう。実際には結構多いと思います。

※独学が向いていて、独学でも勉強時間が変わらない、もしくは独学の方が勉強時間が短くてすむという人にはあてはまりません。

このケースの人が簿記3級に合格するためにかかる時間として次のように想定してみます(原価の話とは直接は関係ないので、簿記3級に対する理解の深さについてはここでは触れませんが、向いている方法で勉強した方が理解も深くなります)。

  • 通学で簿記3級に合格するためにかかる勉強時間…80時間
  • 独学で簿記3級に合格するためにかかる勉強時間…150時間

この例の場合、勉強時間が独学の方が70時間多くかかっています。ということは通学で勉強すれば70時間の時間が作れるということです。

この70時間という時間は日本の最低賃金の加重平均である750円で計算すると、52,500円になります。70時間という時間には最低でも52,500円の価値があるのです。

この金額は実際には支払いませんが、独学を選択するということはこれだけの価値を失うことになるということは間違いありません。

実際に働くかどうかは重要ではありません。働けば52,500円のお金がもらえるのに働かないということは、その時間に働かずに別の何かをやるその何かの価値がその人にとって52,500円以上あるということだからです。

そして70時間という時間を失うということは、その52,500円以上の何かをする時間を失うということです。

会計学、経済学的にはこの考え方は正解なのですが、人間が関わっていることなので、絶対にこの考え方が正しいというわけではありません。人間はお金のために生きているわけではないからです。

勉強そのものが好きな場合は「長くかかった勉強時間70時間=給料52,500 円」という式そのものが成り立たないでしょう。

ここで意識すべきなのは機会原価も原価と考え、適切に意思決定をすることです。

機会原価そのものの考え方が抜け落ちてしまっている場合、間違えた意思決定をしてしまうことも考えられます。

ぜひ一度支出原価だけでなく機会原価も考えてみてください。「一番原価が少なくすむのは独学ではなかった」なんてことになるかもしれません。

簿記1級
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