債権(売掛金)の管理

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こんにちは、簿記合格請負人の平野です。債権の管理の仕方は簿記検定では通常は問われませんが、企業の経理課の仕事としては非常に重要です。この記事では一般的な債権の管理の方法についてお伝えします。

債権の管理とは

債権の管理とは「債権の発生から消滅までを企業が決めたルールに従ってきちんと処理すること」です。なので、債権の管理は次の3つに分類することができます。

  1. 債権の発生時の管理
  2. 債権の発生後、消滅までの管理
  3. 債権の消滅時の管理

一つずつ見ていきましょう。

1.債権の発生時の管理

債権が発生する最も一般的な形は「得意先に商品を掛売りした」場合です。掛売りすることで売掛金という債権が発生します。

売掛金は通常は「取引ごと」または「1ヶ月分をまとめて」請求して回収します。回収が順調なら問題はないのですが、ときどき支払が遅れ、最悪の場合は回収不能になります。

そこで、債権管理の第一歩として得意先ごとに売掛金の限度額を決めます(「限度額」は、過去の実績をもとに決めるのが一般的です。)。

そして、限度額に達したときには新たに掛売りすることをやめ、売掛金の回収をはかります(回収状況は売掛金元帳を見ればすぐに分かります。)。

このルールを守らなければ多額の不良債権がいつか発生することになるので、必ず行わなければなりません。

2.債権の発生後、消滅までの管理

債権の発生時の管理としては「限度額を設定して、その金額を超えないようにする」ということで対応しますが、それだけではありません。限度額に達しそうになったら営業担当者を交代させることもあります

最も望ましいのは「販売を行う者」と「代金を回収する者」を最初から別人にすることなのですが、割戻などを行う関係から難しい場合もあります。そういった場合でもときどき交代させるのが理想的です。

こうすることで「営業担当者が回収した売掛金を着服する」「営業担当者が割戻などで売掛金から減額する分を着服 する」といった不正はほとんど起きなくなります。

また、債権の発生時の管理をしっかりと行っても貸倒れは0にはなりません。そこで決算時には貸倒引当金を設定します

通常の債権に関しては期末残高の○%というように概括的に見積もるのが一般的です。ですが、本当は個別で貸倒引当金を見積もった方が合理的です。債権は回収期限が到来してから日数が経過するにしたがって急速に貸倒れる確率が高まるからです。

ただ、見積もる手間がかかりすぎることや、正確に見積もることは不可能に近いことから、現実的に個別で貸倒引当金を見積もるのは難しいと言えます。

貸倒れの見積りと発生の取引と仕訳

3.債権の消滅時の管理

債権が無事に回収されることで消滅したのであれば、特に何もすることはありません。きちんと回収したことを売掛金元帳に記録しておけば十分です。

問題は回収できなかった場合です。この場合、いつ債権の消滅を認識するのかが問題になります。法律上は取引先が破産した場合など、かなり限定されるのですが、会計的には経営者がその債権を回収不能だと判断したときに債権を消滅させます

売掛金の管理で重要なこと

売掛金の管理で重要なのは、「販売した商品に関する値引、割戻、割引」です。全て売掛金の減額となるので、売掛金の回収のときに営業担当者がこれらを計算して清算します。

ただ、全てを営業担当者が行うと不正を生みやすいので、計算は全て会計部門が行い、営業担当者はそれにもとづいて売掛金を回収するだけにするのが理想的です。

また、債権に限らず、資産の管理は1人に任せれば不正につながりやすいといえます。ある程度の規模の企業であれば、必ず複数人に分担させるべきです。これは不正を起こさないためだけではなく、能力の向上にも役立ちます。

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