連結会計の重要性

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こんにちは、簿記合格請負人の平野です。最近、連結会計の重要性が増しています。税理士試験でも連結会計が出題される方向ですし、実務でも重視されています。

この記事では連結会計の重要性について解説します。ちなみに、内容的には簿記1級の試験に対応できるものではなく、あくまでも最初の考え方です。

連結会計の必要性

連結会計とは一言で言えば「支配している企業(親会社)と支配されている企業(子会社)を一つの企業集団とみなして行う会計」です。

では、そもそもなぜこのような会計が必要なのでしょうか。

連結会計の必要性を考えるために、次のような2つの企業を考えてみましょう。

  • P社(親会社):S社の発行済株式の過半数を保有
  • S社(子会社):発行済株式の過半数をP社に保有されている

このような状態の場合、S社の株主総会での全ての決定をP社だけの判断で行うことができます。株主総会は株式会社の最高の意思決定機関なので、S社の事実上の全てをP社が決めることができるといえます。

このような状態では例えば、次のような取引も可能になります。

  • 親会社の在庫を決算日直前に子会社に販売
  • 親会社が保有する商品を時価よりも高い価格で子会社に販売

もちろん極端な場合は取引そのものが認められません。法律的に違法な取引となります。ですが、違法とまでは言えない程度の微妙な取引はありえます。

このような取引は損失を子会社に押し付けて親会社の財務諸表をよく見せる取引です。親会社単体の財務諸表は比較的自由によく見せることができるのです。

このような理由から、現在では親会社単体の財務諸表はそれほど重視されず、連結財務諸表が重視されるようになってきています

連結会計の本質

連結会計は、一言で言えば「支配している企業(親会社)と支配されている企業(子会社)を一つの企業集団とみなして行う会計」です。

このように考えると、単純に「企業集団の財務諸表=親会社の財務諸表+子会社の財務諸表」という計算式が成り立ちそうです。ですが、この式には問題があるのです。それを考えるために先ほどと同じ2つの企業を考えてみましょう。

  • P社(親会社):S社の発行済株式の過半数を保有
  • S社(子会社):発行済株式の過半数をP社に保有されている

この状況で「P社が600,000円で製造した製品をS社に1,000,000円で販売した。S社はこの製品を決算日に保有している。」という取引を考えてみましょう(この販売価格は適当だと考えます。)。

単純に考えれば、P社とS社それぞれの売上高と売上原価は次のようになります。

  • P社:売上高=1,000,000円、売上原価=600,000円、利益=400,000円
  • S社:売上高=0円、売上原価=0円、利益=0円

先ほどの計算式で企業集団の経営成績を考えると、次のようになります。

  • P社+S社=売上高=1,000,000円、売上原価=600,000円、利益=400,000円

ここで少し考えてみましょう。この数字は本当に企業の経営成績を適正に表しているでしょうか。

企業集団を一つに企業としてみた場合、この製品は完成はしていますが、販売はしていません。なので売上も売上原価も利益も全て0円のはずです。それがこのようになっているのは「企業集団内部の取引から発生する利益を控除していないから」です。

このように、企業集団での財政状態や経営成績を適正に表示しようと思えば、企業集団内部の取引は控除しなければならないのです(簿記2級で学習する本支店会計と考え方は同じです。)。この「内部取引の消去」などを学習するのが簿記1級での「連結会計」です。

まとめ

近年は「親会社単体の財務諸表は比較的操作しやすい」「親会社と子会社の財務諸表を単純に合算しただけでは内部取引が含まれてしまう」という理由から、連結財務諸表を重視する傾向が強くなってきています。

この「内部取引の控除」などの具体的な会計処理を学習するのが簿記1級の「連結会計」です。

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“連結会計の重要性” への2件のフィードバック

  1. さゆり より:

    こんにちは。

    連日で申し訳ないのですが、質問があります。

    連結会計の記事は、掲載予定はないのでしょうか?

    どの記事もわかりやすくとても参考になるので、
    連結もこのサイトで勉強がしたいのですが・・(› ‹)

    ご返答、宜しくお願いします。

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