倒産した会社のその後

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こんにちは、簿記合格請負人の平野です。簿記検定では倒産した会社自体の会計処理が出題されることはありません(倒産した会社は特殊な会計処理を行うからです。)。ですが、次のような形で倒産した会社が出てくることはあります。

この記事では「会社が倒産する原因」と「倒産した会社のその後」についてお伝えします。

会社が倒産する原因

会社が倒産する直接的な原因は基本的に「債務不履行(デフォルト)」だけです。債務不履行とは「期日までに債務を履行できない」という状態で、手形代金を支払日に支払えなかったり、社債を期日に償還できなかったりしたときに起こります。

よく「赤字」「販売不振」「人材不足」などが倒産の原因だと言われますが、「赤字」「販売不振」「人材不足」はあくまでも「間接的」な原因です。なので、どんなに赤字でも、商品が売れなくても、人材不足でも、債務を支払い続けることができる限り倒産はしません。

逆に、黒字であっても、販売が好調であっても、人材が豊富であっても債務不履 行を起こしてしまえば倒産します。

会社が倒産した後

会社が倒産した後は次の5つのどれかの道を進みます。

  • 会社更生法の適用を申請する
  • 民事再生法の適用を申請する
  • 破産を申請する
  • 特別清算を申請する
  • その他

これらのうち「会社更生」と「民事再生」は再建を目的としていて、「特別清算」「破産」は会社を解散して終了させることを目的としています。

会社更生法の適用を申請する

会社更生法の適用を申請するということは、「今ある債務を支払うことができないので、免除してほしい」とお願いするということです。

返済義務がある債務を支払えないので、オーナーである株主は自分の持分を主張することはできなくなります(株式には有限責任の原則があるので、債務を株主が追加で支払う必要はありません。)。株式はほとんど無価値になります。

次に、債務が「原則として」平等に切り捨てられます。これは、例えば債務が10億円あって、このうち4億円しか返済できないと判断されたのであれば、全ての債務が60%切り捨てられるということを意味します。

そして、通常は経営陣が総入れ替えになります。このような事態になった最大の責任は経営陣にあるので、同じ経営陣が経営を続けるということは認められないからです。そうやって入れ替えられた新しい経営陣が会社更生計画を作成し、どのように再建していくのかを決定します。

こうやって新たにスタートを切ることになります。

民事再生法の適用を申請する

「民事再生法の適用を申請した場合」も、基本的には「会社更生法の適用を申請した場合」と同じです。違うのは次の3つです。

  • 債権者全員が協力してくれないとできない
  • 経営陣が引き続き経営を続ける
  • 手続きが比較的簡単

債権者全員が協力してくれないとできない

民事再生法は会社更生法と違って、債権者が無視することができます。なので、債権者が1人でも協力してくれない場合は、事実上会社の再建が不可能になります。

経営陣が引き続き経営を続ける

民事再生法の場合は、経営陣がやめずに経営を続けます。なので、債権者から不満が出たり、新たに出資してもらえなかったりする可能性が高いです。

債権者の協 力がないと民事再生法はうまくいかないので、債権者の不満が大きい場合は民事再生法による会社の再建は事実上不可能です。

手続きが比較的簡単

細かい手続きについては特に触れませんが、民事再生法は会社更生法に比べると手続きが簡単で期間も短期間ですみます。

このような特徴から、民事再生法は「債務額が小さい」「債権者の数が少ない」といった状況で債権者の協力が得られる場合に適用を申請することになります。

破産を申請する

破産を申請するということは、「今ある債務を支払うことができないので、今ある資産で全て支払って会社を終わらせるから、それ以上は勘弁して欲しい」とお願いするということです。

会社を終わらせるので、換金できるものは全て換金し、その全てを債務の返済にあてます(会社更生や民事再生の場合は、事業を継続するので、事業に必要な資産を換金する必要はありません。)。

特別清算を申請する

「特別清算の申請」は基本的に「破産の申請」と同じです。特別清算の方が破産に比べて柔軟に対応できる反面、債権者の3分の2以上の同意が必要となります。

得意先が倒産してしまったら…

もし自分の得意先が倒産した場合には、真っ先に管理部に相談し、できるだけ権利を取引先に移さないようにすることです。

もし得意先に商品を発送する前だったら、発送を取りやめればその商品の所有権は当社のまま維持できる可能性が高いです。ですが、送ってしまった商品を取り戻すのはかなり難しいです。売掛金や受取手形に関しては回収はかなり厳しいと思ってください。

簿記との関連性

簿記を勉強していて、「民事再生法の適用申請を行った」や「取引先が倒産し、裁判所から破産手続開始通知書が郵送されてきた」などといった文が出てきたときには、ここでお伝えした内容をイメージすると理解しやすいかと思います。

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