日商簿記・全経簿記・全商簿記の難易度比較【価値比較なら日商が最強】

  • 簿記資格をとろうと思ってるんだけど……
  • 日商・全経・全商の難易度が分からない
  • どの簿記資格を目指したらいいのかを教えて!

簿記資格には「日商簿記」「全経簿記」「全商簿記」があり、それぞれにたくさんの級があるので、難易度が分からない、どれを目指して勉強したらいいのか分からないというケースは非常に多いです。

私は簿記通信講座を2012年から運営してきて数百名の合格者をこれまでに送り出させていただきました。私は日商簿記が専門ですが、職業柄、他の簿記試験にも精通しています。

この記事では「日商簿記」「全経簿記」「全商簿記」の難易度について解説します。

この記事を読めば、あなたがどの簿記資格を目指したらいいのかが分かります。

結論を言うと、多くの人にすすめることができるのが日商簿記3級と日商簿記2級です一部の人には日商簿記1級と全経簿記上級もすすめられます。

日商簿記・全経簿記・全商簿記の違い

有名な簿記検定は「日商簿記」「全経簿記」「全商簿記」の3つです。特徴をまとめると次のようになります。

日商簿記全経簿記全商簿記
主催者日本商工会議所全国経理教育協会全国商業高等学校協会
行われている級1級,2級,3級,初級上級,1級,2級,3級,4級1級,2級,3級
主な対象者社会人専門学校生高校生

「日商簿記」「全経簿記」「全商簿記」は同じ数字の級であっても難易度は大きく異なります。「日商簿記」「全経簿記」「全商簿記」を全てまとめて難易度順に並べると、次のようになります。

日商簿記1級>全経簿記上級>日商簿記2級>全経簿記1級>全商簿記1級>日商簿記3級>全経簿記2級>全商簿記2級>日商簿記4級>全経簿記3級>全商簿記3級>全経簿記4級

特にご質問が多いのは「日商簿記2級と全経簿記1級はどちらの難易度が高いのか」ですが、日商簿記2級の難易度が高いと考えてまず間違いありません。

私が解いた感覚と周りの方の意見から出した結論なので誰にでもあてはまるわけではありませんが、おおよそこの通りだと思います。

あなたが取るべき簿記資格

日商簿記3級がおすすめの人

日商簿記3級はこんな方におすすめです。

  • 全経簿記1級や全商簿記1級をすでに持っている人
  • 商業高校の高校生
  • 就職活動中の大学生
  • 経理に転職したい人
  • 簿記に興味がある人

全経簿記1級や全商簿記1級をすでに持っている人

日商簿記3級は全経簿記1級よりも全商簿記1級よりも難易度が低いにも関わらず、社会的な評価は高いです。

すでに全経簿記1級や全商簿記1級を持っている人は特に問題なく日商簿記3級に合格できます。

全経簿記1級や全商簿記1級を持っているのに日商簿記3級を持っていないのはかなりもったいないです。

商業高校の高校生

商業高校で簿記の勉強をきちんとしていれば、全商簿記1級までは普通に取得できます。全商簿記1級に合格できるのであれば日商簿記3級にも問題なく合格できるので、取っておくことをおすすめします。

就職活動中の大学生

日商簿記3級は就職に役立つ資格の中ではかなりコスパがいいです。100時間程度の勉強時間と1万円以内の費用(独学の場合)で得られる資格で社会的な評価が得られるものはほとんどありません。

関連記事

簿記3級に独学で合格する方法については「簿記3級の独学は難しい?1ヶ月は無理?【おすすめテキストも紹介】」で詳しく解説しています。

行きたい企業や職種に関わらず、日商簿記3級は取っておいて損はありません。

主に文系の話です。理系の大学生にとっては簿記よりも重要なものがたくさんあるので、そちらを優先してください。

経理に転職したい人

経理に転職したいのであれば日商簿記3級はほぼ必須です。日商簿記3級を持っていれば経理で働けるというわけではありませんが、持たずに得することは何もありません。

経理に就職・転職したいのであれば日商簿記3級は取得しておきましょう。

簿記に興味がある人

簿記に興味がある人が最初に簿記を勉強するなら日商簿記3級が最適です。全経簿記や全商簿記は日商簿記の下位互換に近く、あえて勉強する理由はありません。

日商簿記3級の学習教材はほとんど全て初学者向けに作られているので、日商簿記初級から勉強する意味もあまりありません。

最初に勉強するなら日商簿記3級がおすすめです。

日商簿記2級がおすすめの人

日商簿記2級はこんな方におすすめです。

  • 全経簿記上級をすでに持っている人
  • 経理の仕事につきたい商業高校の高校生
  • お金に関する業種・職種で働きたい大学生
  • 経理に転職したい人
  • 日商簿記3級で簿記の面白さを感じた人

全経簿記上級をすでに持っている人

日商簿記2級は全経簿記上級よりも難易度が低いにも関わらず、社会的な評価は高いです。すでに全経簿記上級を持っている人は余裕で日商簿記2級に合格できます。

全経簿記上級を持っているのに日商簿記2級を持っていないのはかなりもったいないです。

経理の仕事につきたい商業高校の高校生

商業高校で勉強する簿記の内容だけで日商簿記2級に合格するのは少し難しいです(学校によります)。

しかし、商業高校の新卒生で日商簿記2級を持っていると非常に印象よく、真剣さとやる気を十分に伝えることができます

学校できちんと簿記を勉強していれば、日商簿記2級は多少の努力で取れます。できれば在学中にとっておくことをおすすめします。

関連記事

商業高校の高校生が簿記試験とどう付き合っていくのかについては「商業高校に通う高校生が効率よく日商簿記に合格する方法」で詳しく解説しています。

お金に関する業種・職種で働きたい大学生

銀行や証券会社などの金融系の業種や経理や財務などの職種を希望するなら日商簿記3級だけでなく日商簿記2級まで取得しておくことをおすすめします。

関連記事

大学生が日商簿記2級を取得する戦略については「【簿記】大学生が就職活動を有利に進めるための簿記取得戦略」で詳しく解説しています。

経理に転職したい人

経理に転職したいのであれば日商簿記3級だけでなく、日商簿記2級まで取得しておきたいところです。日商簿記2級の内容はほぼ全ての企業の業務に直結しますし、やる気を伝えることもできます。

経理という仕事は実務経験が非常に重要なので、日商簿記2級を持っているだけで簡単に転職できるということにはなりません。しかし、日商簿記2級を持っていなくて得になることは何もないので、ぜひ取得しておきましょう。

関連記事

経理に転職したい人が簿記資格を取得する戦略については「経理への転職に有利な資格3選+1【失敗しない】」で詳しく解説しています。

日商簿記3級を勉強して簿記の面白さを感じた人

日商簿記3級を勉強して簿記の面白さを感じた人は、ぜひ日商簿記2級の合格を目指しましょう。もっと面白く感じるはずです。

試験に合格する必要はありませんが、せっかくなので合格証書も手に入れておくといいでしょう。

日商簿記1級がおすすめなのはこんな人

日商簿記1級はこんな方におすすめです。

  • 税理士試験の受験資格が欲しい人
  • 日商簿記2級で簿記の面白さを感じた人

税理士試験の受験資格が欲しい人

税理士試験には受験資格があるので、誰でも受験できるわけではありません。その受験資格の一つに「日商簿記1級に合格した者」があります。

関連記事

税理士試験の受験資格については「日商簿記1級の受験資格と日商簿記1級合格で得られる受験資格」で詳しく解説しています。

受験資格がない人は日商簿記1級に合格することで税理士試験を受験することができるようになります。

税理士試験の受験資格は「全経簿記上級」でも得られます。しかし、日商簿記1級で受験資格を得ることをおすすめします。主な理由は次の3つです。

  • 受験資格を得るチャンスが減るから
  • 日商簿記1級の合格を目指さない弱気な気持ちで税理士試験に合格するのは難しいから
  • 全経簿記の学習教材はほとんどないから

税理士になりたい人で税理士の受験資格がない人は日商簿記1級を目指しましょう。

日商簿記2級で簿記の面白さを感じた人

日商簿記2級で簿記の面白さを感じた人は日商簿記1級の合格を目指してみてもいいと思います。

ただし、日商簿記1級は日商簿記2級とは比較にならないほど難易度が上がります。ある程度の覚悟をして挑戦することをおすすめします。

日商簿記2級で簿記の面白さを十分に感じられたのであれば、簿記の勉強に苦痛を感じることはありません。趣味の延長であまり無理せず「数年後に合格できたらいいな」という楽な気持ちで勉強することをおすすめします。

税理士試験の受験資格を得たかったけど日商簿記1級に失敗した場合は全経簿記上級もおすすめ

税理士試験の受験資格がない人は日商簿記1級に合格することで税理士試験を受験することができるようになります。しかし、税理士試験の受験資格は全経簿記上級に合格することでも手に入ります。

税理士試験の受験資格を得たかったけど日商簿記1級に失敗した場合は全経簿記上級に挑戦するのがおすすめです。

税理士試験のスケジュールは次にようになっています。

  • 税理士試験受験申込みの締め切り:5月中旬
  • 税理士試験の試験日:8月上旬~8月中旬

日商簿記1級は6月と11月の年2回しか行われないので、税理士試験の受験申込みに間に合うためには前年の11月に日商簿記1級の試験に合格しておく必要があります。

つまり、前年の11月に日商簿記1級が不合格になってしまうと翌年の税理士試験を受験することができないということです。

そこで、全経簿記上級の出番です。

全経簿記上級は7月と2月の年2回行われています。2月の試験の申込期間は12月中旬から1月中旬に行われます。合格発表は4月中旬で、税理士試験の申込みに間に合います。

つまり、次のようなスケジュールを組むことで、11月の日商簿記1級が不合格になっても2月の全経簿記上級に合格すれば税理士試験を受験できるということです。

  1. 11月中旬:日商簿記1級が不合格になる。
  2. 12月中旬から1月中旬:全経簿記上級に申込み。
  3. 2月下旬:全経簿記上級を受験
  4. 4月中旬:全経簿記上級合格発表
  5. 5月中旬:税理士試験申込み

日商簿記1級の正式な合格発表は1月上旬から中旬です。合格発表を待っていると日程がギリギリになります。最悪の場合、間に合いません。

こういった事情があるので、日商簿記1級の合否は自己採点で判断することになります。自己採点の結果、少しでも不安があるなら全経簿記上級に申し込んでおいた方が無難です。

11月に仮に日商簿記1級に不合格になっても翌2月の全経簿記上級に合格できれば無事に税理士試験を受験できます。

全経簿記上級はこういった活用法があります。

コメント

タイトルとURLをコピーしました