- 簿記3級の過去問を買おうと思ってるんだけど、どれがいいのかな……
- 過去問の効果的な使い方が分からない
- 2021年度からの試験に対応した過去問の使い方を教えて!
「過去問は直前期に解くだけでいい」「勉強の最初から解くべきだ」など、真逆のことを言っている人もいて、過去問の使い方が分からなくて悩んでいる方は非常に多いです。
私は簿記通信講座を2012年から運営してきて数百名の合格者をこれまでに送り出させていただきました。過去問の使い方は合否に直結するということもあり、過去問の使い方にも精通しています。
この記事では過去問の使い方、簿記3級の試験傾向とその対策について解説します。
この記事を読めば過去問の選び方や使い方が分かります。過去問の傾向と対策まで解説するので、簿記3級の合格もぐんと近づきます。
結論から言うと、簿記3級の過去問は「TAC:合格するための過去問題集 日商簿記3級」がおすすめで、試験日の2,3週間前から本試験のつもりで解き始めるのがベストです。
簿記3級の過去問題集は本試験の2,3週間前から解き始める

テキストと問題集でしっかりと実力をつけたあとに過去問で総仕上げを行います。
本試験の2,3週間前から「過去10回分を3回ずつ繰り返す」のが理想的な使い方です。6月試験を例に解説します。
6月試験(6月13日が試験日)の場合
6月13日(日)が試験日の場合、次のスケジュールになります。
1回目 | 2回目 | 3回目 | |
前回の過去問 | 5月24日(月) | 5月25日(火) | 6月1日(火) |
前々回の過去問 | 5月25日(火) | 5月26日(水) | 6月2日(水) |
3回前の過去問 | 5月26日(水) | 5月27日(木) | 6月3日(木) |
4回前の過去問 | 5月27日(木) | 5月28日(金) | 6月4日(金) |
5回前の過去問 | 5月28日(金) | 5月29日(土) | 6月5日(土) |
6回前の過去問 | 5月31日(月) | 6月1日(火) | 6月8日(火) |
7回前の過去問 | 6月1日(火) | 6月2日(水) | 6月9日(水) |
8回前の過去問 | 6月2日(水) | 6月3日(木) | 6月10日(木) |
9回前の過去問 | 6月3日(木) | 6月4日(金) | 6月11日(金) |
10回前の過去問 | 6月4日(金) | 6月5日(土) | 6月12日(土) |
このスケジュールで解けば過去問を3回解いて試験に臨むことができます。
過去問の復習は翌日とその1週間後に行っています。この間隔はレミニセンス減少などを根拠にしています。
詳しくは「覚えずに身につけるための脳のメカニズムとそれを利用した勉強法を理解する」で解説しています。
もちろん完璧にこのとおりにこなすことは難しいので、多少は前後しても構いません。
簿記の実力をしっかりとつけていれば、60分の過去問も30分程度で解けますし、ほとんど正解できるはずなので答え合わせの時間もほとんど必要ありません。
1日に1回分の過去問を解くこともそれほど大きな負担にはならないはずです。
この他、過去問を解く時の具体的な注意点などについては「過去問を解くタイミングと過去問を解くペース」「簿記3級の目標時間と目標得点」「簿記の予想問題集は過去問の後で【2021年度ネット試験対応】」でさらに詳しく解説しています。
リンク先の記事は簿記1級を目指している人向けの記事なので、簿記3級は半分の時間で95点以上得点することを目標にしています。
簿記3級の出題形式と出題論点

最初に簿記3級全体について数値的なものをまとめておきます。
この記事では過去問の分析を中心に解説しているので、解答する順番や解答時間などについては比較的表面的な解説になっています。
解答する順番や解答時間などについては「【解き終わらない人必見!】簿記3級の時間配分【解く順番も大切】」で詳しく解説しています。
配点 | 目標得点 | 目標時間 | |
第1問 | 45点 | 36点 | 15分(遅くとも20分) |
第2問 | 20点 | 12点 | 10分(遅くとも15分) |
第3問 | 35点 | 25点 | 35分(遅くとも40分) |
合計 | 100点 | 73点 | 120分 |
この表から分かるとおり、第1問と第3問の配点が大きいので、これらを先に解くのが一般的です。具体的には「第1問→第3問→第2問」の順番で解きます。
第1問:仕訳問題(45点)
第1問は仕訳が15問(各3点)出題されます。勘定科目を選択するタイプの問題なのでたとえ正しくても選択肢にない勘定科目を使った場合は不正解になります。
目標時間:15分以内(遅くとも20分以内)
できれば15分以内、遅くとも20分以内で解答することが大切です。これ以上時間を使ってしまうと第3問に使える時間がなくなってしまいます。
目標得点:36点(15問中12問正解)
仕訳問題はできれば12問正解したいところです。
これ以上失点しても合格は不可能ではありませんが、第1問の仕訳問題が解けないのであれば、おそらく第3問も解けないはずなので合格は厳しくなってしまいます。
第2問:勘定記入・補助簿など(20点)
第2問は第1問ほど出題内容が決まっていません。補助簿関係の問題が中心ですが、勘定記入の問題も多く出題されます。
目標時間:10分以内(遅くとも15分以内)
できれば10分以内、遅くとも25分以内で解答することが大切です。
第2問は配点が小さいので後回しにすることが多く、第1問、第3問のあとに解くのが一般的です。第1問、第3問の時間の使い方によっては時間があまり残っていない可能性もあります。
目標得点:12点
配点は小さめですが、できるだけ得点したいところです。第2問は比較的解きやすい問題が出題されることも多いです。
第3問:決算(35点)
第3問は主に試算表が出題されます。決算整理前残高試算表に決算整理を行って、決算整理後残高試算表は財務諸表を作る問題が多いです。
目標時間:35分以内(遅くとも40分以内)
第3問は難易度にばらつきが多いです。簡単な回であれば35分での解答を、難しい回でも40分以内で解答することが大切です。40分以上かけてしまうと第2問に時間がかけられなくなってしまう可能性があります。
目標得点:25点
どんなに難しくても25点は取りたいところです。第3問は配点が大きいので、ここでこれ以上失点してしまうと合格が難しくなります。不合格になってしまう理由で一番多いのが「第3問での大量失点」です。ここが正念場なのでがんばって得点して下さい。
【まとめ】簿記3級の過去問題集のおすすめの使い方【2021年ネット試験対応】

テキストと問題集でしっかりと実力をつけてから過去問で仕上げることが大切です。過去問は本試験の2,3週間前から「過去10回分を3回ずつ繰り返す」のが理想的な使い方です。
過去問を解くときは「第1問→第3問→第2問」の順番で解くことが大切です。
簿記3級に合格するためには第1問を15分で36点、第3問を35分で25点、第2問を10分で12点取ることを目標にすることをおすすめします。
- 過去問を解く時の具体的な注意点などについては「過去問を解くタイミングと過去問を解くペース」「簿記3級の目標時間と目標得点」でさらに詳しく解説しています。この記事は簿記1級を目指している人向けの記事なので、簿記3級は半分の時間で95点以上得点することを目指しています。
- 簿記3級の学習内容については「暗記不要の簿記独学講座-簿記3級」で詳しく解説しています。仕訳を中心にしっかりと身につけて高得点で合格してください。
- 弊社が運営している簿記通信講座については「簿記革命3級」をご覧ください。
コメント