【簿記2級】過去問の選び方と使い方【傾向と対策あり】

  • 簿記2級の過去問を買おうと思ってるんだけど、どれがいいのかな……
  • 過去問の効果的な使い方が分からない
  • 過去問を無料で手に入れる方法を教えて!

「過去問は直前期に解くだけでいい」「勉強の最初から解くべきだ」など、真逆のことを言っている人もいて、過去問の使い方が分からないというケースは非常に多いです。

私は簿記通信講座を2012年から運営してきて数百名の合格者をこれまでに送り出させていただきました。過去問の使い方は合否に直結するということもあり、過去問の使い方にも精通しています。

この記事では過去問の選び方と使い方、簿記2級の試験傾向とその対策について解説します。

この記事を読めば過去問の選び方や使い方が分かります。過去問の傾向と対策まで解説するので、簿記2級の合格もぐんと近づきます。

結論から言うと、簿記2級の過去問は「TAC:合格するための過去問題集 日商簿記2級」がおすすめで、商業簿記の勉強が終わったら商業簿記の過去問を、工業簿記の勉強が終わったら工業簿記の過去問を、総合問題のつもりで解くのがベストです

2021年11月現在、最新の過去問は販売されていません。

今後どのようになるかはまだ分かりませんが、過去問が販売されるまでは代替として「合格するための本試験問題集 日商簿記2級」をおすすめします。

簿記2級の過去問は「合格するための過去問題集(TAC)」がベスト

過去問は有名なものが4つの出版社から販売されています。

タイトル出版社収録回コメント
合格するための過去問題集TAC12回基本的に毎回新版が出るので、最新版を買えば直近の過去問も解くことができる。解説も分かりやすい。個人的におすすめ。
未来のための過去問題集ネットスクール11回基本的に年1回新版が出るので、直近の過去問が収録されていない可能性がある。解説は分かりやすい。
過去問題集大原12回基本的に年1回新版が出るので、直近の過去問が収録されていない可能性がある。解説がやや淡白で、合格点に届かない人は解説を見ても理解できない可能性がある。
ドンドン解ける!成美堂15回2021年1月時点で、最新版でも第154回までのものしか収録されていない。新版が出るのが数年に1度なので直近の過去問が収録されていない可能性がある。

価格に大差はありません。過去問は10回分解けば十分なので、全ての過去問が条件を満たしています。TACの「合格するための過去問題集」以外は直近の過去問が収録されていない場合があるのが致命的です。

こういった理由から、TACの「合格するための過去問題集」をお勧めします。

簿記2級の過去問は商業簿記の勉強が終わったら商業簿記の過去問を、工業簿記の勉強が終わったら工業簿記の過去問を解く

テキストと問題集でしっかりと実力をつけたあとに過去問で総仕上げを行います。ただし、商業簿記、工業簿記の全ての内容が終わって過去問を解き始めるのではなく、商業簿記の勉強が終わったら商業簿記の過去問を、工業簿記の勉強が終わったら工業簿記の過去問を解きます。

1時間30分の過去問を商業簿記と工業簿記に分けて解くことになるので、1日に2回分解き進めていくことをお勧めします。その際、時間配分は商業簿記1時間、工業簿記30分を目安に分けるといいです。

勉強開始時点から過去問を使うことを勧める人もいますが、この使い方で簿記を勉強してもほとんど実力がつきません。簿記の考え方を理解することができないからです。

過去問は「過去10回分を5回ずつ繰り返す」のが理想的な使い方です。復習の間隔は次のように行います。

  • 1回目の復習:翌日
  • 2回目の復習:1回目の復習の1週間後
  • 3回目の復習:2回目の復習の2週間後
  • 4回目の復習:3回目の復習の1ヵ月後
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過去問の復習は翌日とその1週間後に行っています。この間隔はレミニセンス減少などを根拠にしています。詳しくは「覚えずに身につけるための脳のメカニズムとそれを利用した勉強法を理解する」で解説しています。

このように解くことで、過去問を5回ずつ繰り返すことができます。

もちろん完璧にこのとおりにこなすことは難しいので、多少は前後しても構いません。ほぼ失点しないのであれば3回目(2回目の復習)で問題練習を終えても構いません。

特に工業簿記の過去問は試験直前なので2,3回しか解けないかもしれませんが、それでも大丈夫です(簿記1級の合格を目指す人は試験日後でも構わないので、しっかりと解けなかった分のスケジュールをこなしてから簿記1級の勉強に入ってください)。

実力試しのために直近の過去問を直前まで残しておくと考える人もいますが、この方法はおすすめできません。過去問はしょせん過去問なので、本当の意味での実力試しにはならないし、一番大事な直近の過去問を後回しにするのは好ましくないからです。

簿記の実力をしっかりとつけていれば、90分の過去問も70分程度で解けますし、ほとんど正解できるはずなので答え合わせの時間もほとんど必要ありません。それほど大きな負担にはならないはずです。

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この他、過去問を解く時の具体的な注意点などについては「過去問を解くタイミングと過去問を解くペース」「簿記2級の目標時間と目標得点」でさらに詳しく解説しています。リンク先の記事は簿記1級を目指している人向けの記事なので、簿記2級は70分以内に90点以上得点することを目標にしています。

簿記2級の出題形式と出題論点

最初に簿記2級全体について数値的なものをまとめておきます。

配点目標得点目標時間
第1問20点16点10分(遅くとも15分)
第2問20点15点15分(遅くとも20分)
第3問20点14点20分(遅くとも30分)
第4問28点17点20分(遅くとも25分)
第5問12点8点15分(遅くとも20分)
合計100点70点90分

【簿記革命】のスタンスとして、簿記2級は「70分以内に90点とること」を目標としていますが、この段落に限り「90分以内に70点とること」を目標としています。

第1問:仕訳問題(20点)

第1問は仕訳が5問(各4点)出題されます。勘定科目を選択するタイプの問題なのでたとえ正しくても選択肢にない勘定科目を使った場合は不正解になります。

目標時間:10分以内(遅くとも15分以内)

できれば10分以内、遅くとも15分以内で解答することが大切です。これ以上時間を使ってしまうと第3問に使える時間が少なくなってしまいます。

目標得点:16点(5問中4問正解)

仕訳問題はできれば4問正解したいところです。これ以上失点しても合格は不可能ではありませんが、第1問の仕訳問題が解けないのであれば、おそらく第2問や第3問も解けないはずなので合格が厳しくなってしまいます。

第2問:主に連結財務諸表(20点)

第2問は第1問ほど出題内容が決まっていません。連結財務諸表が一番多いですが、出題傾向はほとんど予想できないです。しかし、どのような問題が出題されても仕訳をしっかりと身につけておけば得点できます

目標時間:15分以内(遅くとも20分以内)

できれば15分以内、遅くとも20分以内で解答することが大切です。20分以上時間をかけると工業簿記の時間が少なくなってしまいます。

目標得点:15点

出題傾向は予想できませんが、15点は得点しておきたいところです。難問の場合は15点くらいで大丈夫ですが、難問でない場合はもっと得点しておきたいところです。

第3問:決算(20点)

第3問は主に決算の問題が出題されます。決算の問題は「精算表」「財務諸表」「本支店会計」などがあります。

目標時間:20分以内(遅くとも30分以内)

第3問は難易度にばらつきが多いです。簡単な回であれば20分での解答を、難しい回でも30分以内で解答することが大切です。

目標得点:14点

第3問は簡単な問題なら満点を、常識の範囲内の難問なら14点を取りたいところです。

超難問でも解きやすい問題は必ずあるので、その部分だけはしっかりと取る意識が大切です。

第4問:仕訳と個別原価計算・総合原価計算・標準原価計算など(28点)

第4問は仕訳と個別原価計算・総合原価計算・標準原価計算などが出題されます。

目標時間:20分以内(遅くとも25分以内)

難易度にかなりばらつきがあるので一概には言えませんが、簡単な問題の場合20分以内での解答を、どんなに難しくても25分以内での解答を目標にしましょう。

仕訳問題を解くのに時間はかからないので、仕訳問題を素早く解けるようにしておくことが時間短縮のコツです。

第3問で多くの時間を使っていた場合、第4問にはそれほど時間はかけられません。

目標得点:17点

第4問に限らず工業簿記はできれば満点を狙いたいところです。第4問で満点を取れれば、たとえ第5問で大ポカをしても合格できるからです。

工業簿記は問題の性質上、根本に関わる数字を間違えてしまった場合、連鎖的に多くの失点をしてしまう傾向があります。見直しを商業簿記よりも優先的に行って、ミスをできる限り減らす意識が大切です。

第5問:主に標準原価計算・直接原価計算(12点)

第5問は標準原価計算直接原価計算が出題されています。

目標時間:15分以内(遅くとも20分以内)

難易度にかなりばらつきがあるので一概には言えませんが、簡単な問題の場合15分以内での解答を、どんなに難しくても20分以内での解答を目標にしましょう。

第3問で多くの時間を使っていた場合、第5問にはそれほど時間はかけられません。

目標得点:8点

第5問に限らず工業簿記はできれば満点を狙いたいところです。第5問で満点を取れれば、たとえ第4問で大ポカをしても合格できるからです。

工業簿記は問題の性質上、根本に関わる数字を間違えてしまった場合、連鎖的に多くの失点をしてしまう傾向があります。見直しを商業簿記よりも優先的に行って、ミスをできる限り減らす意識が大切です

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