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- 日商簿記1級の過去問を買おうと思ってるんだけど、どれがいいのかな……
- 日商簿記1級の過去問の効果的な使い方が分からない
- 日商簿記1級の過去問は無料で手に入るって聞いたんだけどどうしたら手に入るのか教えて!
過去問は解くタイミングや使い方を間違えると全く解けないので、過去問をどのように使ったらいいのか分からずに悩んでしまうことが非常に多いです。
私は簿記通信講座を2012年から運営してきて数百名の合格者をこれまでに送り出させていただきました。
過去問の使い方は合否に直結するということもあり、過去問の使い方にも精通しています。
この記事では簿記1級のおすすめの過去問と過去問の使い方について解説します。
この記事を読めば過去問を効果的に使うことができるようになり、日商簿記1級の合格にぐんと近づきます。
結論から言うと、日商簿記1級の過去問は「合格するための過去問題集 日商簿記1級」がおすすめです。簿記1級の過去問を解くときには、まずテキストと問題集を完璧にし、捨てるべき問題はきちんと捨てて解くことが大切です。
また、日商簿記1級の過去問は158回以降のものは商工会議所のホームページから手に入ります。
日商簿記1級の過去問題集は「合格するための過去問題集(TAC)」がベスト
過去問は有名なものが4つ(正確には2つ)販売されています。
タイトル | 出版社 | 収録回 | コメント |
---|---|---|---|
合格するための過去問題集 日商簿記1級 | TAC | 14回 | 試験のたびに新版が出るので、最新版を買えば直近の過去問も解くことができる。 解説も分かりやすい。 個人的におすすめ。 |
だれでも解ける過去問題集 | ネットスクール | – | タイトルは過去問題集となっているが、正確には過去問題集ではない。 総合問題が分解されて個別問題になったりしている。 |
日商簿記1級 過去問題集 | 大原 | 10回 | 1年に1回新版が出るので、直近の過去問が収録されていない可能性がある。 解説がやや淡白で、解説を見ても理解できない可能性がある。 |
日商簿記1級講師が選んだ過去問題集 | ネットスクール | – | タイトルは過去問題集となっているが、正確には過去問題集ではない。 過去問の中で解答すべき基本問題を選んで収録したり、会計士試験や税理士試験の過去問をアレンジして収録したりしている。 |
この表から分かるように、純粋な過去問は「TAC」と「大原」の2つだけです。
10回分解けば十分なので、収録回数の面ではどちらの過去問を選んでも大丈夫です。
ただ、大原の過去問は直近回が収録されていない可能性があるのが欠点です。
こういった理由から、「合格するための過去問題集 日商簿記1級」を選ぶことをおすすめします。
日商簿記1級の過去問題集の効果的な使い方
日商簿記1級の過去問は、次のように使っていきます。
- 商業簿記と会計学までのテキストと問題集を完了する
- 日商簿記1級の過去問に取り組める状態を作る
- 「商業簿記・会計学」の過去問の1回目を解く
- 「商業簿記・会計学」の過去問の1回目の答え合わせをする
- 「商業簿記・会計学」の過去問の2回目以降を解いていく
1.商業簿記と会計学までのテキストと問題集を完了する
まずは商業簿記と会計学のテキストと問題集を終えてください。
2.日商簿記1級の過去問に取り組める状態を作る
商業簿記と会計学の勉強を終えたら、次は過去問に取り組める状態を作っていきます。
具体的には次の2つを行います。
- 日商簿記2級の過去問(本試験問題)の第1問から第3問までを完璧にする
- 商業簿記と会計学のテキストの目次を見て忘れているものがないかチェックする
日商簿記2級の過去問(本試験問題)の第1問から第3問までを完璧にする
日商簿記2級の本試験問題のうち、商業簿記である第1問から第3問までを完璧にできるかどうか確認します。
「完璧」の具体的な基準は「40分で57点以上(過去10回平均)」です。
日商簿記2級の過去問(本試験問題)で「40分で57点以上(過去10回平均)」ができなければ日商簿記1級の過去問に挑戦しても手が出ないと考えて下さい。
商業簿記と会計学のテキストの目次を見て忘れているものがないかチェックする
商業簿記と会計学のテキストの目次を見て「忘れている論点」や「解けなさそうな論点」がないかチェックしてください。
きちんと勉強できていれば大丈夫なはずですが、最初の頃に勉強した論点や難易度の高い論点があてはまってしまうかもしれません。
「忘れている」「解けなさそう」という論点が思い当たった場合はテキストや問題集に戻って確認してください。
3.「商業簿記・会計学」の過去問の1回目を解く
いよいよ過去問練習に入っていきます。
過去問を解く前に次の4つを意識してください。
- 必ず時間を計って問題を解く
- ほぼ確実に合格点には届かないので心の準備をしておく
- 総合問題は全ての問題の仕訳だけを切る
- あまりにも早くあきらめない
必ず時間を計って問題を解く
過去問を解くときには必ず時間を計ってください。
時間内に解こうとする必要はありません。
制限時間がきたら気づけるようにタイマーを設定しておきます。
時間がきてもそのまま解き続けて構いません。
時間を計ることで、どのくらいの時間で解かなければいけないのかの感覚をつかむのが目的です。
ほぼ確実に合格点には届かないので心の準備をしておく
合格点に届かなくても落ち込む必要はありません。
この時点では合格点に届かなくて当たり前です。
これから研究と練習を繰り返すことで合格点を取ることができるようになります。
総合問題は全ての問題の仕訳だけを切る
1回目の問題練習をするときには集計して記入する必要はありません。
仕訳だけを切ってください。
もちろん本番では集計しますが、簿記2級の商業簿記の過去問で「40分で57点以上(過去10回平均)」取れる実力があれば集計力について心配する必要はありません。
この段階では仕訳を切ることに集中してください。
あまりにも早くあきらめない
過去問は難しいので、早々とあきらめてしまいそうになるかもしれません。
しかし、早々と諦めてしまうと練習にならないだけでなく、諦めぐせをつけてしまいます。
それでは過去問練習をすることがマイナスになってしまいます。
最低でも制限時間まではあきらめないようにしてください。
4.「商業簿記・会計学」の過去問の1回目の答え合わせをする
解き終わったら答え合わせをします。
答え合わせをして商業簿記と会計学がそれぞれ何点だったか確認します。
合格点はそれぞれ18点ですが、現時点で18点取れることはまずありません。
10点取れないこともよくあります。
点数は全く気にせずに何点取れたか確認します。
そして、18点取るためにはどの問題を得点しなければいけなかったのかを分析します。
得点できなければならない問題は「テキストや問題集で学習した内容から出題された問題」や「直接は学習していなくても応用してできたであろう問題」です。
言い換えれば「テキストや問題集を見ながらだったら解ける問題」が得点すべき問題です。
「得点すべき問題」が解けるようになるために、テキストや問題集で復習します。
必要な復習をきちんと行い、18点を取れる力がついたと感じたら次に進みます。
できればその日のうちに、遅くとも翌日には次に進めるように復習をがんばってください。
5.「商業簿記・会計学」の過去問の2回目以降を解いていく
1回目の過去問練習をしたときには仕訳だけを切ったはずです。
2回目以降に過去問練習をするときにはきちんと集計し、解答欄に記入してください。
2回目以降に過去問を解くときは次の3つを意識することが大切です。
- 必ず時間を計る
- 捨てるべき問題はきちんと捨てる
- 18点以上取れるようになったら通常の問題集と同じ復習間隔で解く
必ず時間を計る
時間を計ること自体は1回目と同じですが、2回目では1回目よりもはるかに時間を重視します。
時間内に解き終わる必要はありませんが、時間をオーバーした場合は対策が必要です。
2回目以降の過去問練習で、しかも捨てるべき問題を捨てているにも関わらず制限時間をオーバーする場合、次の原因が考えられます。
- 基本的内容で迷いが生じた
- 実は捨てるべき問題を解こうとした
- 計算力が不足している
- ボックス図や面積図など、自分なりの解法が身についていない(暗記しているだけになっている)
原因を分析し、しっかりと対策しておくことが大切です。
対策がうまくいけば時間内に解けるようになっていきます。
捨てるべき問題はきちんと捨てる
2回目以降の過去問練習では、捨問にすべき問題であっても得点できそうに感じることがあります。
しかし、本試験では捨てる問題まで解くクセをつけてしまうと、過去問練習が「本試験で合格点を取るための練習」ではなく「過去問で高得点を取るための練習」になってしまいます。
こうなってしまうと試験本番で取るべき問題が見えにくくなり、試験本番で時間配分をミスしてしまったり、解ける問題を少なく感じて焦ってしまったりする原因になります。
本試験で捨問とする問題は過去問練習でも捨てるようにしてください。
18点以上取れるようになったら問題集と同じ復習間隔で解く
18点以上取れるようになるまでは毎日解いてください。
もちろんただ解くだけではなく、18点に届かなかった場合にはきちんと原因をつかんで復習することが大切です。
適切な学習教材を使って繰り返し練習を行っていれば、18点取れるようになります。18点取れるようになったら、問題集と同じ復習間隔で解くようにしてください。
「工業簿記・原価計算」のテキストと問題集が終わったら「商業簿記・会計学」と同じ要領で過去問を使う
「工業簿記・原価計算」のテキストと問題集を終えたら、「商業簿記・会計学」と同じ要領で過去問を使っていきます。
「商業簿記・会計学」の場合と原則同じなのですが、次の2つだけ違います。
- 簿記2級の「完璧」の基準:第4問と第5問を「30分以内に38点以上(過去10回平均)」
- 問題を解いていくときのポイント:1回目から解答欄を埋める(総合問題も仕訳だけで終わらない)
2つの違いを意識して「工業簿記・原価計算」の過去問練習をしていきます。
日商簿記1級の過去問は商工会議所HPよりPDFでダウンロードできます
現在は日商簿記1級の過去問は商工会議所のホームページから無料でダウンロードできます。
第157回以前のものは無料で手に入れることはできません。
また、第158回以降も解答用紙や解答・解説はありません。
解答や解説が必要であれば「合格するための過去問題集 日商簿記1級」の購入をオススメします。
【まとめ】簿記1級のおすすめの過去問題集とその使い方
日商簿記1級の過去問は「合格するための過去問題集 日商簿記1級」がオススメです。
過去問練習は次の流れで行います。
- 商業簿記と会計学までのテキストと問題集を完了する
- 日商簿記1級の過去問に取り組める状態を作る
- 「商業簿記・会計学」の過去問の1回目を解く
- 「商業簿記・会計学」の過去問の1回目の答え合わせをする
- 「商業簿記・会計学」の過去問の2回目以降を解いていく
工業簿記と原価計算も同様の流れで行います。
過去問の具体的な解き方の流れについては「日商簿記1級167回詳細解説【傾斜配点分析も】」を参考にしてください。
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