外資系企業の経理に転職するための6ステップ

経理転職への道
外資系企業の経理に転職したい人
外資系企業の経理に転職したい人

今は国内企業の経理として働いてるけど、外資系企業の経理に転職したいな。外資系企業の経理に転職するにはどんなスキルや経験があったらいいんだろう。そのスキルや経験はどうやったら積めるんだろう。そのためにはどういうステップを踏んだらいいんだろう。

こういった疑問に答えます。

ちなみに、この記事を書いている私は日商簿記に合格するための通信講座を2012年から運営し、これまでに数百人の合格者を送り出しています。その結果、得られた転職への成功例もたくさんお聞きしています。

また、私は経営者でもありますので、採用する側の考え方もよく分かっています。こういった私が解説していくので、信頼性の高い情報だと思います。

外資系企業の経理に転職するために必要なスキルや経験3つ

外資系企業の経理に転職するためには少なくとも次の3つのスキルや経験が必要です。

他に「オフィス系ソフトを使用できること」などもありますが、ほとんどの社会人は大丈夫ですので省略しています。
  • 英語力:英検準1級以上またはTOEIC800点以上+ビジネスレベルでの英語での会話ができるスピーキング能力
  • 簿記力:日商簿記2級(日商簿記1級・米国公認会計士があればbetter)と同等の知識及び能力
  • 経理の実務経験:5年以上

英語力:英検準1級またはTOEIC800点+ビジネスレベルでの英語での会話ができるスピーキング能力

外資系企業で働く以上、英語力は必要不可欠です。外資系企業の経理の求人を50件調査したところ、英語に関する応募資格(必須)は次のようになっていました。

  • 記載なし:36%
  • 最低限あればよい:10%
  • TOEIC500点以上:2%
  • TOEIC600点以上:2%
  • TOEIC700点以上:8%
  • TOEIC800点以上(ビジネスレベルのコミュニケーション):42%

英語力に関する記載がないところも36%と多くあります。しかし、英語が不要というわけではありません。求人の仕事内容を見ると、明らかに英語が必要なケースがほとんどです。つまり、英語が必要なことは当然すぎるので記載していないというわけです。

本当に英語力が不要な外資系企業はほとんどありません。

この求人状況を見る限り、TOEICが800点ないと応募できる求人がぐっと減ってしまうことが分かります。その点からも外資系企業に経理として転職するためにはTOEIC800点(+ビジネスレベルのコミュニケーション)は欲しいところです。

簿記力:日商簿記2級(日商簿記1級・米国公認会計士があればなおよし)と同等の知識及び能力

外資系企業であっても経理で働く以上、経理の能力は必要です。外資系企業の経理の求人を50件で調査したところ、簿記の資格に関する応募資格(必須)は次のようになっていました。

  • 記載なし:76%
  • 日商簿記3級以上:2%
  • 日商簿記2級以上:16%
  • 米国公認会計士:6%

簿記の資格に対して記載がない企業が76%と多いですが、簿記ができなくてもいいというわけではありません。外資系企業は資格そのものは重視しない傾向があるためです。資格はなくても能力があればいいというわけです。

求人に書かれている仕事内容を見る限り、少なくとも日商簿記2級と同等の能力は必要です。仕事内容を見ると四半期決算のように日商簿記2級を超えているものも多く、そういった求人は日商簿記2級以上の能力が求められています。

経理の実務経験:5年

外資系企業であるかに関わらず、経理への転職では非常に実務経験が重視されます。外資系企業の経理の求人を50件調査したところ、経理での実務経験に関する応募資格(必須)は次のようになっていました。

  • 記載なし:8%
  • 実務経験3年以上:50%
  • 実務経験5年以上:30%
  • 実務経験7年以上:6%
  • 実務経験10年以上:4%
  • 実務経験15年以上:2%

実務経験の具体的な内容は企業によって異なるので、実務経験の年数を満たしていてもその求人すべてに応募できるわけではありません。

そう考えると少なくとも5年以上の実務経験がないと応募できる企業の数がかなり減ってしまうといえます。

外資系企業の経理に転職するために必要なスキルや経験を積む方法

英語力:英語でビジネスレベルのコミュニケーションができる能力をつける

外資系企業に転職するための英語力としては「ビジネスレベルでのコミュニケーションが英語でできること」が必要です。

この「ビジネスレベルでの英語のコミュニケーション」については私個人の経験はありませんので、「外国人の中で唯一の日本人として働いている友人」の言葉を引用します。

日本人のほとんどは英語に関しては「読み書きが得意」で「会話が苦手」。ビジネスシーンで英語のコミュニケーションを十分に取るためには「読み書き」ではなく「会話」を中心に勉強することが大切。

by 外国人の中で唯一の日本人として働いている友人

会話の練習に最適なのは「海外留学」や「海外赴任」ですが、海外留学をすると経理の実務経験が積めませんし、経理という仕事で海外赴任も通常はまずないでしょう(海外赴任の話が出るなら、その時点で英語力は十分です)。

となると、現実的なのは英会話学校に通うことです(先ほど登場した友人も過去に英会話学校に通っていました)。

今は「オンライン英会話」なども多いです。「オンライン英会話」は仕事のあとに勉強するにはおすすめです。

簿記力:とりあえず日商簿記2級を取得する

外資系企業に転職するのに日商簿記2級を保有している必要はありませんが、日商簿記2級を保有している人と同等の能力は必要です。日商簿記2級はきちんと勉強すれば確実に合格できるので、ぜひとも取得しておくべきです。

その上で、必要に応じて日商簿記1級の勉強をしていけば効果的だと思います(「必須」ではなくても「歓迎」である場合は多いからです)。

米国公認会計士に挑戦する場合、英語力がない人にとっては難易度が跳ね上がるので、少なくともTOIEC600点くらいの英語力をつけてから勉強を始めることをおすすめします(TOEIC800点あれば勉強中に英語で困ることはまずありません)。

簿記についてのみ言えば、米国公認会計士は日商簿記2級と日商簿記1級の間くらいの難易度なので英語力があれば日商簿記1級よりも楽に合格できます。

実務経験:経理の仕事をしながら幅広い業務を行う

実務経験は少なくとも5年積んでおきましょう。その場合、様々な業務を経験させてもらうように積極的に仕事をすることが大切です。そうすることで多くの求人の応募要件に合致する実務経験が積めるからです。

外資系企業の経理に転職するための6ステップ

外資系企業の経理に転職するためには次のステップでスキルアップしていくことをお勧めします。ちなみに、現在、経理の仕事をしていることが前提です。

経理未経験が外資系企業の経理に転職するのは非常に困難です。経理未経験の方は、まずは国内企業で経理に転職する必要があります。未経験者が中小企業に経理として転職する場合、ほぼ唯一の武器が資格です。経理に転職するために効果が高い資格については経理への転職に有利な資格3選+1【失敗しない】をご覧ください。
 
  1. 日商簿記2級を取得していない場合、取得する
  2. オンライン英会話などで英語での会話力を高める(ビジネスレベルまで)
  3. 必要であればTOEIC対策を行い、TOEIC800点以上をとる
  4. (実務経験3年が経過したら)応募できる求人に応募していく(数は少なめ)
  5. 【省略可】4と並行して日商簿記1級や米国公認会計士の資格を取得する
  6. (実務経験5年が経過したら)どんどん応募していく

このステップどおりに行動すると効率的に外資系企業の経理に転職できます。

1.日商簿記2級を取得していない場合、取得する

経理で仕事をしているほとんどの方は日商簿記2級は取得済だと思います。もしまだであれば取得しておきましょう。経理の実務をこなしている方であれば比較的短期間で合格できます。

外資系企業はあまり簿記資格自体は重視しませんが、とっておいて損はありません。

2.オンライン英会話などで英語での会話力を高める(ビジネスレベルまで)

外資系企業に転職するためにはビジネスレベルの英語力がほぼ必須です。英語での会話ができないと日常業務が行えない可能性が高いので、会話力を中心に英語力を高めておく必要があります。

TOEICの点数は低くてもしっかりと英語が話せれば問題ないという企業も多いので、英語でビジネスレベルの会話ができることがTOEICの点数以上に重要です。

3.必要であればTOEIC対策を行い、TOEIC800点以上をとる

ビジネスレベルでの英会話がしっかりとできているのであれば、特にTOEIC対策はしなくてもTOEIC700点前後は届いているはずです。

しかし、TOIEC800点を必須にしている企業も42%と多いので、応募できる企業を増やすためにもTOEIC800点をとっておきたいところです。少しTOEIC試験対策をすれば大丈夫です。

4.(実務経験3年が経過したら)応募できる求人に応募していく

ここまでで「日商簿記2級」「ビジネスレベルでの英会話」「TOEIC800点」という資格・スキルを身につけています。しかし、それでも経理での実務経験が3年未満では応募できる求人がほとんどありません。

実務経験が3年未満の状態で転職活動をしても効率が悪いので、経理での実務経験が3年に達するまでは求人に応募せずに簿記力や英語力を高めるのがお勧めです。

そして、実務経験が3年経過した時点から応募できる求人に応募していきます。ですが、採用される確率はそれほど高くありません。

「(必須)実務経験3年以上」の求人に応募しても、その求人に実務経験5年の人が応募してきたら、その人が採用される可能性が高いからです。

こういった事情があるので、それほど期待せずに転職活動を続けながら実務経験を積んでいくことが大切です。それほど頻繁に応募せず、少数にしぼって応募する形がおすすめです。

実務経験が5年経過するまで転職活動を開始しないという選択肢もありますが、面接に慣れていくことも必要なので、実務経験が3年経過したら応募していくことをお勧めします。

5.【省略可】4と並行して日商簿記1級や米国公認会計士の資格を取得する

日商簿記1級や米国公認会計士は必須である企業は少ないですが、あると歓迎される資格です。

しかし、日商簿記1級は難易度がかなり高く、本格的な勉強が必要で、米国公認会計士は受験すること自体にかなり手間がかかります。

そのため無理に取得する必要はありませんが、大変なぶん保有者は少ないので挑戦する価値はあります。採用に不利な要素があると感じる人は取得しておくといいかもしれません。

6.(実務経験5年が経過したら)どんどん応募していく

実務経験が5年に達することで応募できる求人がぐっと増えます。日商簿記2級とTOEIC800点を持ち、ビジネスレベルで英語の会話ができて、なおかつ経理での実務経験が5年以上あれば外資系企業に採用される可能性はかなり高いです。

外資系企業は日本企業ほど高年齢が不利にならないので、積極的に応募していけば年齢に関わらず近いうちに採用されるでしょう。

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