大企業の経理に転職するための4ステップ

経理転職への道
大企業の経理に転職したい人
大企業の経理に転職したい人

今は中小企業の経理で働いてるけど、大企業の経理に転職したいな。大企業の経理に転職するにはどんなスキルや経験があったらいいんだろう。そのスキルや経験はどうやったら積めるんだろう。そのためにはどういうステップを踏んだらいいんだろう。

こういった疑問に答えます。

ちなみに、この記事を書いている私は日商簿記に合格するための通信講座を2012年から運営し、これまでに数百人の合格者を送り出しています。その結果、得られた転職への成功例もたくさんお聞きしています。

また、私は経営者でもありますので、採用する側の考え方もよく分かっています。こういった私が解説していくので、信頼性の高い情報だと思います。

大企業の経理に転職するために必要なスキルや経験3つ

大企業の経理に転職するためには少なくとも次の3つのスキルや経験が必要です。

他に「オフィス系ソフトを使用できること」「普通自動車運転免許」などもありますが、ほとんどの社会人は大丈夫ですので省略しています。
  • 英語力:英検準1級以上またはTOEIC700点以上+英語で日常会話ができるスピーキング能力
  • 簿記力:日商簿記2級(日商簿記1級があればbetter)
  • 経理の実務経験:3年以上

英語力:英検準1級またはTOEIC700点+英語で日常会話ができるスピーキング能力

国内での取引しかない大企業で働く場合は英語力は不問である場合も多いですが、グローバル展開している大企業の場合はある程度の英語力が必要とされています。大手企業の経理の求人を50件調査したところ、英語に関する応募資格(必須)は次のようになっていました。

  • 記載なし:68%
  • 最低限あればよい:8%
  • TOEIC600点以上:4%
  • TOEIC700点以上:2%
  • TOEIC750点以上:4%
  • TOEIC800点以上:12%

英語力に関する記載がないところも68%あるので、英語力がなくても多くの大手企業に応募することができます。しかし、そういった求人は英語以外のところで高いレベルを求めている場合が多く、豊富な実務経験が必要なことには注意が必要です。

この求人状況を見る限り、豊富な実務経験がある方以外はTOEIC700点以上とっておくことがお勧めです。

TOEICは600点台だとあまり英語ができる印象を持たれませんし、一般的な日本人が800点台をとるにはかなりの時間とコストがかかりますので、国内企業で働くのであれば700点台(できれば750点以上)を目指すのがコスパがいいです。

簿記力:日商簿記2級(日商簿記1級があればbetter)

大手企業の経理の求人を50件で調査したところ、簿記の資格に関する応募資格(必須)は次のようになっていました。

  • 記載なし:72%
  • 日商簿記2級以上:14%
  • 日商簿記1級以上:2%
  • 税理士:2%
  • 米国公認会計士:10%

簿記の資格に対して記載がない企業が72%と多いですが、簿記ができなくてもいいというわけではありません。資格に関しては「必須」ではなくてよいという企業が大半です。

求人に書かれている仕事内容を見る限り、少なくとも日商簿記2級と同等の能力は必要です。仕事内容を見ると四半期決算のように日商簿記2級を超えているものも多く、そういった求人は日商簿記2級以上の能力が求められています。

経理の実務経験:3年以上

大企業であっても中小企業であっても、経理への転職では非常に実務経験が重視されます。大手企業の経理の求人を50件調査したところ、経理での実務経験に関する応募資格(必須)は次のようになっていました。

  • 記載なし:2%
  • 実務経験1年以上:4%
  • 実務経験3年以上:68%
  • 実務経験5年以上:24%
  • 実務経験6年以上:2%
実務経験の年数については未記入の企業も多かったのですが、現実的には実務経験が3年ないと実務経験があるとはみなされないので、未記入は3年に含んでいます。

実務経験が3年なければほとんどの求人にエントリーできません。また、実務経験の具体的な内容は企業によって異なるので、実務経験の年数を満たしていてもその求人すべてに応募できるわけではありません。

3年以上の実務経験がなければ大企業への転職は非常に困難といえます。

大企業の経理に転職するために必要なスキルや経験を積む方法

英語力:TOEIC700点+英語での日常会話ができる英語力を身につける

大企業に転職するための英語力としては「TOEIC700点+英語での日常会話ができる英語力」が必要です。

実際は英語力が低くても大企業への転職は可能ですが、大学入試でそれなりに英語を勉強した人がこの英語力に到達するのは比較的ラクです。そういった意味で、このレベルの英語力はつけておいた方がコスパがいいです。

「TOEIC700点+英語での日常会話ができる英語力」をつけるのであれば、「海外留学」などの特別なトレーニングは必要ありません。センター試験で9割取れる人、英検2級に合格できる人がTOEIC対策をしっかりと行えば、それだけで700点に到達することもあります。

簿記力:とりあえず日商簿記2級を取得する

大企業に転職するのに日商簿記2級を保有している必要はありませんが、日商簿記2級を保有している人と同等の能力は必要です。日商簿記2級はきちんと勉強すれば確実に合格できるので、ぜひとも取得しておくべきです。

その上で、必要に応じて日商簿記1級の勉強をしていけば効果的だと思います(「必須」ではなくても「歓迎」である場合は多いからです)。

税理士や公認会計士は難易度が高すぎますので大企業への転職目的で取得する必要はありません。税理士として独立開業したり、監査法人で会計監査人として働きたいという人が取るべき資格です。

実務経験:経理の仕事をしながら幅広い業務を行う

実務経験は少なくとも3年積んでおきましょう。その場合、様々な業務を経験させてもらうように積極的に仕事をすることが大切です。そうすることで多くの求人の応募要件に合致する実務経験が積めるからです。

大企業の経理に転職するための4ステップ

大企業の経理に転職するためには次のステップでスキルアップしていくことをお勧めします。ちなみに、現在、経理の仕事をしていることが前提です。

経理未経験が大企業の経理に転職するのは非常に困難です。経理未経験の方は、まずは中小企業で経理に転職する必要があります。未経験者が中小企業に経理として転職する場合、ほぼ唯一の武器が資格です。経理に転職するために効果が高い資格については経理への転職に有利な資格3選+1【失敗しない】をご覧ください。
 
  1. 日商簿記2級を取得していない場合、取得する
  2. 【英語が苦手な人は省略可】TOEIC対策を行い、TOEIC700点以上をとる
  3. (実務経験3年が経過したら)求人にどんどん応募していく
  4. 【省略可】3と並行して日商簿記1級を取得する

このステップどおりに行動すると効率的に大企業の経理に転職できます。

1.日商簿記2級を取得していない場合、取得する

経理で仕事をしているほとんどの方は日商簿記2級は取得済だと思います。もしまだであれば取得しておきましょう。経理の実務をこなしている方であれば比較的短期間で合格できます。

資格自体は重視されませんが、日商簿記2級はとっておいて損はありません。

2.【英語が苦手な人は省略可】TOEIC対策を行い、TOEIC700点以上をとる

国内取引しか行っていない企業は英語力は不問の場合も多いので、必須ではありません。しかし、グローバル展開している企業ではある程度の英語力を必要としている場合も多いため、英語力があると選択肢が広がります。

TOEIC700点が一応の目安です。このレベルであればコスパよく到達できます。英語に苦手意識があるというのでない限りとっておくことをお勧めします。

3.(実務経験3年が経過したら)求人にどんどん応募していく

経理職では実務経験が非常に重視さます。経理での実務経験が3年未満では応募できる求人がほとんどありません。

実務経験が3年未満の状態で転職活動をしても効率が悪いので、経理での実務経験が3年に達するまでは求人に応募せずに簿記力や英語力を高めるのがお勧めです。

そして、実務経験が3年経過すると応募できる求人がぐっと増えるので、ここからどんどん応募していきます。ですが、3年は実務経験の最低ラインなので、採用される確率はそれほど高くありません。

「(必須)実務経験3年以上」の求人に応募しても、その求人に実務経験5年の人が応募してきたら、その人が採用される可能性が高いからです。

こういった事情があるので、それほど期待せずに転職活動を続けながら実務経験を積んでいくことが大切です。実務経験を積めば積むほど採用される可能性は高くなっていきます。

実務経験が5年経過するまで転職活動を開始しないという選択肢もありますが、面接に慣れていくことも必要なので、実務経験が3年経過したら応募していくことをお勧めします。また、国内企業は高年齢だ不利に働くことも多いので、そういった意味からも早め早めに転職活動をしていくことがお勧めです。

4.【省略可】3と並行して日商簿記1級を取得する

日商簿記1級は必須である企業は少ないですが、あると歓迎される資格です。しかし、日商簿記1級は難易度がかなり高く、本格的な勉強が必要です。

そのため無理に取得する必要はありませんが、大変なぶん保有者は少ないので挑戦する価値はあります。採用に不利な要素があると感じる人は取得しておくといいかもしれません。

実務経験を積みながら積極的に応募していけば近いうちに採用されるでしょう。

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