簿記の実力を効果的につけていくためにはテキストを効果的に使っていくことが欠かせません。効果的にテキストを読んでいくことでスムーズに知識を頭に入れたり理解できたりするのでインプットの時間を短くすることができます。
ちなみに、この記事を書いている私は日商簿記に合格するための通信講座を2012年から運営し、これまでに数百人の合格者を送り出させていただいています。もちろん私自身も簿記1級に合格しています。
こういった私が、テキストを読むタイミング別に効果的なテキストの読み方について解説していきます。
簿記のテキストの効果的な読み方
テキストを効果的に読むタイミングは次の3つです。
- その内容を始めて勉強するとき
- 問題を解いた後
- 問題を解けるようになった後
その内容を始めて勉強するときはテキストをさらりと一読する
簿記という学問は「テキストを読む」ということにそれほど時間を使う必要はありません(というより使ってはいけません。)。
新しい内容を学習するときに読んだだけで全てを理解するのは非常に難しいことなので、最初のテキスト読みの段階で全てを理解しようとすると精神的にストレスがかかってしまい、勉強を続けることが苦痛になってきます。
そこで、最初は「雑誌の記事を読む感じで、とりあえず流し読む」という意識で十分です(もちろん極端な流し読みはNGです)。そして、その部分に対応した問題集を解いてみます。
中学校で学習する科目の中で簿記という学問に最も近い科目は「数学」です。数学は学問の中でも「スポーツ」に近い性質があり、具体的には「知ること(解き方が分かること)とできること(問題が解けること)に大きな違いがある」という性質があります。
なので、「いくら知っててもできなければ何もならない」ということになってしまいます。
こういった性質があるものを身につけようとする場合、「知識偏重」つまり「色々な知識や考え方をインプットしているけれど練習等のアウトプットが足りていないという状態」になってしまうと効率よく実力をつけていくことは難しくなります。
こうなってしまわないためには、「知ったこと、理解したことは必ず問題練習をしてできるようにする」という意識が必要です。こういった意識でテキストを読むと「雑誌の記事を読む感じで、とりあえず流し読む」という形になるのです。
テキストを読むときは「知ったこと、理解したことは必ずできるようにする」という意識で読むことが大切です。
問題集を解いた後は間違えてしまった理由をなくす意識で読む
問題を解いたとき、その問題がさらりと解けるようであれば、とりあえず理解すべきことは理解していると考えてもらって構いません。テキストをもう一度読み直す必要も特にありません。
逆に問題を解くときに手が止まってしまったり、間違えてしまったときには何か理解すべきことを理解できていないということです。そういった場合は、その「理解すべきこと」を探す意識でもう一度読んでください。それで理解すべきことを理解したら十分です。
問題が解けるようになった後は特に読む必要はない
問題が解けるようになったのであれば、基本的にテキストを読む必要はありません。ですが、問題を解く力がついたあとでもう一度読むと、一度目には気づかなかった点に気づいたり、さらに理解が深まったりすることもよくあります。
なので、もう一度読んでみることに十分価値もあります。そうやってもう一度読むときは、細切れ時間で拾い読みがお勧めです。ちょっとした時間にさらりと、書き込みをしているのであれば、書き込みを意識しながら読むといいと思います。
まとめ
- その内容を始めて読むときは、雑誌の記事を読む感じで、とりあえず流し読む。
- 問題を解いて間違えてしまったときには、自分の理解不足がどこにあるのか探すつもりで読む。
- 問題が解けるようになった後、細切れ時間にさらりと書き込みを意識しながら読む。
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