仕訳を勉強していくときの心構え

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こんにちは、簿記合格請負人の平野です。「簿記は仕訳に始まり仕訳に終わる」と言われるくらい仕訳は簿記にとって重要なものです。にも関わらず仕訳に対する考え方、仕訳の勉強の仕方についてはあまり知られていません。

この記事では仕訳に対する考え方や学び方についてお伝えします。

仕訳の要素

最も基本的な「1行しかない仕訳」を考えてみましょう。これは次のような形になります(×××のところには金額が入ります。)。

(借)勘定科目 ×××/(貸)勘定科目 ×××

つまり仕訳をきちんと切るためには具体的には次の4つが分かればいいということになります。

  • 借方の勘定科目
  • 借方の金額
  • 貸方の勘定科目
  • 貸方の金額

この4つが分かれば仕訳は切れるのです。この4つを求めるために資産・負債・資本(純資産)・費用・収益の増減を読み取る。言ってしまえば、ただこれだけです。仕訳を難しく考えすぎないようにしましょう。

仕訳が複数行になっても本質は変わりません。4つが6つになったり8つになったりするだけです。

仕訳を勉強するときの考え方

仕訳を作るためには、「借方の勘定科目」「借方の金額」「貸方の勘定科目」「貸方の金額」の4つをきちんと求める力が必要です。

この「仕訳を切る力」は「どれだけの勘定科目を覚えているか」でも「どれだけの仕訳例を暗記しているか」でもありません。「暗記」や「記憶」、「思い出す」という意識ではなく「求める」という意識が大切です。

仕訳の練習を繰り返していけば勘定科目や仕訳などを自然と覚えていきます。しかし、暗記に頼っていては覚えていない取引が出題されたときに対応できません。覚えていない取引が出てきたときには仕訳を自分で考えなければならないのです。

「仕訳を勉強するときには一つ一つを分解して身につけていく」ことも大切です。

例えば、現金の増加の仕訳について身につけるときも次のようにして考えるのです。

  1. 現金は資産である
  2. 資産の増加は借方に記入する
  3. 現金の増加は借方に記入する

このように身につけることで「現金の増加は借方に記入する」とまとめて身につけるよりもはるかに応用がきくようになります。

もちろん、練習量をしっかりと積むことで、3だけが頭に浮かぶようになりますが、それは3だけ覚えているというわけではなく、1や2は当たり前すぎて考える必要がないということなのです。

この「当たり前すぎて考える必要がない」というレベルまで身につけてこそ、その知識や理解を応用することができます

仕訳を考える方法

見たこともない取引が登場した場合は仕訳を考える必要があります。そのときの仕訳を考える手順は次のようになります。

  1. 資産・負債・資本(純資産)・収益・費用のどれが増減したのかを考える
  2. 増減した金額を考える
  3. 勘定科目を考える

1.資産・負債・資本・収益・費用のどれが増減したのかを考える

仕訳は簿記上の取引が発生したときに切ります。この取引とは「資産・負債・資本・収益・費用の増減」です。つまり、これらが増加したり減少したりしたときに仕訳を切るのです。

なので仕訳を切るときに最初に考えるべきことは「資産・負債・資本・収益・費用のどれが増減したのか」です。これが分かれば仕訳の大枠でのイメージはつかめます。

2.増減した金額を考える

次に考えるべきことは「増減した金額」です。勘定科目は後回しでいいでしょう。この増減した金額を考えます。

借方と貸方の金額が一致していればあと は勘定科目を決めるだけです。もし一致していなければ何か「資産・負債・資本・収益・費用の増減」を見落としているので、それを考えます。

3.勘定科目を考える

最後に勘定科目を考えます。取引の内容を適切に表す勘定科目を考えればおおむね正解にたどり着けます。

これが仕訳を考えるということです。このように考える力をつけることが大切です。

勘定科目に対する考え方

勘定科目は言葉なので、最終的には覚えていく必要があります(丸暗記するのではなく練習の中で自然と身につけていくということです。)。しかし、勘定科目には絶対的な答えのようなものはありません。

同じものでも別の勘定科目を使うことがありますし、本来は勘定科目を分けるところを重要性が低いためにまとめて一つの勘定科目で表すこともあります。同じものでも複数の勘定科目があることもあります。

  • 「小口現金」「小払現金」はどちらも企業が日々の買い物に使う小額の現金を表す
  • 「有価証券評価益」と「有価証券売却益」を分けるほどでもないときは「有価証券運用益」と一つにまとめる
  • 「貸倒引当金繰入」と「貸倒引当金繰入額」と「貸倒償却」は全て同じ意味である

このように勘定科目はある程度企業が自由に決めることができます。極端なことを言えば「分かれば何でもいい」ということになります。

なので、あまり細かいことを気にしないことも大切です。

仕訳を通して考える習慣をつける

仕訳問題や精算表、試算表の問題は仕訳を通して考えていると思います。仕訳を通さないで考えている人が多いのは次のような論点です。

  • 補助簿
  • 伝票

このような論点であっても、常に仕訳を意識しましょう。仕訳を意識することで分かりやすくなるからです。

仕訳とは結局のところ、資産・負債・資本(純資産)・収益・費用の増減を記録するもので、極めてシンプルな考え方です。このシンプルな考え方を使うことで、複雑な論点がシンプルに見えてきます。

シンプルに見えてくると理解もスムーズに進みます。単純に考えるために仕訳を通して考えるのです。

まとめ

  • 仕訳は借方と貸方の勘定科目と金額を求めるために、資産・負債・資本(純資産)・費用・収益の増減を読み取るもの。難しく考えない。
  • 勉強していくと自然と仕訳は覚えていくが、分解して考えることも大切。
  • 始めてみる取引の仕訳を考えるときは「資産・負債・資本(純資産)・費用・収益の増減」→「増減した金額」→「勘定科目」と考えていく。
  • 勘定科目は決まっているものではないので、細かく気にせず柔軟に考える。
  • 補助簿や伝票のような論点でも仕訳を通して考える。

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