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生産高比例法による減価償却費の計算方法を例題でわかりやすく

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  • 簿記を勉強していたら生産高比例法っていう減価償却費の計算方法が出てきたんだけど……
  • 生産高比例法の計算方法の意味が分からない
  • 生産高比例法について教えて!

簿記を勉強していると減価償却方法の一つとして生産高比例法が出てきます。生産高比例法は定額法や定率法と計算式が大きく違うので難しいと感じてしまう方が非常に多いです。

私は簿記通信講座を2012年から運営してきて数百名の合格者をこれまでに送り出させていただきました。もちろん生産高比例法についても熟知しています。

この記事では生産高比例法による減価償却の計算方法について例題を使ってわかりやすく解説します。

この記事を読めば、生産高比例法についてより深く理解できるので、簿記2級で生産高比例法の問題が出題されても自信を持って解答できるようになります。

結論を一言で言うと、生産高比例法とは使用した分に比例して減価償却費を計算する方法です。

生産高比例法による減価償却費は「(取得原価-残存価額)÷総使用量×当期消費量」という計算式で求めます。生産高比例法はどれだけ使用したのかが明確に分かる固定資産だけが対象です。

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生産高比例法による減価償却:使用した分に比例して減価償却費を計算する方法

生産高比例法による場合でも、減価償却の考え方そのものは定額法定率法と同じです。違うのは計算式になります。

生産高比例法は使った分に比例して減価償却費を計算する方法です。

全体でどれだけ使えるのか(総使用量)と当期にどれだけ使ったか(当期使用量)と残存価額が分かっていれば生産高比例法で減価償却費を計算することができます。

逆に言えば、生産高比例法は総使用量と当期使用量がある程度正確に計算できなければ使えません。建物や備品は使用量などがないので生産高比例法の対象外です。

生産高比例法の対象になるのは総走行距離(およそ100,000km)と当期走行距離といった形できちんと使用量が求められる車両などに限られます。

生産高比例法は税務では「鉱業権(鉱物を採掘する権利)」と「鉱業用資産(鉱物に使用する資産)」に限られています。

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生産高比例法のメリット:収益と費用が期間ではなく個別に対応する

生産高比例法は収益と費用が期間ではなく使用量で対応するというメリットがあります。

定額法や定率法では使用量ではなく期間で収益と費用を対応させます。ということは定額法や定率法では固定資産をあまり使わない場合も多く使った場合も減価償却費は同じになります。

対して生産高比例法では固定資産を使えば使うほど減価償却費は大きくなります。

明らかに生産高比例法の方が収益と費用が合理的に対応していることが分かります。これが生産高比例法のメリットです。

生産高比例法は期間ではなく使用量で減価償却費を計算します。そのため、生産高比例法に月割り計算という考え方はありません。

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生産高比例法の計算式:(取得原価-残存価額)÷総使用量×当期消費量

生産高比例法は要償却額(取得原価-残存価額)を総使用量で割り、当期消費量をかけることで計算できます。計算式は、減価償却費=(取得原価-残存価額)÷総使用量×当期消費量となります。

次のように計算式が何を意味しているのかを一つずつ理解しながら身につけることが重要です。

  1. 取得原価-残存価額=要償却額(合計で償却しなければならない金額)
  2. 要償却額÷総使用量=使用量1単位あたりの減価償却費(総使用量の単位がkmであれば、1kmあたりの減価償却費)
  3. 1単位あたりの減価償却費×当期消費量=当期の減価償却費(当期使用量あたりの減価償却費)

式を暗記しようとするのではありません。式の意味をきちんと理解して自力でこの式を立てられるようにするという意識を持つことが重要です。

また、問題を解くときには公式に必要な数値である「取得原価」「残存価額」「総使用量」「当期消費量」の4つを問題文から読み取ることがポイントです。

生産高比例法でも定額法や定率法と同様に直接法と間接法があります。仕訳は定額法や定率法の場合と同じなので減価償却費の金額さえ計算できれば仕訳も切ることができます。

減価償却の仕訳だけでなく、売却の仕訳も定額法や定率法と同じです。減価償却費の計算さえできれば売却の仕訳も問題なく切ることができます。

固定資産の売却の仕訳については「【簿記3級】固定資産の取得と売却の仕訳」で詳しく解説しています。

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【例題】生産高比例法による減価償却費の計算

例題

取得原価500,000円の車両を生産高比例法(耐用年数5年、残存価額は取得原価の10%、総走行距離100,000km、当期走行距離22,000km)で減価償却費を計算しなさい。

まず、取得原価、残存価額、総使用量、当期消費量の4つを読み取ります。

  • 取得原価:500,000円
  • 残存価額:500,000円×10%=50,000円
  • 総使用量:100,000km
  • 当期使用量:22,000km

この数値を使って減価償却費を計算します。公式を使うと、(取得原価500,000円-残存価額50,000円)÷総使用量100,000km×当期使用量22,000km=99,000円となります。

公式を暗記するのではなく、次のように一つ一つ自分が何を求めているのかを理解して計算練習をすることが重要です。

  1. (500,000円-500,000円×10%)=450,000円と計算することで要償却額が求める
  2. 450,000円÷100,000km=4.5円と計算することで1kmあたりの減価償却費が求まる
  3. 4.5円×22,000km=99,000円と計算することで当期の減価償却費が求まる
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【まとめ】生産高比例法による減価償却費の計算方法

生産高比例法とは使用した分に比例して減価償却費を計算する方法です。生産高比例法はどれだけ使用したのかが明確に分かる固定資産だけが対象です。

生産高比例法による減価償却費を求める計算式は、「減価償却費=(取得原価-残存価額)÷総使用量×当期消費量」となります。

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コメント

  1. rrr より:

    ■受取手形、支払手形

    今月から3級の勉強を始め、順調でしたが、支払手形や受取手形(為替手形、約束手形、裏書)で、躓いています。
    何故か初めはスラスラと解けたのですが、何度も復習しているうちに混乱してしまうようになりました。理解するまでするのか、とりあえず次の単元へ進みながら、復習としてするのか・・・アドバイスお願いします。
    またこのペースで、来月の試験2級取得は無理でしょうか・・?

    • dokuboki より:

      コメントありがとうございます。

      とりあえず次の単元へ進みながら、復習としてする方がいいのではないでしょうか。復習する段階で分かることもあります。特に為替手形は簿記3級ではかなり難しい部類に入る論点です。一筋縄には行かないところでもあるので、復習を繰り返しながらじっくりいく方をおすすめします。

      このペースで来月の簿記2級は厳しいと思います。とりあえず来月の試験では簿記3級をしっかりと取得し、次の6月で2級を取りに行く方が現実的だと思います。

      • rrr より:

        ■遅くなりましたが・・

        お返事ありがとうございます。
        先に進みつつ復習して行きたいと思います
        そして、先に3級が確実に合格出来る様、これからも参考にさせていただきます!
        ありがとうございました。

  2. 今井泰文 より:

    2級の内容ですね。
    今まさに勉強しているところです。

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