経理部の実務

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こんにちは、簿記合格請負人の平野です。

ある程度の規模の企業には「経理部」という部署があります。経理部でどのような仕事をしているのかは経理部の経験がある方にしか知られていないところがあります。

この記事では経理部の実務についてお伝えします。

経理部の仕事は大きく分けると「経理」と「財務」

経理部の仕事は大きく分けると「経理」と「財務」に分けられます。

  • 経理…会計記録を行い、各種報告書を作成する
  • 財務…現金や売掛金などの資産、買掛金や借入金などの負債の管理を行う

ちなみに、「資金繰り」は経理の仕事であり財務の仕事でもあります。大企業になると経理部が経理課と財務課に分かれていることもありますが、そのような場合は、協力して行うことになります。

「資金繰り」とは…

資金繰りとは、文字通り、資金のやりくりです。具体的には、将来の「支払」と「代金回収」のタイミングを計算し、資金が不足することのないようにし、もしなるのであれば借入金で補うなどの業務を行います。

資金繰りに失敗し、支払いできなくなれば企業が倒産してしまうことにつながります。資金繰りは収益に貢献しない仕事だと考える方もいらっしゃいますが、非常に重要な仕事です。

資金繰りで失敗しないために

資金繰りで失敗しないために、毎月「資金繰り表」というものを作って資金管理します。

資金繰り表とは「翌月中の現金(当座預金)の出入りの予定を記入する表」で、それを見て残高がマイナスにならないように管理します(特に「手形」は1日遅れでも不渡りになってしまうので注意が必要です)。

資金繰り表の数字は会計帳簿だけではなく、「証憑」「営業部などからの情報」「金利」「為替相場(輸出入がある場合)」なども考慮しなければならない、非常に高度な仕事です。

また、資金繰り表には予定に対して実績が後から記入され、予定と実績の差は差異として計算し、原因を調べます。そして、今後に活かしていきます。

この資金繰り、つまりは資金繰り表をきちんと使いこなすためには資金の流れをしっかりと理解しておく必要があります。

資金の流れ

資金繰りをきちんと行うためには資金の流れをしっかりと理解しておかなければなりません。資金は通常は「現金→仕入(商品)→売上→売掛債権→現金→仕入(商品)」と回っていきます。

このように、仕入れた商品にいくらかの利益を乗せた金額で売り上げることで金額が大きくなって戻ってきます。また、代金の回収は通常は毎月25日に締め切って、月末に回収することになります(翌月末のこともあります)。

この流れを考えると、通常は支払不能になることは考えにくいです。資金は徐々に増えていくはずだからです。

最初は代金を先に支払って商品を仕入れるので、このときに資金を先に支払うことになりますが、商品が売れたあとは、その代金を商品の仕入代金にあてるからです。

では、支払不能になるのはどんな状況のときなのでしょうか。

支払不能になる4つのパターン

資金は通常は「現金→仕入(商品)→売上→売掛債権→現金→仕入(商品)」と回っていくので、普通に考えて支払不能になることは考えにくいです。では、どのような原因で支払いが不能になるのでしょうか。一般的には次の4つが考えられます(複数である場合も多いです)。

  1. 仕入れた商品が売れない(仕入→売上の流れが止まる)
  2. 売上債権の回収不能(売掛債権→現金の流れが止まる)
  3. 設備投資に資金が流れた(流れの中の現金が流出)
  4. 設備投資の資金が短期借入金で行われた(流れの中の現金が流出)

このうち、特に多いのは3と4です。設備投資の資金を「現金→仕入→売上→現金」の流れから調達すること自体は間違っていないのですが、多くを使いすぎると資金が回らなくなってしまいます。

また、設備投資という長期的に使う資産のための資金を短期借入金で借りてしまうと投資した設備から資金が得られるより先に返済日が来てしまうので、資金が回らなくなってしまいます。

ちなみに、景気が悪いときに2が多くなってくるのですが、これには不運もあります。取引先が倒産することで、その取引先が代金回収できなくなって倒産し、その倒産によって…という繰り返しで自社も代金を回収できなくなってしまうのです(これを連鎖倒産といいます)。

資金繰りを行うためには、「資金の流れ」と「支払不能になるパターン」を熟知しておかなければなりません

簿記と資金繰りの関係

資金繰りは将来の「予定」なので、簿記ではあまり扱いません。ですが経理部の仕事としては非常に重要です。

翌月中にどれだけの入金と出金があり、もし不足ならばどのように調達するのか、余るならどこに回すのか(借入金の返済や貸付に回すなど)を考えます。

簿記の資格をとったら経理部で働きたいと考えていらっしゃる方は、「資金繰り」など、実務での非常に重要な仕事まで意識しながら勉強することをお勧めします

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