日商簿記2級の難易度と日商簿記2級に合格するための方法

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日商簿記2級の難易度に関する評判は様々です。「1週間で受かる」という人も入れば、「日商簿記3級は簡単だったのに日商簿記2級は何度受けても受からない」という人もいます。このように分かれる理由は何なのでしょうか。

また、日商簿記2級に簡単に受かるために必要なことは何なのでしょうか。

本日は日商簿記2級の難易度から日商簿記2級に合格する方法についてお伝えします。

日商簿記2級の難易度に関するデータ

日商簿記2級の難易度を考えるために、まずは商工会議所が公開してい難易度に関する情報について知っておきましょう。難易度に関する情報は次のとおりです。

  • 合格率:約30%
  • 合格基準:70%以上
  • 受験日:6月、11月、2月の年3回

合格率:約30%

日商簿記2級の合格率は約30%となっています。日商簿記2級は絶対評価の試験なので「上位30%に入れば合格できる」ということではありません。あくまでも「日商簿記2級の合格点を取れた人が結果的に受験者の約30%だった」と考える必要があります。

なので合格率自体はあまり有効な情報にはならないのですが、難易度を考える上で参考程度にはなります。日商簿記2級の受験生10人のうち3人が合格すると考えれば特に難しいということはないと言えます。

合格基準:70%以上

合格基準は70%以上です。科目別の最低点はないので、全体で70%以上得点すれば合格できます。

受験日:6月、11月、2月の年3回

日商簿記2級は年3回チャンスがあります。なので、合格ラインの力をつけて合格率30%の状況にまで到達できれば、1年以内に合格できる確率は約66%になります(こういった勉強のスタンスはおすすめしません。あくまでも例だと考えてください。)。

試験の回数が多いということは受験生にとって有利であることは間違いありません。そういった意味では難易度は低めだと言えます。

日商簿記2級の他の簿記検定との関係

簿記検定には「日商」以外にも「全経」「全商」があります。私自身が解いた経験を始め、色々な簿記経験者と情報交換したところ、次のような難易度順でほぼ確定しています。

  • 日商簿記2級は全経簿記1級より難しく、全経簿記上級より簡単
  • 日商簿記2級は全商簿記1級より難しい

不等号で表すとこのような感じになります。

全経簿記上級>日商簿記2級>全経簿記1級>全商簿記1級

全員にあてはまるとまではいいませんが、この難易度順で今のところ異論は聞いたことがないので、ほぼ正解だと感じています。

日商簿記2級が受からないと感じられる理由

これまでお伝えした内容から考えると、日商簿記2級が受からないと感じる理由はありません。ですが、日商簿記2級を何度受けても受からない人がいることは事実です。では、なぜそのようなことになってしまうのでしょうか。

私が考える理由は次の4つです。

  • 日商簿記3級では全く学習していない工業簿記が試験範囲に入ってくる
  • 日商簿記2級は日商簿記3級ほど出題パターンがいつも同じではない
  • ときどき段違いに難しい回がある
  • 日商簿記3級の内容が未完成のまま日商簿記2級の勉強に入っている

日商簿記3級では全く学習していない工業簿記が試験範囲に入ってくる

日商簿記3級は商業簿記だけが試験範囲です。それに対して日商簿記2級は工業簿記という内容が入ってきます。なので工業簿記に全く適性がない場合はかなりの苦戦が予想されます

しかし、工業簿記も同じ簿記なので「商業簿記がきちんとできている人が工業簿記が全くできない」というのは本来であれば考えられません。もし工業簿記が苦手だと感じている人は「商業簿記をきちんと理解しているか」「商業簿記を暗記して日商簿記3級に合格したのではないか」という点を確認してください

丸暗記は応用が全く効かないので、「商業簿記」を完璧に丸暗記できていたとしても「工業簿記」は0からのスタートになります。それに対して「商業簿記」をきちんと理解している人は、その理解しているうちのかなりの内容を工業簿記に応用できるので工業簿記が0からのスタートにならないのです。

この差はかなり大きいです。

日商簿記2級は日商簿記3級ほど出題パターンがいつも同じではない

これは特に近年の傾向ですが、日商簿記2級では過去の出題に見られない問題を意図的に出題している傾向があります。なので、過去問対策だけで合格を勝ち取ることはかなり難しくなっていると言えます。

このような状況なので、日商簿記3級を過去問対策中心で短期間で合格した人が日商簿記2級に挑戦した場合、「過去問はしっかりとやったのにやったことがない問題が出題されて受からない」という状態を繰り返す可能性が高いです。

日商簿記2級は過去問対策だけでは受からない試験になってきています。日商簿記3級を過去問対策中心で合格した人が日商簿記2級に挑戦する場合は最初から勉強をやり直す覚悟が必要です。

ときどき段違いに難しい回がある

日商簿記2級はときどき日商簿記1級の範囲が出題されることがあります。たいていの場合は問題そのものの難易度は低いので、きちんと日商簿記2級の範囲を理解していれば本番に対応することはできます(第138回の「株主資本等変動計算書」の出題がこのパターンでした。)。

しかし、ごくまれにですが、日商簿記1級の範囲の問題が「かなりの難易度」で出題されることがあります。こういった出題がなされた場合、合格率が大きく下がり、15%を切ってくることがあります。

日商簿記2級は相対試験ではないので、問題がどんなに難しくても70%得点しないと合格できません。なので難しい回に当たった場合、受からないと感じてしまいます。

ですが、もしこれだけが原因なら、たとえその回では受からないとしても、次の回では確実に合格できるはずなので、特に日商簿記2級が難しいということにはなりません。

日商簿記3級の内容が未完成のまま日商簿記2級の勉強に入っている

これまでの内容と重複するのですが、私が一番大きな理由だと感じるのがこの「日商簿記3級の内容が未完成のまま日商簿記2級の勉強に入っている」です。

日商簿記3級は簿記の基本が全く分かっていなくても試験傾向に対応すれば合格することができます。やや極端ですが「現金が増えてるけどどうするんだったっけ?借方?貸方?どっち?確か借方だったかな?」みたいな状況でも試験傾向にさえ対応すれば合格点に届くことがあるのです。

ですが、このような実力で日商簿記2級の学習に入っていった場合、確実に行き詰まってしまいます。

「日商簿記3級は簡単だったけど日商簿記2級は難しい」と感じている方の大半がこの状況になっていると感じます。自分のことかもしれないと思った方はもう一度自分の簿記の実力を確認してみるといいと思います。

日商簿記2級は確かに日商簿記3級よりも試験範囲も増えて難易度も上がります。しかし、勉強をしっかりと行えば誰にでも合格できる試験です。

日商簿記2級の学習に入る実力かどうか判断する方法

日商簿記3級合格者が日商簿記2級の学習に入る実力にあるかどうかを簡単に判断する方法があります。それは「日商簿記3級の過去問を1時間以内に満点(最低でもミスによる1問失点)とる」ことができるかどうかチェックしてみるのです。

もし点数が届かなければ簿記の理解が不足しています。しっかりと理解できていないところを確認して復習することをおすすめします(手前味噌ですが暗記不要の簿記独学講座を通読するといいと思います。)。

もし時間がオーバーするようなら練習量が不足しています。日商簿記3級の問題集と過去問10回分を最低3回解くことをお勧めします。

日商簿記3級が完璧なら日商簿記2級を難しいと感じる理由は全てなくなります。

まとめ

日商簿記2級は特別難易度が高い試験ではありません。しっかりと身につけるべきことを身につければ受からないということはありません。

また、日商簿記2級は数ある簿記検定の中でコストパフォーマンスは最高です。取得する価値は非常に高い簿記資格だと言えます。

日商簿記2級が難しいと感じる理由は「日商簿記3級が不完全なまま日商簿記2級の勉強に入っているから」です。日商簿記3級を完璧にしてから日商簿記2級に入れば特に難しいと感じることなく自然と合格することができます

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