日商簿記1級に独学で合格するためのおすすめのテキストの選び方

Pocket

こんにちは、簿記合格請負人の平野です。

日商簿記1級に独学で合格するためには自分に合ったテキストを選ぶことが必要です。しかし、日商簿記1級のテキストは色々な種類のものが出版されていて、どれで勉強したらいいか迷ってしまうのではないでしょうか。

この記事では日商簿記1級に独学で合格するためのテキストの選び方についてお伝えします。

日商簿記1級に独学で挑戦する前に

日商簿記1級の合格を独学で目指すことは誰にでもお勧めできるものではありません。日商簿記1級に独学で合格を目指す前に、まず日商簿記1級に独学で合格するための3つのポイントをお読みいただくことをお勧めします。

また、効果的にテキストを選ぶ方法として効果的にテキスト・問題集を選ぶための4つのポイントも参考にされるとより分かりやすくなると思います。

日商簿記1級テキストの特徴

市販されている日商簿記1級のテキストでお勧めできるのは次の6つです。この6つであれば、どれを使っても合格者は出ると思います。

  • 合格テキスト(TAC出版)
  • みんなが欲しかった 簿記の教科書(TAC出版)
  • スッキリわかる日商簿記1級(TAC出版)
  • サクッとうかる日商1級(ネットスクール)
  • 日商簿記1級に合格するための学校(ネットスクール)
  • スラスラできる日商簿記1級(大原簿記学校)

それぞれのテキストの特徴についてお伝えします。

合格テキスト(TAC出版)

「合格テキスト」の特徴は次のとおりです。

  • TACの簿記検定講座の授業で使われている
  • 試験範囲の多くを網羅していて、かなり深いことまで書かれている
  • 安くない

TACの簿記検定講座の授業で使われている

「合格テキスト」はTACの簿記検定講座の授業で実際に使われています。TACは最大手の簿記学校なので、このテキストは簿記受験生の中で最も多く使われているということになります。この安心感はメリットだと言えます。

しかし、授業で実際に使われているものなので、説明や解説が授業で教わる前提の簡略されたものになっています。なので、日商簿記2級までを本当に完璧に身につけていないと理解するのが大変です。

試験範囲の多くを網羅していて、かなり深いことまで書かれている

「合格テキスト」は4つのテキストの中で最も試験範囲の多くをカバーしています。かなり深いことまで書かれているので、分量としては質・量ともに最大です。

時間をかけてじっくりと合格を目指す人にはお勧めです。ただ、網羅的なテキストは基本的にお勧めしていないので、このテキストはほとんどの方にとって選ぶべきではないと思います。

効果的にテキスト・問題集を選ぶための4つのポイント

安くない

「合格テキスト」は分量が多く、テキストだけで6冊あります(4科目)。全て買い揃えると「TAC直販」で15%引きで購入しても10,000円を超えます(定価なら12,000円を超えます。)。問題集も購入することを考えると「TAC直販」でも20,000円を超えることになります。

「隅々まで勉強したい人」「勉強自体が好きな人」「簿記2級までは確実に完璧に身につけている人」には使うことを勧められるテキストだと思います。

みんなが欲しかった簿記の教科書(TAC出版)

「簿記の教科書」の特徴は次のとおりです。

  • 「合格テキスト」をより独学用に作り直した印象
  • 試験範囲の多くを網羅している
  • 「実践的な解き方」なども書かれている

「合格テキスト」をより独学用に作り直した印象

「簿記の教科書」は「合格テキスト」を独学用に分かりやすくしたようなテキストです。図解などが多く、よりとっつきやすくなっています。

試験範囲の多くを網羅している

「合格テキスト」ほどではありませんが、「簿記の教科書」も試験範囲の多くをカバーしています。ただ、「合格テキスト」ほど深くは掘り下げていないので、「簿記を理解すること」よりも「試験に合格すること」に力点を置いている印象です。

「実践的な解き方」なども書かれている

簿記には「解き方のパターン」「下書きの型」のようなものがありますが、そういった解説もしっかりと書かれています。こういった点からも「試験に合格すること」に力点を置いている印象を受けます。

個人的には「合格テキスト」よりは「簿記の教科書」の方が独学向けだと思います。

スッキリわかる日商簿記1級(TAC出版)

「スッキリわかる」の特徴は次のとおりです。

  • 「簿記の教科書」をより分かりやすくした印象
  • 試験範囲をそれほどカバーしていない
  • 安い

「簿記の教科書」をより分かりやすくした印象

「スッキリわかる」は「簿記の教科書」をより分かりやすく、とっつきやすくした印象です。図解も多く、物語仕立てになっているので取引をイメージしやすくなっています。

試験範囲をそれほどカバーしていない

楽しんで簿記を学習できるように作られていることもあり、試験範囲のうち重要な部分のみが書かれている印象です。「スッキリわかる」だけでは合格できないと言えるほど省略されているわけではありませんが、性格的に不安を感じる方もいるかもしれません。

安い

日商簿記1級の場合、テキストは4科目で6冊であることが多いのですが、「スッキリわかる」は問題集と合わせて8冊、つまりテキストだけなら実質的に4冊にまとまっているので安いです(「スッキリわかる」はテキストと問題集が分かれていません。)。

全て買い揃えるとしても「TAC直販」で15%引きだと14,000円以下ですみます。(定価なら約16,000円です。)。問題集まで含めてこの価格は、これはここで紹介している4つののテキストの中では最も低価格だと言えます。

最も素早く「合格ボーダーライン」まで実力を持っていくのに最適なテキストだと思います。

サクッとうかる日商1級(ネットスクール)

「サクッとうかる」の特徴は次のとおりです。

  • 分かりやすさを重視している
  • 試験範囲をそれほどカバーしていない

分かりやすさを重視している

「サクッとうかる」は「スッキリわかる」のネットスクール版といった印象です。「スッキリわかる」と同様に図解も多くて分かりやすく、とっつきやすいです。

試験範囲をそれほどカバーしていない

「スッキリわかる」と同様に楽しんで簿記を学習できるように作られていることもあり、試験範囲のうち重要な部分のみが書かれている印象です。「サクッとうかる」だけでは合格できないと言えるほど省略されているわけではありませんが、性格的に不安を感じる方もいるかもしれません。

個人的には「スッキリわかる」の方がお勧めですが、「スッキリわかる」と「サクッとうかる」の違いは「好み」と「価格」です。なので、この2つでどちらにするか迷ったら、自分が好む方を財布と相談して決めればいいと思います。

ちなみに、「NS直販」は10%~15%割引で購入することができます。

日商簿記1級に合格するための学校(ネットスクール)

「合格するための学校」の特徴は次のとおりです。

  • 「簿記の教科書」のネットスクール版といった印象
  • 難易度別に構成
  • 試験範囲の多くを網羅している
  • 安くない

「簿記の教科書」のネットスクール版といった印象

「合格するための学校」は、昔「とおる簿記シリーズ」と言われていたテキストのリニューアル版です。図解などが多く、とっつきやすくなっています。

難易度別に構成

「合格するための学校」が他のテキストと大きく異なるのがテキストの構成です。他のテキストが「内容の関連」を意識して順番を決めているのに対して、「合格するための学校」は「難易度順」に順番を決めています

なので、同じ単元であっても難易度が高い部分は後半に回っていたりします(例えば連結会計は前半部分が2冊目に、後半部分が3冊目に登場します。)。こういった構成に好感が持てる人にはお勧めです。

試験範囲の多くを網羅している

試験範囲のカバーの仕方は「簿記の教科書」に近いです。ただ、「合格するための学校」は難易度別に構成されていて、「商業簿記・会計学」が3冊、「工業簿記・原価計算」が3冊となっているのですが、前半の2冊がカバーしている範囲が「サクッとうかる」と同程度の量の試験範囲をカバーしている印象です(カバーしている範囲そのものは違います。あくまでも量が同程度ということです。)。

なので、試験まで十分な期間がない場合などに、最低でも前半2冊までやり切ることで「サクッと受かる」と同程度を身につけ、期間に余裕があれば最後の1冊にも手をつけるといった柔軟な対策が取れる点は魅力的だと思います。

安くない

「合格するための学校」は分量が多く、テキストだけで6冊あります(4科目)。問題集も合わせて全て買い揃えると「NS直販」で15%引きで購入しても23,000円以上かかります(定価なら27,000円以上かかります。)。これはここで紹介している5つのテキストの中では最も高価格だと言えます。

ただ、前半2冊とそれに対応した問題集のみに抑えると「NS直販」で15%引きで購入したとして15,000円以下なのでそれほど高くはありません(定価なら17,000円以上かかります。)。

このテキストを選ぶべきかどうかは、難易度順の構成を好むかどうかが全てだと思います。難易度順の構成が自分に合っていれば「合格するための学校」で勉強するのもいいと思います。また、試験まで十分な期間がない場合などに先ほどお伝えした方法で勉強するのであればお勧めです。

スラスラできる日商簿記1級(大原簿記学校)

「スラスラできる」の特徴は次のとおりです。

  • 「テキスト」と「要点チェック」の中間のようなテキスト
  • 試験範囲の多くを網羅している

「テキスト」と「要点チェック」の中間のようなテキスト

「スラスラできる」はこれまでの6つのテキストの中で最も説明が簡略化されている印象です。試験直前に使う「要点チェック」ほどではないですが、たとえ日商簿記2級までを完璧に身につけていたとしても、ゼロからこのテキストで学習していくのは大変だと思います。

試験範囲の多くを網羅している

「スラスラできる」は分量としては「サクッとうかる」と同程度ですが、試験範囲としては「合格テキスト」と同程度を網羅しています(その結果、上記のように説明が簡略化されています。)。

個人的に、「スラスラできる」は誰にでもお勧めできるものではありません。「過去に一度日商簿記1級を勉強したことがある人が自分の知識を最新の会計基準に合わせるため」「会計に非常に適正があり、説明がなくても会計処理の裏側にある論理がわかる人」などには勧められます

まとめ

市販されている日商簿記1級のテキストでお勧めできるのは次の5つです。この5つであれば、どれを使っても合格者は出ると思います。

  • 合格テキスト(TAC出版):隅から隅まで勉強したい人向け
  • みんなが欲しかった 簿記の教科書(TAC出版):試験合格を最優先にしたい人向け
  • スッキリわかる日商簿記1級(TAC出版):早く合格ボーダーラインまで持っていきたい人向け
  • サクッとうかる日商1級(ネットスクール):早く合格ボーダーラインまで持っていきたい人向け
  • 日商簿記1級に合格するための学校(ネットスクール):難易度順の構成が好きな人・早く合格ボーダーラインまで持っていった後にじっくりと合格確率を上げていきたい人向け
  • スラスラできる日商簿記1級(大原簿記学校):過去に一度日商簿記1級を勉強したことがある人・会計に非常に適正があり、説明がなくても会計処理の裏側にある論理がわかる人向け

日商簿記1級に独学での合格を目指している方は、この記事を参考にテキストを選ぶといいかと思います。

このページを読まれた方にお勧めの記事はこちら

Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

*

ページトップへ